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平成29年度新卒職員(技術系職員)採用募集分野
1 福島研究開発に関する分野
http://fukushima.jaea.go.jp/index.html
○福島第一原子力発電所の廃炉推進に向けた研究開発拠点整備と技術開発
福島研究基盤創生センターでは、福島第一原子力発電所の廃止措置を推進するために「楢葉遠隔技術開発センター」と「大熊分
析・研究センター」の整備を進めている。
楢葉遠隔技術開発センターでは、平成28年度より本格運用を開始し、遠隔技術の実証試験や作業者訓練等のための施設利用に係る
業務、大熊分析・研究センターでは、今後の施設建設・整備に係る安全管理、運転保守管理及び化学分析に係る高度化等の技術開
発を行う。
○福島第一原子力発電所事故で発生した廃棄物のインベントリ評価
東京電力㈱福島第一原子力発電所の事故で発生した廃棄物(事故廃棄物)は、従来の原子力発電所で発生する放射性廃棄物等と
は異なる特徴がある。このため、安全に事故廃棄物を処理・処分するためには、廃棄物の性状や含まれている放射性核種のインベ
ントリ(廃棄物中の核種の量)に関するデータセットが必要である。しかし、事故廃棄物は種類が多いことや廃棄物試料の採取が
困難であることなどから廃棄物の分析結果は限られたものであるため、インベントリデータセットは基本的に計算によって求める
ことになり、解析的な手法を整備する必要がある。現在、廃棄物を直接分析することなくインベントリを評価するための方法とし
て、「解析的手法に基づく評価方法」と「(間接的な)分析結果に基づく評価方法」に取り組んでいる。これらの手法を発展さ
せ、事故廃棄物のインベントリ評価を精度良く評価するための技術開発を行う。
○福島環境安全センターにおける除去土壌等の減容・再利用・分析に関する技術開発
福島環境安全センターでは、東京電力福島第一発電所の事故に伴い放出された放射性セシウム対策について、放射線モニタリン
グ技術(分析、影響評価を含む)の開発、除去土壌等の減容・再利用に関する技術開発、環境中の動態解明に関する研究開発を
行っており、平成29年度は上記のうち除去土壌等の減容・再利用,分析に関する技術開発を推進するための職員を採用する。
主な業務内容は、除去土壌等の元素分析、放射能分析、減容・再利用に係る方策の検討、関連する減容・再利用技術の開発、及
びそれら放射線に係る安全評価である。
2 高速炉研究開発に関する分野
http://www.jaea.go.jp/04/fbr/top.html
○エネルギー安定供給と地球環境問題解決を目指す高速炉研究開発
高速炉は、発電過程において消費した量以上の核燃料を生成できることからエネルギーの安定供給に、また、他の原子力発電所
と同様に発電過程において二酸化炭素を発生しないことから地球温暖化問題の解決に、貢献できる原子炉であると考えられてい
る。また、高速炉には、いわゆる「核のゴミ」と言われる高レベル放射性廃棄物に含まれる放射性物質のうち、数万年以上にわ
たって強い放射線を出し続ける物質を核燃料としてリサイクルし、放射性廃棄物を低減できる可能性もあるとされている。そのた
め、フランスやロシアのような原子力を大規模に利用している国、インドや中国のようなエネルギー供給が不足している国等にお
いて盛んに研究開発が進められている。
原子力だけでなく、機械・電気・化学等をはじめとした幅広い分野の専門性に基づき、高速炉本体に係る開発だけでなく運転に
必要不可欠な機械・電気・計装・制御設備の設計・製作・運転等の業務、さらに研究開発から得られた各種のデータを処理する業
務等に従事し、高速炉の実現を目指す。
3 原子力に関する新技術の開発、技術の高度化、研究等施設の維持管理の分野
31 原子力科学研究所に関する業務
http://www.jaea.go.jp/04/ntokai/index.html
原子力科学研究所には、試験研究炉、加速器施設、ホットラボラトリー等の様々な原子力基盤研究施設があり、国内でも他に類
をみない研究施設群によるユニークな研究開発、バックエンド技術開発等を行っている。このような研究開発の基盤を支える専門
技術者として、試験研究炉、ホットラボラトリー、放射性廃棄物処理施設の運転管理を行うことにより自ら研究開発の推進に貢献
し、これらの施設の保守管理・技術開発を行うことでさらに高度な研究開発を支える。また、放射性廃棄物処理処分に係る放射能
確認技術の開発を行う。
32 核燃料サイクル工学研究所に関する業務
http://www.jaea.go.jp/04/ztokai/top.html
核燃料サイクル工学研究所は、所内の大型ホット施設を維持・運用して核燃料サイクルに関する技術開発を進めている研究開発
拠点であり、その成果は民間原子力事業者にて実用化されつつある。今後は、これらの技術の高度化を進めるとともに、今まで
培った技術を活用して東電福島第一原発事故の対処に係る研究開発を進める。
①使用済燃料からプルトニウム等を分離回収する再処理、高レベル廃液のガラス固化、低レベル廃棄物の廃棄体化、再処理施設の
廃止措置体系の確立に向けた技術開発等を進める。さらに、放射性廃棄物の減容化・有害度低減に資するためマイナーアクチニド
