時間感覚を狂わす景観構成要素の解明 愛媛大学 P= 環境建設工学科 交通工学・都市環境計画研究室 山本 祥大 吉井 稔雄 白柳 洋俊 1.背景 衰退していくまちが多い中では、活気があり人々を楽しませるまちとはどのような要素をもっているのだろうか。 楽しいまちは時間感覚を狂わせる (a) ・看板や商品が多く出ている店舗が並んでいる町並みは、時間が短く感じる ・すぐ時間感覚の狂いが生じるが、持続しにくい (b) ・自転車や布団が多く出ている住宅が並んでいる町並みは、時間が長く感じる ・すぐには時間感覚の狂いが生じにくいが、持続しやすい 豊かなまちをつくるには(a)(b)をつくればよい。では何を操作すれば実現できるのだろうか。 2.観点・目的 まち歩きをする際、時間感覚を狂わせる①景観構成要素の解明②時間の経過によって時間感覚の狂いがど う変化するのかの検証。 ①景観構成要素の解明 ②持続時間の検証 表出 短い 商品 情 報 量 0 溢れだし 看板 自転車 ほうき ネオン 布団 時 間 感 0 覚 の 狂 い 時間経過 長い 3.検証方法 認知科学の知見 時間感覚の狂いは、客観的時間と 主観的時間の差により説明される。 客観的時間 実験方法 1枚目の学習画像の提示時間を学習。2枚目の標的画像 の提示時間と長さを比べる実験 例:時計の時間 学習画像(提示時間) ずれ 主観的時間 標的画像(提示時間) (b) (a) 4.予想される結果 (a)のような、溢れだしが多い街路ほど、主観的時間が長くなり、時間を短く感じる。 (b)のような、表出が多い街路ほど、 主観的時間が短くなり、時間を長く感じる。 ずれ 標的画像(主観的時間) 観点3-1 情報量 大 小 観点3-2 早く感じる つまらない 時間 大 遅く感じる 表出 情 報 量 0 溢れだし 500 提示時間 200 500 700 1枚目の標準画像の提示時間(固定)と2枚目の標的 画像の提示時間(ランダム)の長さを比べる実験 標準画像、標的画像が同じP=1/2 P=1/2を見れば時間感覚の狂いがわかる
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