第1学年前期 教科名:有機化学[基礎自然科学] 学修目標 有機化合物に関する基礎知識を習得し,生命科学現象を探求するための系統的な化学的 知識を理解する。また,生体の正常な構造と機能を知るために,生体を構成する主な物質 (タンパク質・糖質・脂質)の基本的な構造,化学的性質および機能を理解する。 ■教 科 書:必要に応じてプリント配付 ■参 考 書:1 スタンダード生化学・口腔生化学(学建書院) ■授業時間:月曜日 9:00〜9:50,火曜日 9:00〜9:50 上記の授業時間に加え, 5月 21 日,6月 11 日,7月2日は振替え授業を行う。 ■オフィスアワー:桑田 文幸,足立由希子 月~火曜日 12:00~12:50 ■成績評価:小試験(40%)と定期試験(60%)から評価する。 ■注意事項:この教科目は,基礎有機化学と生体の基本物質の2つに分けて授業 を実施する。 ■準備学習:配付したプリントを読んでおくことと授業後の復習を怠らないこと。 基礎有機化学 担当:足立由希子 授業日・担当者 講 義 項 目 第1回5月9日 1.炭化水素 (土) 足立 由希子 第2回5月 11 日 足立 由希子 1.炭化水素 第3回5月 18 日 足立 由希子 1.炭化水素 第4回5月 25 日 足立 由希子 2.アルコール 第5回6月1日 足立 由希子 2.アルコール 3.フェノール 学 修 到 達 目 標 ・ 炭素原子が互いに結合して炭素の鎖をつく り,これが分子の骨格となっている有機化合 物の特徴構造を知る。 ・ 有機化合物の表し方および官能基による有 機化合物の分類を学ぶ。 ・ 有機化合物の反応の様式を理解する。 ・ 炭化水素の分類を学ぶ。 ・ 飽和炭化水素であるアルカン名を知りそれら の命名と化学的性質を学ぶ。 ・ 炭化水素混合物の石油について学ぶ。 ・ アルケンおよびアルキンに属す炭化水素を知 り,それらの命名と化学的性質を学ぶ。 ・ ヒドロキシ基の数(一価〜三価)およびヒド ロキシ基の結合様式(第一級〜第三級)によ って分類したアルコール名を知り,それらの 化学的性質を学ぶ。 ・ アルコールの一般的命名法を学ぶ。 ・ ベンゼン環の炭素原子にヒドロキシル基が結 合したフェノール類を知る。 授業日・担当者 第6回6月8日 足立 由希子 講 義 項 目 3.フェノール 4.エーテル 第7回6月 15 日 足立 由希子 5.アルデヒド 6.ケトン 第8回6月 22 日 足立 由希子 7.カルボン酸 第9回6月 29 日 足立 由希子 第 10 回7月6日 足立 由希子 学 修 到 達 目 標 ・ フェノール類の化学的性質を学ぶ。 ・ 一価アルコールと構造異性体の関係にあるエ ーテルを知り,それらの化学的性質を学ぶ。 ・ アルデヒドやケトンに属す化合物の命名法を 知り,それらの化学的性質を学ぶ。 ・ カルボキシル基の数によって分類したカルボ ン酸名を学ぶ。 ・ 脂肪酸(鎖式モノカルボン酸)の飽和肪酸名 と不飽和脂肪酸名を知り,それらの化学的性 質を学ぶ。 ・ 芳香族カルボン酸,ヒドロキシ酸,オキソ酸 を知り,それらの化学的性質を学ぶ。 8.アミン ・ 第一級〜第三級アミン名を知り,それらの命 9.複素環式化合物 名および化学的性質を学ぶ。 ・ 複素環式の五員環,六員環,縮合環化合物を 知り,その構造を学ぶ。 ・ 基礎有機化学の理解度をチェックする。 (第1 小試験 〜9回の講義範囲) 生体の基本物質 担当:桑田文幸 授業日・担当者 講 義 項 目 学 修 到 達 目 標 第1回5月12日 1.生元素,無機質 ・からだを構成する無機質の分布ならびに正常 桑田 文幸 機能を維持するに必要な生元素と主な働きを 知る。 ・からだの成分で最も多い水の存在および水分 子の果たす役割を学ぶ。 第2回5月19日 桑田 文幸 2.タンパク質 ・タンパク質中のアミノ酸はαアミノ酸である ことを学ぶ。 ・からだのタンパク質を構成するアミノ酸は約20 種あり,共通の構造的特徴をもつことを知る。 ・アミノ酸はその側鎖によって分類できること を学ぶ。 第3回5月21日 2.