稲葉 美 早子 、 - 広島県立三原高等学校

い な ば み
さ
こ
稲葉美早子先生(数学・1-1 副担任)の、
3号(H27.7.10)
広島県立三原高等学校
図
書
室
1学期もあと一週間になりました。夏休みの計画は立てましたか‥?
浮城祭では、図書委員会の古本市(87冊、2,310 円の売り上げ)と『紙でいろいろ
手作り市』も、盛況に終えることができました。たくさんのご協力をいただき、ありがと
うございました。
余ったしおり(さすがにカープのしおりはなくなりました!)やブックカバーは、みな
さんに差し上げています。本を借りたついでに持っていってください♪
『恋愛中毒』
山本文緒著
【プロフィール】
♪誕生日:1月2日 ♪趣味:水族館めぐり
♪好きな食べ物:焼肉
♪好きな言葉:どんなことにも感謝しなさい
♪リラックスすること:お菓子を作る
角川文庫
突然ですが、みなさんは本の「解説」をじ
っくり読む派ですか?読み飛ばす派ですか?
小説の文庫本には、大抵巻末に内容や著者
についての解説が掲載されています。ネタバ
レを気にしながらあらすじを書き、その面白
さを解説するものや、著者の経歴・背景を紹
介しつつ、小説の構成について分析している
ものなど様々です。
下敷きの真ん中にひもの端をしっかりと
張りつけ、平らなテーブルの上に置く。
ひもを真上に引いたら、どうなる?
―答えは本の中に!
図書室の
小窓
(今回の新着図書
『ワンダー・ラボラトリ 粒でできた世界』より)
先日、滅多に本を借りたことがない3年生のYさんが、
『先生、
図書室の『天皇の料理番』を借りたいです!』とやって来まし
た。返却時に、「面白かった?」と聞くと、「うーん、親に借り
てきて、って頼まれたんで‥」とのこと。同じころ、2年生の
Aさん、
「期限が過ぎたけど延ばしてもらえますか?」と。「い
いよ~。読みにくかったかな?」と聞くと、
「はい、最初のとこ
ろがちょっと、と親が‥言ってました」と。
子どもさんを通して、図書室をどんどん利用し
てくれると嬉しいです。読書する親の姿、素敵
ですね~!気になる本があったら、即、頼んで
みてください。
今後とも図書室をよろしくお願いします♪
今日は私が一番衝撃を受けた「解説」を紹
介したいと思います。吉川英治文学新人賞を
受賞した、山本文緒さんの『恋愛中毒』につ
いての林真理子さんによる解説です。
小説は最初、編集社に勤める青年の話から始まります。青年が、彼女との揉め事
について、社長と事務員のおばさんに飲みながら相談したところ、おばさんの身の
上話について聞くことになるのですが、このおばさん、水無月が、実は小説の主人
公なのです。夫と離婚し、もう他人を愛しすぎない、と誓う水無月でしたが、憧れ
の作家・創路と出会い、遂には彼の愛人となります。しかし、創路には本妻どころ
か他にも愛人が多数います。愛人同士でけん制しあったり、反対に創路を巡って争
ったり…、という愛憎劇はよくありそうな話ですが、この話の肝は、愛人問題の結
末と、物語の最後で青年へ助言をする水無月の価値観にあります。読了したら、ま
ずは水無月の気持ちに共感してみてください。「私もそういうところ、あるかも」
という部分、必ず引っかかるはずです。さて、一通り余韻を楽しんだら、衝撃的な
「解説」を読んでみてください。水無月の狂気が林真理子さんにより淡々と語られ、
「うわ!!そういうことか!!共感しとる場合じゃないわ!!」と現実に引き戻さ
れます(笑)。山本文緒さんの文章力の素晴らしさをぜひ味わってみてください。
(もうちょっと爽やかな本を紹介したかったのですが、山本文緒さん、私が好きな
ので、ぜひぜひ!)
この作品に限らず、「解説」って、読んでみると意外な発見があります。機会が
あれば、積極的に読んでみてください
3年男子のリクエスト
~新着図書紹介~
『波に乗る』 はらだみずき著 小学館
のこされたのは、丘の上の海が見える家。
「あんたの親父、亡くなったぞ」卒業し、入社一か月で会社を辞め
た直後のことだ。連絡してきたのは、名乗りもしないぶっきらぼう
な男だった。孤独死だったのか? 霊安室で対面した父は、なぜか
記憶とはまるで違う風貌をしていた。文哉は、疎遠になっていた父
の足跡をたどりはじめる。
不器用な父が、息子に託したものとは? [小学館のサイトより]
『国境のない生き方』
ヤマザキマリ著
小学館新書
14 歳で 1 か月間、欧州を一人旅。17 歳でイタリアに留学し、どん底
のビンボー生活も経験。様々な艱難辛苦を経験しながらも、明るく強
く生きてこられたのは、本と旅、人との出会いのおかげでした!
