B-XRD 2017 DVD 記録層の結晶構造評価 はじめに 試料表面すれすれにX線を入射するインプレーン回折法では、厚さ1 nm程度の非常に薄い膜でも回折測定が可能 です。これにより、多結晶性薄膜試料の結晶構造や格子定数、結晶子の大きさなどがわかります。 測定・解析例 DVD等に用いられる記録層(1),(2),(3)(Ge2Sb2Te5 20 nm)に窒素を添加した試料についてインプレーン測定を行いま した。窒素添加量に伴う結晶子サイズ/格子歪みおよび格子定数の変化を図1、図2にそれぞれ示します。また、得ら れた測定値とTEM観察より得られた結晶子サイズを表1に示します。 図1 結晶子サイズ/格子歪み 図2 格子定数の変化 表1 窒素量に対する結晶子サイズ(TEM観察)、格子歪み、格子定数 表1に示すように、インプレーン回折法より算出した結晶子サイズとTEM観察による評価結果はよく一致しています。 また、X線を用いたインプレーン回折法では、結晶子サイズだけでなく、格子定数の変化など記録層の結晶構造に及 ぼすドーピングの効果を詳細に評価することができます。 参考文献: (1) Aya Takase et al : Jpn. J. Appl. Phys., 41(2002), 2189–2190 (2) A. Ebina et al :Jpn. Jour. Appl. Phys., 40(2001),1569-157. (3)高瀬 文・藤縄 剛 : 「X線分析の進歩」.,32(2001),101-112 推奨装置 ► 薄膜評価用水平型X線回折装置 SmartLab ► 試料水平型多目的X線回折装置 UltimaIV + In-plane (K1202ja)
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