(MA)の分離回収や核拡散抵抗性に優れた共抽出に関する技術開発等を進める。
②大量のプルトニウムを国内で唯一取扱うことができるプルトニウム燃料開発施設において混合酸化物(MOX)燃料製造技術の
高度化、MOX燃料に関する基礎物性研究、燃料製造の自動化、分析技術、保障措置、廃棄物処理、廃止措置等の広範囲な技術開発
を進めるとともに、MA含有ペレットに関する研究を進める。
③廃止措置に必要となる除染、構造機器等の解体、放射性廃棄物の減容・安定化、廃棄体の品質保証体系の確立に不可欠な高精度
の非破壊測定などの技術開発を進める。放射性廃棄物の処分に向けた基盤技術開発として、核種移行に係るデータベース整備拡充
や安全性評価手法の高度化を進める。
33 大洗研究開発センターに関する業務
http://www.jaea.go.jp/04/o-arai/index.html
以下の業務に係る試験施設の運営管理及び技術開発等を行う。
①大洗研究開発センターには高温工学試験研究炉(HTTR)、高速実験炉(常陽)、材料試験炉(JMTR)などタイプの異なる3つの
試験研究炉とそれに関連した照射後施設群があり、それらの施設を用いて安全技術、プラント技術、プロセス技術、運転・保守技
術、燃料・材料技術などの高度化に関する研究開発を行う。また、それらの技術に関わる基礎的な研究開発を行う。
②大洗にある試験研究施設を活用し、福島第一原子力発電所の廃止措置に関わる研究開発を行う。
③原子力施設の廃止措置及び放射性廃棄物の処理処分に係る研究開発を行う。
④安全管理、放射線管理、核物質防護及び各施設のインフラ管理など研究開発の支援業務を行う。
4 核不拡散・核セキュリティに関する技術開発、政策調査・分析、人材育成支援等の業務に関する分野
○核不拡散・核セキュリティに関する技術開発
核不拡散・核セキュリティ分野に関し、保障措置、核物質の測定・検知、核鑑識、CTBT関連等の技術開発を進める。
○核不拡散・核セキュリティに関する政策調査・分析、人材育成支援等業務
アジアを中心とした核不拡散・核セキュリティ分野における諸国への人材育成支援、政策調査・分析、機構内の核物質の輸送支
援等の業務を行うとともに、これらに関連して国際機関や米国、欧州等との研究技術協力を推進し、国際的な核不拡散及び核セ
キュリティの強化への貢献を目指す。
5 原子力施設の放射線管理、線量測定、環境モニタリング等に関する分野
http://www.jaea.go.jp/04/ntokai/houkan/index.html
http://www.jaea.go.jp/04/ztokai/summary/center/houshasen/
http://www.jaea.go.jp/04/o-arai/research/safety.html
○研究施設等における放射線管理及び周辺環境放射線(能)監視業務
研究用原子炉施設及び核燃料物質使用施設等の放射線安全確保のため、適切な放射線防護を目的とした放射線管理及び施設周辺
の環境放射線(能)監視を実施する。
○放射線管理等の高度化に関する技術開発
より一層の安全性向上を目指し、放射線管理等の高度化に関する技術開発を行う。具体的には、内部・外部被ばく線量評価に関
する研究、新しい放射線検出デバイス等の開発、放射線標準場の構築、環境中の超ウラン元素分析等に関する技術開発を行う。
6 建設・工務技術管理に関する分野
61 原子力施設等の土木、建築・設備に係る設計、施工管理業務並びに建設に関する技術開発
http://www.jaea.go.jp/04/o-arai/index.html
○原子力施設等の建設工事に係る設計、施工管理業務並びに原子力施設に対する地震・津波評価、耐震評価
①土木・建築系分野
原子力機構が建設又は保有する原子力施設や研究施設等について、免震、制振等の最新技術工法による土木・建築設計、施工監
理、工法等の最新化・最適化に係る技術開発等の業務に従事する。
②電気・機械系分野
原子力機構が建設又は保有する原子力施設や研究施設等の機械及び電気設備について、環境に配慮した省エネや経済性・信頼性
向上を目指しながら、IT機能も含めて施設の機能を最大限に活かす施設設備の設計及び施工管理、並びにこれら技術の最新化及び
開発業務に従事する。
③地震・津波評価、耐震評価分野
原子力機構が建設又は保有する原子力施設や研究施設等において、敷地・敷地周辺の活断層の分布状況や性状、地震発生様式、
敷地の地下構造、海底地形などの特徴を踏まえた地震動や津波の評価並びに建物・構築物等に関する耐震評価業務に従事する。
62 原子力科学研究所における工務技術に関する業務
http://www.jaea.go.jp/04/ntokai/
○原子力科学研究所における研究施設の保守管理等研究支援
原子力科学研究所における研究活動をサポートするため、施設の空調設備、温冷熱源設備及び電気設備等機械室設備について、
運転・保守管理を行い安定した研究環境を維持することを目標に、運転・保守管理技術の向上を図る研究支援業務に従事する。
また、原子力施設や研究施設等の建築物・構築物、機械及び電気設備の営繕に係る検討を行い、補修・改修工事の設計、施工監
理の業務に従事する。
≪問い合わせ先≫
人事部 人事課 海老澤、久下
連絡先(E-mail): [email protected]