「 プレゼンテーション 」 講義 担当 : 松尾 信子 第12回 レジュメ 2015.6.30(火) プレゼンテーションの PDCA サイクルについて学ぶ ( 訓練と上達法について理解する ) メニュー 1. 講義 10:40 ~ 11:40 2. 演習 11:40 ~ 12:10 1.プレゼンテーションを成功させるために、自己管理による上達をはかる PDCA マネジメント・サイクルを適用する 目的 プレゼンテーションの継続的な管理トレーニングを行う 訓練の成果を次のプレゼンテーションに活かす プロジェクト全体の完成度を段階的に高める 気負わず、長期的な視点で継続させる 1 (1) Plan : 計画と目標設定 プレゼンテーションの具体的な目標を設定して、実施計画を立てる この訓練の段階では、できるだけ絞り込んだ具体的目標を設定する。→ 支援目標 例 「アイコンタクトを徹底する」 「原稿に頼ることを控える」 「視覚資料を充実させる」 (2) Do : 実行・実施 プレゼンテーションの実施と観察・記録 Plan の設定目標の達成度を確認しながら実施する 後に行う自己分析のために、冷静な観察を伴った実施が望ましい 仲間に客観的な観察に協力してもらう (3) Check : 点検と是正措置 チーム内検証、自己検証、問題点の抽出 ステップアップのためには、プレゼンテーションの成否にかかわらず、綿密 で厳しいチーム内検証や自己検証を行う 当初の目標に対する達成度、問題点、全体的な指摘事項など、検証の対象と なる事項を上げる(記録に残す) 課題の抽出や目標の修正を図る (4) Action : 指導層による見直し 指導者による見直し、新規課題の提示 プレゼンテーションの経験や知識が豊富な人が総括する 目標の修正、新規課題の設定、プレゼンターの改善点などを示す 次の計画段階で新たな目標を設定する 2 2.批判的に検討する能力を養う 他人のプレゼンテーションを観察して、問題点を適切に指摘し、前向きに批判することが、 自身のプレゼンテーションのスキルアップにつながる 他人のプレゼンテーションを否定的に見下し、欠点を述べるものではない。問題意識 をもって観察することである。 自分が聞いたプレゼンテーションの魅力や問題点を可能なかぎり明らかにする 紋切り型のコメントではなく、なぜ、背景、理由、代案などを具体的に分析する (1)批判・否定型 批判に徹し、否定的な結論を出す 導入部分に魅力がない 機器の操作に不手際が目立つ プレゼンターの服装がだらしない 結論があいまいだ 聞き手の質問を理解していない (2)代案型 問題点を指摘しながら、同時に自分自身の代案を提起する 全体の時間配分のバランスが悪い → 「え~と」が多すぎて話が聞きにくい → まとめの時間を集めにすべき 日常的な喋りの訓練をすべき OHP では画像表現に限界があり、正確な情報が得られない → 補助機材はパソコンが望ましい (3)限定評価型 一部を否定し、一部を評価する 評価 : 質疑応答は完ぺきだった 否定 : 質疑応答の時間に部屋が暗いのはおかしい 評価 : スライドは要点が簡潔にまとめられている 否定 : 文字の装飾は不要 評価 : イラストなどの視覚資料を用意したのは聞き手の理解を促すうえで 有効 否定 : デザインが稚拙で洗練されていない 3 (4)好意的否定型 否定的見解の中にも好意的要素を盛り込む 模型を使うより、むしろ CG を活用したほうが緻密な表現が可能だったと思わ れる。 しかし、聞き手がその物と空間との関係を把握する容易さを考慮すると、模 型の採用について納得できる。 3.評価すべき項目とは何か プレゼンテーションの成否とは別に、純粋に質的な評価を下し、ステップアップの足がかり とする ① テーマ(主題) テーマを意識して主張しているか。内容の咀嚼(そしゃく)、絞り込みは十分か ② プロセス(準備) 準備が怠りなくなされているか。調査、資料収集は十分か ③ プレゼンス(発表にかける熱意など) 自信や熱意、説得力、存在感が十分にあるか ④ リソース(資料) 説得に必要十分な資料を集めたか。適切な資料を活用しているか ⑤ メディア(補助機材) AV 機器、模型、パネルなどの選定と用い方は適切か ⑥ オリジナリティー(独自性) 発表の内容や構成、発表手法などに独自性があるか、印象的か ⑦ Q&A(質疑応答) 聞き手の質問に的確に答えられたか ⑧ 非言語 ・ 聴いている人へのアイコンタクトができているか ・ 声の大きさは適切か ・ メモを見るのは時どきか ・ 手ぶり、身ぶりは効果的か ・ 身だしなみ、視覚的雑音に注意が払われているか 4
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