「名は体を表す一 ではないが、 語感が本質 を示すことはよくある。 「一億

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を 示 す こ と は よ く あ る 。 〓 億 総 活 躍 社 会 ﹂。
﹁名 は 体 を 表 す ﹂ で は な い が 、 語 感 が 本 質
支 出増が 困難 な政府 にと っ
障 ﹂も 巨 額 の借 金 を 抱 え 、
﹁子 育 て 支 援 ﹂ ﹁社 会 保
使 わ れ た ﹁一億 総 玉 砕 ﹂
し た直 後 だ け に 、戦 時 中 に
さ ら に安 保 関 連 法 が 成 立
いう声 が あ ふ れ て いる 。
自 民 党 総 裁 に 再 選 し た 安 倍 晋 三首 相 の 新 ス 回
て容 易 では な い。旧 三本 の
体 当 た り ﹂ 全二九
一般 紙 も ﹁聖 戦 へ 民 一
億 の
足とな
年 、 読 売 新 聞 ︶ 、 ヨ 億 が
国の手となれ
れ ﹂ ︵四 〇 年 、 東 京 日 日 新
︱ ガ ン だ 。新 た な 経 済 政 策 の 総 称 と い う が 、
聞 ︶ 、 ヨ 億 と と も に 挺
﹁国 家 総 動 員 ﹂ と い った 言
葉を連想 し てし まう と、不
身 ﹂ ︵四 二 年 、 本 紙 ︶ と い
矢 の検 証 も な く 、ただ 目先
安 視 す る 指 摘 も相 次 いだ 。
を変 えた感 は否め な い。
﹁一億 ﹂ が 日 本 国 民 全 体
二日 の 本 紙 発 言 欄 に は 早 速 ﹁多 様 性 を 無 視 ﹂
老 若 男 女 を 問 わ ず 、 ﹁活
を意味す る ことは間違 いな
と い う 批 判 が 寄 せ ら れ た 。た し か に 思 い浮 か
ぶ ヨ 億 〇 × ﹂は 戦 争 に ち な ん だ 標 語 が 多 い 。
躍 ﹂ を 強 いる よ う な 標 語 の
い 。 二 億 総 中 流 ﹂ と い っ
英 国 の教 育 専 門 誌 の大
学格付 け で、東京 大が ア
ジ ア首 位 か ら転 落 し た 。
こ の 国 の ﹁一流 ﹂ 神 話 が
最 近 、 ア レ コレ の 統 計 で
崩 れ て いる 。内 容 の いか
ん を 問 わ ず ﹁皆 国 民 ﹂ 的
な ス ロー ガ ン は 、 か つ て
取材 し た 中 東 の独 裁 国 家
でよ く 見 か け た 。そ ん な
ら の転 落 に相 関 関 係 が な
標 語 の 横 行 と ﹁一流 ﹂ か
い と は 思 え な い 。 ︵牧 ︶
で も 四 〇 年 発 売 の ﹁起 て よ
一億 ﹂ を は じ め 、 ﹁出 せ 一
は 勇 躍 す る 日本 を アピ ー ル
︵四 一年 ︶ 、
し て いた標 語 が 、敗 色 が 濃
億 の 底 力﹂
た 言 葉 も あ る が 、 二 億 〇
く な る に つれ 、 過 激 に な っ
は 軍 歌 ﹁月 月 火 水 木 金 金 ﹂
里 中 さ ん は ﹁最 初 の う ち
った 言 葉 を 掲 げ て い る 。
﹁
次 は 改 憲 ﹂ と 勢 いづ く 首 相 だ け に 、 な お さ
民 は も う 頑 張 って い る ﹂
響 き に 、 ネ ット 上 で は ﹁国
本 村 留 美 、中 山 洋 子 ︶
︵
﹁自 分 の こ と を し た い ﹂ と
×﹂は戦 前 、戦 時 中 の標 語
う 標 語 もあ り 、 こう な る と
の A面 に収 録 さ れ 、作 詞 者
備 校教師 、里中哲彦 さん に
て い て 、 時 代 の 空 気 を つく
映 する 。そ れ は呪文 にも似
﹁標 語 は 時 代 の 気 分 を 反
ジオ番 組 で発表 された 。
放送協 会が 共 同制作 し 、ラ
の末 期 に大 政 翼 賛 会 と 日本
攻 隊 の歌 ﹂ は 、 太 平 洋 戦 争
ち な み に ﹁起 て よ 一億 ﹂
年 ︶などめ じろ押 し 。
﹁一億 特 攻 隊 の 歌 ﹂ ︵四 五
●● ● ● ■ 一
や 軍 歌 に集 中 し て いる 。
まず 、どん な標 語があ っ
も は や 念 力 に 頼 る と い った
も 同 じ 海 軍 軍 人 。 二 億 特
鶉
た の か 。 ﹁黙 つ て 働 き 笑
感 じだ ﹂と分析 する 。
よ る と 、 日中 戦 争 が 始 ま っ
り 、人 々 の意 識 を 東 縛 し て
