平成 26 年度中国地区県立図書館郷土資料担当者会議事例報告 H26.11.12 平成 26 年度山口県立山口図書館における郷土資料関係の取組み 山口県立山口図書館 資料整備グループ 主査 田村恵美子 1.収集と整備 (1)収集業務 文学関係→「ふるさと山口文学ギャラリー」資料の充実を図り、古書等約300冊を収集。 ・展示にあわせて、未所蔵の雑誌資料等を古書購入。 ・未整理の寄贈郷土資料の整理・受入 郷土文学者資料、短歌雑誌「水可美」、俳句雑誌「層雲」等を受入。 維新関連→ 平成27年大河ドラマ「花燃ゆ」関連資料等の収集。 (吉田松陰、松陰の妹文、楫取素彦、久坂玄瑞等の関連本が多数出版。) パンフレット類の整理が課題。 (2)保存業務 ・『山口新聞』マイクロフィルム及び縮刷版を製作予定。(例年1年分) ・山口大学との連携事業として、同大学附属図書館に当館所蔵『防長新聞』(明治期の原 紙)を貸出、同図書館でデジタル資料を作成。完成したデジタルデータを当館受領。 ・『防長新聞』(昭和元年10月から昭和53年4月まで)のデジタル資料は、館内端末で 閲覧可能。H26.4からプリントアウトも可能。 2.郷土資料関係の展示 (1)ふるさと山口文学ギャラリーでの展示 *HP で情報発信中 やまぐち文学回廊構想推進協議会(事務局:県文化振興課)で H18.3 に選定された 山口にゆかりのある文学者 63 人に、H24 年度に新たに追加選定された 17 人を加え た計 80 人の著作、雑誌等関連資料の収集及び展示、文学講演会等を実施している。 参考資料:『やまぐちの文学者たち』増補版(H25.2 発行) ① 常設展示(ふるさとの文学者 13 人) 中原中也、金子みすゞ、種田山頭火等 ② 企画展(年 3 回程度)と関連行事の実施> 「やまぐち文学回廊構想推進協議会」との連携企画。文学講座等を開催し普及を図る。 25 年 19 月~11 月 「紡ぐ言葉~まど・みちおと星野哲郎~」 26 年 11 月~14 月 「楢崎勤の文学活動」(『新潮』編集者) ※山口県立大学附属郷土文学資料センターとの連携企画。 同センター所蔵資料を中心に展示。 5 月~18 月 「西洋文学へのまなざし~ふるさとの文学者による翻訳と評論」 (岩上順一、上田保、河上徹太郎、森本覚丹、若月紫蘭の 5 名を紹介。) ※関連行事として「やまぐちの文学者たち」文学講座を開催。 24 年 1 9 月~12 月 「『層雲』の周防三羽ガラス ~山頭火・白船・碧松~」 (種田山頭火、久保白船、江良碧松の 3 名の俳人を紹介。) 27 年 1 月~ 4 月 「ふるさとの文学者たちが書く幕末・明治の長州」(予定) (奈良本辰也、横山健堂等の作品を展示予定。) (2)明治維新関連資料の展示 *HP で情報発信中 ①「明治維新人物ギャラリー資料展示」(年6回程度) 幕末・維新に活躍した人物をテーマに、関連資料をキャプション付きで紹介。 ②「維新関係資料展示」 (年数回程度) 2階「明治維新資料室」入口の展示ケース内のミニ展示。 * (1)(2)とも、県内市町図書館等への展示資料やパネル等の貸出が可能。 し えいかんぼん (例)下関市立中央図書館に奇兵隊ゆかりの「思永館本」(30 冊)を特別貸出。 3.「ふるさと文献情報データベース」 *HP に公開。HP 上での検索が可能。 ・山口県出身者および山口県にゆかりのある人物、山口県に関する事柄・団体・ 物のキーワード検索ができる“郷土レファレンスデータベース”。 ・当館図書館システム内「レファレンスデータ編集」にレファレンス情報を入力 すると、同データベースに自動的に反映されるため随時更新可能。(公開する 情報や内容は担当職員が選択。) 4.研修ほか (1)「公立図書館職員等専門講習会」(3 回講座)の開催 ・毎年開催する講習会の中に、郷土資料関係講座を設定。 ・講師は県文書館専門職員、県内博物館職員等に依頼。図書館事例発表もある。 ・平成 26 年度は「大河ドラマ“花燃ゆ”と郷土資料」を開催予定。 (2)「やまぐちの文学・歴史おでかけ講座」(県内 15 会場) への連携協力。 (主催:維新史回廊構想推進協議会、やまぐち文学回廊構想推進協議会 〔事務局:県文化振興課〕) ・テーマに沿ったリストを作成し、会場で本の展示や貸出を実施。当館のPR や利用促進を図っている。
© Copyright 2024 ExpyDoc