旅は、欧州一人旅に始まって、キューバ、ブラジル、ヴェトナム、
沖縄、地獄谷のサルの温泉などが登場。
膨大な読書経験と、旅の記憶、強烈な半生に支えられたヤマザキマ
リの人生論は強くて熱い。
[小学館のサイトより]
『進路に悩んだら読む16歳からの「孫子」』 饗庭悟著 彩流社
この本は、進路講師(就職・大学受験)
・研修講師(採用選考・教育
関係)の著者が、進路について本気で悩み始める16歳の高校生から
大学生・20代の社会人の、「やりたいことが見つからない」「何に向
いているのかわからない」といった進路や将来に関する悩みを、
『孫子』
をヒントに解決する道筋を示す画期的な一冊です! [本書帯より]
3年男子のリクエスト
『案外まともな犯罪』
ジョイス・ポーター著
早川書房
ケチで頑固で傲慢無礼……町の鼻つまみ者ホン・コンおばさんが開いた
相談所に、意外にも依頼人が現われた。その婦人は、自殺と判定された息
子の死が他殺であることを証明してほしいというのだ。警察を恐喝して調
査記録を手に入れたのを皮切りに、ホン・コン式探偵術が展開される。
[早川書房のサイトより]
『ボクの妻と結婚してください』樋口卓治箸
『たとえ、世界に背いても』 神谷一心箸
『萩を揺らす雨』 『その日まで』
『名もなき花の』 吉永南央著
『霧の果て』 藤沢周平著
『最果てアーケード』 小川洋子著
『ズタボロ』 ゲッツ板谷著
『三匹のおっさんふたたび』 有川浩著
『魔王』 伊坂幸太郎著
『ラブソファに、ひとり』 石田衣良著
『イニシェーション・ラブ』 乾くるみ著
『やさしい女・白夜』 ドストエフスキー著
『転落・追放と王国』 カミュ箸
『わたしが眠りにつく前に』 SJ・ワトソン箸
『ホーンズ 角』 ジョー・ヒル箸
『家族という病』 下重暁子箸
『不思議で美しい空の色彩図鑑』
『雲の名前、空のふしぎ』 PHP 研究所
『竜巻』 成山堂書店
『ゴロツキはいつも食卓を襲う』
『ラリルレ論』 野田洋次郎箸
『日本人が知っておくべき「戦争」の話』 KAZUYA 箸
『朝日キーワード 2016』 朝日新聞出版
『ヘイトスピーチってなに? レイシズムってどんなこと?』
『集団的自衛権ってなに?』 七つ森書館
『お笑い芸人になる方法』『臨床心理士になる方法』
『古本屋になろう!』『音楽療法士になろう!』
『現代美術キュレーターという仕事』 青弓社
『ワンダー・ラボラトリ 粒でできた世界』
『ワンダー・ラボラトリ 空気は踊る』
『ワンダー・ラボラトリ 摩擦のしわざ』 太郎次郎社
『高校生からのバイオ科学の最前線』 日本評論社
『かしこい家しごと』 ベターホーム出版局
『アラヤシキの住人たち』 農山漁村文化協会
『図解はじめての飾り結び 1・2』 水曜社
『シフォンケーキ&シフォンロール』 主婦の友社
『誰でもできる簡単マジック』 藤山新太郎箸
『スクール・マジック』 ヒロ・サカイ箸
『林家木久扇の学校寄席入門1~4』 彩流社
福田里香著 太田出版
マンガやアニメ、映画、ドラマ、CMなど、古今東西のさまざまな「画像」
に、よく似たフード表現=「ステレオタイプフード」がたびたび登場する。
そこには一定の法則のようなものが存在し、込められた意味がある。
そんな「ステレオタイプフード」の隠れた真相と意味を、お菓子研究家・
福田里香が楽しく明快に解説してくれる、含蓄たっぷりのエッセイ集!
なぜ、賄賂は、菓子折りの中に忍ばせるのか?
なぜ、絶世の美女は、何も食べないのか? など [太田出版のサイトより]
『ボタニカル・ライフ
植物生活』
いとうせいこう著
新潮文庫
庭のない都会暮らしを選び、ベランダで花を育てる「ベランダー」
。そ
のとりあえずの掟は……隣のベランダに土を掃き出すなかれ、隙間家具
より隙間鉢、水さえやっときゃなんとかなる、狭さは知恵の泉なり……。
ある日ふと植物の暮らしにハマッた著者の、いい加減なような熱心なよ
うな、
「ガーデナー」とはひと味違う、愛と屈折に満ちた「植物生活」の
全記録。第 15 回講談社エッセイ賞。
[裏表紙より]