コラム 医療 あ れ こ れ 今回のテーマ ■飯塚市立病院 あ きよし ひ で た か 総合診療部長 穐吉秀隆 医療 支 援 熊本地震への 4月14日に始まる熊本地震では震度7の揺れを立て 被災地の復旧は外見的には進んでいますが、完全復 続けに2回、1500回を超える余震など未曾有の事態 旧にはいまだ長い道のりが予想されています。支援の に見舞われています。去る4月26日から28日まで福岡 手もまだまだ必要です。もし瓦礫の処理などボラン 市民病院の支援チームに加わる形で飯塚市立病院か ティアを予定されている場合、以下のことに留意して ら医師・看護師・作業療法士・事務員の4名が医療支援 下さい。 に参加しました。 ●日中は高温・多湿になります。水分は充分確保してお 診療所はさまざまな形で復旧しており、治療が必要 いて下さい。また食中毒の危険性も高まりますの な場合はそちらで見てもらうことが可能な状況でした で、腐りやすいものは持参しない方が賢明です。 ので、我々は東稜高校に置かれた仮設診療所に常駐し ●日差しを避けると同時にマダニによる感染を防ぐた ながら熊本市民病院のチームとともに他の避難所を 巡回し衛生・健康面の評価と指導を行いました。 め長袖と軍手は必須です。 ●破傷風のワクチンはあらかじめ打っておいた方が良 幸運にも派遣中重症患者に出会うことはありません いです。また古釘を踏みぬかぬようサンダルは避け、 でしたが、ほとんどの避難者が避難所に至るまでに車 底の厚めの靴の方が良いです。手の防護のためには 中泊を経験しており、エコノミークラス症候群の予備 厚手のゴム手袋が有効です。 軍は少なからずいらっしゃいました。また、精神的に不 支援は自己完結が原則です。くれぐれもボランティ 安定になっている人、DPAT(精神科の被災者支援チー ア先で医療機関のお世話になることのないよう、自 ム) にお願いをした人もいらっしゃいました。 分の身はしっかりと自分で守って下さい。 できることから はじめよう! 環境コラム 接種 編 動物・犬の予防 【環境整備課:☎内線1124】 狂犬病の予防接種はお済ですか? 毎年1回の予防 接種は義務 付けられています! 4月に狂犬病予防集合注射を実施しました。まだお済みでない場合 は、 かかりつけまたは最寄りの動物病院で予防注射を受けてください。 ※市外の動物病院で注射された場合は環境整備課、または各支所市民 窓口課で手続きが必要です。 狂犬病は人にも感染する病気です! 狂犬病は発症すると、人も犬もほぼ100%死に至る病気で、世界で は60,000人以上の死亡者が発生しています。 (WHO 2014年推計) あなたと愛犬の命を守るために、毎年1回の予防接種をお願いしま す。 19 2016.7(No.124)
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