1 ご提案 (日本独自のDCものづくり) 《ダイカストに風穴を開けたい》 ダイカストの用途例 ( ハイブリッド車パワーユニット) 2015年10月 株式会社 ダイレクト21 2 ダイカストの現状 ダイカストの不良率及び突発不良の多さは残念ながら 他の産業製品と比べると突出している ⇒何故でしょう?また、根本原因は? そこで先ず、母なる金型が製品を作っている(産む) のでその情報を検知する事が先決と ①金属ガスフィルターによるガス圧感知 ②溶湯メタル圧力計 ③溶湯温度センサーなどを 新モニター装置と共に開発して来ました 特に①と②は生産段階では管理されていない項目である。 (株)ダイレクト21 3 開発経過 • ㈱ダイレクト21ではスーパダイカスト法™(JIS強度表示) 実現目指し下記の要素技術を開発して来た 1)専用モニタ-装置 2)ダイレクトセンサー:溶湯圧+温度 3)金属ガスフィルター:型内ガス圧 4)局部加圧補償ユニット 5)ダイカスト工場管理システム 6)新ワイヤー速度計 キャビティ直バルブシステム ™ Super DieCasting (株)ダイレクト21 ダイカスト要素技術開発 内訳 開発 【局部加圧補償ユニット】 4 【ダイカスト工場管理システム】 【新ワイヤー速度計】 (株)ダイレクト21 5 経緯(金型から排出されるガス量の計測) 金型から出るガス流量が低速領域で何故少ない のか疑問に感じていた (株)ダイレクト21 ①実鋳造のキャビティ内ガス圧力(大気開放 事例1) 汎用:350㌧ 低速中のガス圧上昇を 抑えられれば高速時の 巻込みや背圧が減らせる 新モニター装置 充填時間が特に重要なの でその開始と終了に自動 でカーソルを立てこの区 間の背景色を変える機能 を付加した 実鋳造中のキャビティ内ガス圧は ①射出スタートし注湯口が塞がるまではガス圧は発生しない ②注湯口が塞がると射出前進と比例して上昇する ③高速では更に上昇する(約20%であった) (株)ダイレクト21 ②実鋳造のキャビティ メタル圧、鋳造圧(事例2) 7 充填時間=(製品充填時間:A)+(二次充填時間:B) 汎用:350㌧ 今まで計測出来なかった メタル圧をAMP内蔵型半導体 ロードセルをOEMで作り計測した 新モニター装置 充填時間が特に重要なのでそ の開始と終了に自動でカーソ ルを立てこの区間の背景色を 変える機能を付加した 実鋳造中の溶湯のメタル圧は 1)マシン側は高速の減速とともに油圧の圧力は昇圧が開始される(白線) 2)溶湯メタル圧力は製品が充填完了してオーバフローや真空ランナーが充填完了して溶湯圧 力が上昇する(オレンジ線)B時間は加圧遅れ(タイムラグ)を発生させている 3)白はマシンの圧倒的な油圧流量であり、微小な金型流量変化まで追従できない (B時間の管理が殆どされて来なかった)オーバフローや真空ランナー⇒エアーベント化の必要性 (株)ダイレクト21 8 ① ②で分かった事 ①スリーブ内ガスは低速中は殆ど排出されず 圧縮される ⇒このガスを排出させてやろう ②オーバフローやチルベント・真空ランナーは製品が入り 終わった後入るので加圧遅れ(タイムラグ)を生 じ密度が低下する⇒無くそう(エアーベントに統一) ③短時間充填・加圧は湯先が冷えずメタル圧低下 も少ないので湯回りが改善するし密度も上がる 更にゲート後高速は既設機での短時間効果が 期待出来る (株)ダイレクト21 新充填時間算出ツールVer7.0(今回新開発) 充填時間=(製品充填時間:A)+(二次充填時間:B) 明確化にした (株)ダイレクト21 9 キャビティ直バルブシステムの開発関連図 10 (株)ダイレクト21 キャビティ直バルブ構造 11 (株)ダイレクト21 【ダイカストに風穴を開ける:1】(新発想の新技術) 12 閉塞状態にあるDC品質管理に新風を吹き込む <目的> ①金型に風穴を開ける(標準DC法メイン 真空・PF法も対応可能) キャビティ直バルブを金型に差し込みガスを直接排気させる(PF法は酸素供給) 大口径で変動しない風穴を金型に開け確実シャットする ②型設計に風穴を開ける オーバフロー・チルベント・真空ランナーをエアーベントに修正 新充填時間算出ツールで短時間充填化の検証をする ③ダイカストの常識に風穴を開ける 充填不良⇒オーバフローやガス抜き強化 ←ここに落とし穴がありました 管理項目:高速速度⇒充填時間(二次充填を含む) ゲート後高速の推奨 (株)ダイレクト21 【ダイカストに風穴を開ける:2】(新発想の新技術) 13 <効果> 1)スーパダイカスト法™(JIS強度認定)への大きな前進 2)不良率の大幅低減(巻込巣の少ない高密度製品)と突発不良の解消 3)更なるハーフ化(投影面積・鋳造圧力の低下⇒歩留UP・コストダウン) <特徴> 1)毎ショットガスが安定して排気出来、またエアーパージで安定動作を図ります 2)取付加工はいたって容易で既設金型の改造も修正も短時間で済みます 3)大型製品・多数個取製品やガス溜りが複数の場合、複数本同時使用が可能です 4)型方案上キャビティに直接挿入できない場合は専用のオーバフローを設けそこに挿入します 5)メンテナンスも容易で交換も3/4”のネジを緩めるだけで脱着可能です 6)パーティングラインと直角方向の配置ですので全面バリ張などの現象でも被害が少い 7)バルブ部の出入り微調査もタイロッドのネジ調整だけで行えます 8)ローヤリティは発生させません(ものづくり技術として日本製・日系製を優先させます) 9)ゲート後高速は充填時間が短いので在来マシンで短時間充填法の実現可能となります 10)ダイカストの原点である、普通ダイカストへの回帰が出来るようになります (株)ダイレクト21 まとめ 14 (日本独自のDCものづくりに貢献していきたい) (株)ダイレクト21
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