タンパク質 桑田 文幸 (木) 15:00~15:50 ・アミノ酸はその側鎖の性質によって分類できる ことを学ぶ。 ・グリシン以外のアミノ酸は光学異性体をもつ ことを学び,また各アミノ酸がもつ構造上の特 徴を知る。 ・食物として摂取しなければならない必須アミ ノ酸があることを学ぶ。 第4回5月21日 2.タンパク質 桑田 文幸 (木) 16:00~16:50 ・アミノ酸は両性電解質であることを学ぶ。 ・二分子以上のアミノ酸が脱水縮合によるペプ チドのでき方と構造を学ぶ。 ・ペプチドの両末端について学ぶ。 ・タンパク質の構造の基本を知る。 第5回5月26日 桑田 文幸 ・糖質の存在意義と分類を学ぶ。 ・単糖を構成する炭素数,官能基の違いから分 類することを知る。 ・単糖には二つのグループが存在することを学 ぶ。 ・第1~4回の講義範囲で理解度をチェックす る。 第6回6月2日 桑田 文幸 第7回6月9日 桑田 文幸 3.糖 質 小試験 3.糖 質 ・単糖の化学構造の特徴を学ぶ。 ・単糖の構造式は同じで,空間的な配置の異なる 立体異性体の存在を学ぶ。 ・単糖が環状構造を形成することによっておこる 構造変化を知る。 授業日・担当者 講 義 項 目 第8回6月11日 3.糖 質 (木) 15:00~15:50 桑田 文幸 学 修 到 達 目 標 ・単糖の立体構造を学ぶ。 ・主な単糖の構造上の特徴と,単糖反応によって 生成する単糖誘導体(アミノ糖・デオキシ糖・ シアル酸等)の特徴を知る。 第9回6月11日 3.糖 質 (木) 16:00~16:50 桑田 文幸 ・二つの単糖の重合でできた二糖の構成単糖名 を学び,単糖の結合様式(グリコシド結合)か ら化学的性質を学ぶ。 第10回6月13日 3.糖 質 (土) 桑田 文幸 ・多糖を構成する単糖の違いによってホモ多糖 とヘテロ多糖に分類し,ホモ多糖の種類と構造 を学ぶ。 第11回6月16日 桑田 文幸 ・糖質分野の理解度をチェックする。 小試験 第12回6月23日 桑田 文幸 4.脂 質 ・脂質の分類とそれらの局在および主な機能を 学ぶ。 ・脂肪酸(鎖式モノカルボン酸)の飽和と不飽和 を知り,主要な脂肪酸の構造と性質を知る。 ・食物として摂取しなければならない必須(不可 欠)脂肪酸を学ぶ。 第13回6月30日 桑田 文幸 4.脂 質 ・生体内に最も多量に存在する中性脂肪の構造 と化学的性質を学ぶ。 ・複合脂質の一つであるリン脂質のなかのグリ セロリン脂質の構造は,ホスファチジン酸を 母体とする誘導体であることを学ぶ。 ・グリセロリン脂質には構成脂肪酸の特徴があ ることを学び,構成塩基による固有の名称を 知る。 ・リン脂質を特異的に加水分解する機構を学ぶ。 第14回7月2日 4.脂 質 (木) 桑田 文幸 ・脂肪酸とエーテル結合したリン脂質を学ぶ。 ・スフィンゴリン脂質の構造は,スフィンゴシ ン(アミノアルコール)と脂肪酸がアミド結合 したセラミドの誘導体であることを学ぶ。 ・スフィンゴリン脂質の種類と特徴を知る。 授業日・担当者 講 義 項 目 第15回7月2日 4.脂 質 (木) 桑田 文幸 学 修 到 達 目 標 ・両親媒性であるリン脂質や糖脂質は生体膜の 脂質二重層を形成したり,集合してミセル(微 小粒子)をつくることを学ぶ。 ・ステロイド(ステロイド骨格をもつ化合物)で あるコレステロール,胆汁酸,ステロイドホル モンの構造の特徴を学ぶ。 第16回7月7日 桑田 文幸 4.脂 質 ・必須脂肪酸からカスケードによって合成され るプロスタグランジンの基本構造を学ぶ。 第17回7月13日 桑田 文幸 4.脂 質 ・脂質とタンパク質が複合体を形成しているリ ポタンパク質の脂質の組成と基本構造および 機能を学ぶ。 第18回7月14日 桑田 文幸 第19回7月21日 桑田 文幸 ・脂質分野の理解度をチェックする。 小試験 まとめ 第20回7月23日 定期試験実施に向け (木) た追加講義と質問時 桑田 文幸 間を設ける ・タンパク質,糖質,脂質分子の構造と性質な どについて再復習する。
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