オーロラの話

オーロラの話
NZLでのオーロラ
北海道
ミネソタ 2015年10月7日-8日
動画
• アラスカのオーロラ
磁場に関する基礎知識
磁場と磁力線
磁石の周りに、別の磁石を置くと力を受ける。こ
のとき、磁石のまわりに「磁場(磁界)がある」と
いう。磁石のN極が受ける力をつないだものを
磁力線というが、磁力線が磁場の様子を可視
化する。
磁石の性質
• N極とS極があるが、N極同士とS極同士は反
発し、N極とS極は引き合う。
• 磁場中に電線をおくとき、電線に電流を流す
と電流は力をうける。力の向きはフレミングの
左手の法則により決まる。
具体的問題
荷電粒子も磁場で力を受ける
• フレミングの左手の法則
• 電流とは、荷電粒子の運動のことであり、電流に対しての
フレミングの左手の法則は、荷電粒子にも当てはまる。
・粒子に対して
http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/b2/63/6352jibakadenn.
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力
磁場中の荷電粒子
• 磁場中の荷電粒子は、磁場と速度に直交す
る方向の力を受ける。そのため、直行する方
向を含む面内で円運動をする。
• 磁場と同方向の成分を持つ場合は、荷電粒
子は螺旋運動をする。
地球の磁場
太陽の影響受ける地球磁場
• 地球とは北極にS極、南極にN極がある巨大
な磁石と考えることができる。
• N極とS極は引き合うのでコンパスは北を指す。
• 地球の周りの磁場は、太陽から飛んでくる荷
電粒子(太陽風)、及び太陽による磁場の影
響を受けて、圧縮される。
• 太陽からの荷電粒子は磁場中で磁場方向に
垂直な方向に力を受ける。南北極上空では
螺旋運動をして地球に入る
オーロラ
• オーロラは英語では、aurora borealis(北極
光)あるいは、northern lightsと言う
• 出現しやすい場所:緯度は65度を中心として
およそ68度から70度のあたり
• 日本は、最北部の北海道稚内が北緯45度
• ミネアポリスも、北緯45度位。
では、日本でもオーロラは見えるのか?
そもそもオーロラとは何か?
太陽からの荷電粒子(1)
• 太陽から飛んできた荷電粒子(多くは正の電
荷を持つ陽子)は、地球磁場で力を受ける
• このため、地球へ直進してきた荷電粒子は、
飛ぶ方向を曲げられ、地上へ達する粒子の
数は減る
• しかし、南極と北極上空では、粒子の速度と
磁場の方向が同じであるため、粒子は力を受
けない。そのため多くの荷電粒子が地上へ向
かう。
太陽からの荷電粒子(2)
• 大気圏に入った荷電粒子は、窒素や酸素の
分子と衝突して、それらの分子にエネルギー
を与えるため、それらは励起状態となる。
• 励起状態から、基底状態に落ちるときに光を
放出する。
• その光がオーロラと呼ばれている。
太陽からの粒子と地球粒子との衝突
オーロラの光
• 太陽からの粒子と衝突した地球大気中の窒
素分子や酸素分子は励起状態(エネルギー
が多く不安定な状態)になる。
• 励起状態の分子は、エネルギーを光の形で
放出することにより安定状態にもどる。
• その光がオーロラとして見える
オーロラとスペースシャトルは同じ高さ
太陽活動とオーロラ
太陽活動とオーロラ
• 太陽活動が活発な時は、太陽の磁場が強い
• 地球磁場は太陽磁場の影響をうけて強い
• 宇宙線は、強い地球磁場により曲げられるた
め、地球に入りにくい
• 逆に、太陽活動が不活発な時は、宇宙線は
地球に入りやすい
• そのようなときにはオーロラが数多く見える
太陽変動
• 太陽活動は活発な時と、不活発な時とを約
11年起きに繰り返している。太陽変動という。
• 太陽活動が活発なときには黒点数が多い。
黒点数の変化から、太陽活動を知ることがd
けいる。
• 黒点数の変化は、数百年前から記録されて
いる。
• 2015年は、活発な時期を少し過ぎたあたり
太陽黒点数の変化
宇宙線
• 宇宙線とは宇宙を飛ぶ陽子等の粒子のこと
• 起源により
1. 太陽宇宙線
2. 銀河宇宙線
がある。粒子の持つ運動エネルギーは、太陽
宇宙線は低く銀河宇宙線の方が高い
• 太陽からはプラズマを噴き出している。磁場
も同時に太陽外へ伸びている
黒点が多いと太陽周りの磁場が強い
地球と太陽の磁場の様子
太陽活動と入射粒子数
オーロラを見るに良い時期
• 太陽活動のピークから数年後に、宇宙線起
源の入射粒子数がピークに達する。
• 現在は、24ページを見ると、太陽活動のピー
クから1年ほど経った時期。宇宙線由来の入
射粒子が多くなり始めるころ
• オーロラが出やすい期間
• この数年を見逃すとまた11年ほど待つ必要
あり
オーロラ予報
http://www.swpc.noaa.gov/