すっぱいブドウの理論 - 市川市立大洲中学校

平成27年10月14日
第6号
市川市立大洲中学校
平成27年度
~学校だより~
電話 378-5783
すっぱいブドウの理論
校長 加瀬 次郎
市川市の小・中学校には朝日、読売、毎日、産経の4紙が無料で配付されています。10月8日の毎日新聞
の4コマ漫画「桜田です!」のストーリーは次のようなものでした。
①お父さんがウクレレを借りてきて、「けっこうカンタンらしいよ」と言ってうれしそうです。
②練習をしますが、なかなかうまくいきません。
③しばらくして「ま・・・ギターの方が音もいいしね。今度ギターをやろう」と言って、ウクレレの練習をや
めてしまいます。
④それを見ていた息子は「そうだね」と言いながらも心の中ではイソップ物語の「すっぱいブドウ」を思い出
しています。
イソップの「すっぱいブドウ」とは、次のような物語です。
「お腹を空かせたきつねが歩いていると、おいしそうなぶどうが枝から垂れていました。
きつねはどうにかしてぶどうをつかもうと、爪先立ちしたり、飛び跳ねたりしてみたものの、どうしてもつか
むことができません。
しばらくして、じーっとぶどうを眺めていたきつねが言いました。
「ふん、あんなぶどうおいしくないや。まだ、すっぱくて、食べら
れやしない」
きつねはぶどうを睨みつけると、そのままどこかへ行ってしまいま
した。」
この寓話から、目的や欲求が達成されなかったとき、自分に都合
のいい理屈で、そのストレスを解消しようとする心理メカニズムを「すっぱいブドウの理論」と言うそうです。
なるほど、世の中は自分の思いどおりにならないことが多いもので
す。くよくよしていると心理的負担が増して、精神衛生上よくありま
せん。
「すっぱいブドウの理論」で「あんなのたいしたことないや」と
考えた方がはるかに健康的です。
しかし、何に対しても「すっぱいブドウの理論」を使っていたので
は、ノーベル賞は無理です。このことに関しては「すっぱいブドウの
理論」は使わないという、自分の夢や目標を持ちたいものです。
気持ちが一つになった『鶴翔祭』
10 月 3 日(土)に「鶴翔祭」が行われました。今年から「鶴翔祭」は午前中が合唱コンクール、午後は展
示発表と内容が変わりました。
合唱コンクールは、各クラスごとに約一か月をかけて準備と練習に取り組み、いろいろな問題や課題を乗り
越えてどのクラスもとても素晴らしい歌声を聞かせてくれました。ク
ラス約 30 人のそれぞれの個性を 3 つの音のハーモニーにまとめるこ
とはとても大変だったことでしょう。しかし、歌い終わった後、多く
の生徒がやり遂げた達成感や満足感を味わうことができたと感じま
す。これでまた、クラスの「絆」が深まったのではないでしょうか。
また、学年合唱になるとどの学年も人
数も多くなることから、とても迫力の
ある歌声を披露してくれました。クラ
スの「絆」だけでなく、クラスを越えた学年のチームワークの良さがとても素
敵に感じました。講評をいただいた、須和田の丘支援学校の高梨校長先生もお
っしゃっていましたが、これだけのやる気とチームワークの良さ、歌に関する
高い技術があれば、もっと「高み」を目指し、4 つの音のハーモニーにも挑戦で
きるのではないでしょうか。
午後の展示発表では、美術の時間に作製し
た作品や、美術部の力作、夜間学級の発表の
他、PTAの方々の多大なるご協力で素晴ら
しい作品の数々を鑑賞することができました。
授業時数の関係で難しいかもしれませんが、
他の教科の作品ももっと出品できると良いの
ではないかと感じました。
千葉県で唯一の夜間学級は、午前中の歌の発表、午後の展示発表と大活躍でした。まだ、日本語もよくわか
らない方も多くいるのに、とても立派な発表を披露してくれました。勉強している時間帯は違いますが、同じ
大洲中生として、少しでも交流が深まればよいと思います。
今年から変わった「鶴翔祭」今年から新たな伝統となるよう、1,2 年生は 3 年生からいろいろなものを今
のうちに学んでおくとよいでしょう。3 年生は卒業までに自分たちの良さを後輩たちにたくさん見せて、大洲
中の良さを引き継いでもらいたいと思います。