廃棄物減容・有害度低減のための分離変換

平成29年度新卒職員研究職採用募集テーマ
110 (1)募集テーマ
廃棄物減容・有害度低減のための分離変換システムの実現に向けた研究開発
使用済み核燃料中には、UとPu以外のアクチノイド元素(マイナーアクチノイド:MA)が含まれ、
再処理によって核分裂生成物とともに高レベル放射性廃棄物として地層処分される計画になってい
る。しかし、MAには長半減期のアルファ崩壊核種が多いことから、廃棄体の発熱源であるととも
に、潜在的有害度が超長期に渡る。このような背景から、原子力機構では放射性廃棄物の減容化・
有害度低減のため、MAを分離し、短寿命核種に核変換する研究開発を進めている。この分離変換シ
ステムの実現に向け、本テーマでは、以下のいずれかの研究課題を実施できる研究職を募集する。
①加速器駆動システム(ADS)による核変換システム実現に向けて、ADS概念検討、臨界性等の炉物理
的課題解決、冷却材及びその取り扱い技術開発、構造材料の開発、J-PARCで建設を計画している核
変換物理実験施設建設に向けた研究開発を実施する。
②MAは繰り返しADSに装荷する必要がある。これを実現するための使用済みMA核変換用燃料を適切に
処理する技術の研究開発として、溶融塩や液体金属を溶媒として用い、溶融塩電解などを主工程と
して分離回収を行う乾式処理法の技術開発、及び本技術に関わる基礎研究を実施する。
③高レベル放射性廃液より分離したMAをADSに装荷するための燃料の製造技術、物性、燃料ふるまい
に関する研究開発を実施する。研究対象とする燃料形態は、MAを高濃度で含有した窒化物、酸化物
等のセラミックスであり、これらの物質について、燃料ペレット製造・ピン封入等の工学的要素技
術開発と、燃料ふるまいの理解に必要な基礎物性研究を行う。
(2)応募資格
(3)テーマ担当者
大学学部卒業(見込)者又は大学院修士課程修了(見込)者又は博士課程修了見込者
森田 泰治
原子力科学研究部門 原子力基礎工学研究センター
分離変換技術開発ディビジョン
TEL: 029-284-3691
(4)関連するHP
http://nsec.jaea.go.jp/ndre/ndre3/trans/index.html
http://nsec.jaea.go.jp/fme/group2/group2_index.htm
http://nsec.jaea.go.jp/ndre/ndre3/ptcycle/profile-j.htm