て い く 。 コ 億 抜 刀 ﹄ と い
つて 納 税 ﹂ の 著 書 が あ る 予
た 一九 三 七 年 、 軍 が 関 与 す
る 東 京 標 語 研 究 会 が ﹁一億
辻 田 さ ん は ﹁三 〇 年 代 に
人 口 が 約 一億 人 に な り 、 戦
い く ﹂ ︵里 中 さ ん ︶
当 時 、標 語 と と も に歌 の
争 に突 入 し て い く 四〇 年 代
さ せ る た め 盛 ん に使 わ れ
ご ろ か ら 、 国 民 を 一致 団 結
﹁た の し い プ ロ パ ガ ン
た ﹂ と 説 明 す る 。 フ ﹂う し
タ イ ト ル や 歌 詞 に も ﹁一
ダ ﹂ の著 書 が あ る近 現 代 史
た 歌 は ラジ オ で流 さ れ た ほ
億 ﹂は頻繁 に登場 する 。
日本 心 の動 員 ﹂ と の戦 意
高 揚 ス ロー ガ ン を 発 表 。
総 力 戦 を 想 定 し て 、 四〇
制 組 織 ・大 政 翼 賛 会 は そ の
研 究 者 の 辻 田真 佐 憲 さ ん に
か 、学校 や 勤 労 動 員先 で繰
年 に組 織 さ れ た 官 製 国 民統
翌 年 、 ﹁進 め 一億 火 の 玉
だ﹂を打 ち 出 し た。次 の
よ る と 、め ぼ し いも のだ け
に 刷 り 込 ま れ て い った ﹂
り 返 し 歌 わ れ 、当 時 の国 民
年 、 同 名 の歌 が 出 た 。
戦中ス●1 ガン みたい
自民 党 の 総 裁 再 選 が 決 ま り、 記 者 会 見 す る
安 倍 晋 三 首 相 =先 月 24日 、 東 京 。永 田 町 で
ら ﹁余 計 な お 世 話 ﹂ 感 が 募 る 。
﹁一億 総 活 躍 社 会 ﹂ は 先 ”
調 柔紆 刹 卸い知 は 議 脚 獅鵜 一
総 裁 に 再 選 さ れ た 後 の記 者 一
会 見 で 飛 び 出 し た 。 ﹁少 子
高 齢 化 に歯 止 め を か け 、 五
十 年 後 も 人 口 一億 人 を 維 持
す る ﹂ ことだ と いう 。
ア ベ ノ ミ ク ス 第 二弾 は こ
れ を 目指 す も の で 、 国 内 総
生 産 ︵G D P ︶ を 六 百 兆 円
に す る な ど 新 た な ﹁三 本 の
矢 ﹂ を打 ち 出 した 。だ が 、
想 定 す る 三〇 三〇 年 度 に 津
成 す る た め には 、名 目 でバ
ブ ル 末 期 程 度 の年 3 %前 後
の経 済 成 長 が 必 要 。 残 り の
安倍政権 の新日標
標語 ト
(第 3種 郵便物認可)
,
デざ嘲
そもそも多様性無視
活躍 ﹂を押 し出 した のでは
﹁こ こ で い う ﹃活 躍 ﹄ と
躍 ﹂ に戦 時 を 想 起 し た人 々
な反応だ ﹂と話す 。
一億 と
は 、 つま り ﹃働 け ﹄ と い う
な いかと推測す る 。
い う フ レ ー ズ を 首 相 が ﹁確
と いう 言 い方 で女性 の反 発
意 味 。 前 回 、 ﹃女 性 活 躍 ﹄
が 少 な く な い こ と に ﹁健 全
﹁ ﹃一億 ﹄ と い う 言 葉 に
を 受 け た た め 、 コ 億 総 ﹄
信 的 に 言 って い る ﹂ と し 、
は 、異端者 や異なる意 見を
に言 い換 えた の では ﹂
と は いえ 、経 済 の話 では
排 除 し 、 一つ の 価 値 観 で 動
く国民 と いう意味が 込め ら
首 相 の演 説 は国 民 の目を
た のではな いか﹂とみる 。
学 ︶ は ﹁深 く 考 え ず に 使 っ
高 瀬 淳 一教 授 ︵情 報 政 治
一方 、 名 古 屋 外 国 語 大 の
入 れ ず に済 む よ う に 、高 齢
は外国人 労働者 を多く受 け
い れ な い 。 国 億 総 活 躍 ﹄
的 な ナ シ ョナ リ ズ ム に は 相
れ な いはず だ が 、安 倍 首 相
の受 け 入 れ 議 論 も避 け て通
む 。 ﹁本 来 、 外 国 人 労 働 者
数字 で実態 とず れ ている﹂
も 植 民 地 の人 々ま で含 め た
総懺悔 ﹄を唱 えたが 、それ
後 ま も な く 、 政 権 が ﹃一億
し た ス ロ ー ガ ン だ った 。 戦
字 ではなく 、多様性 を無視
争が 長び く中 、会社 の合併
だ と 分 か る 。同 法 は 日中 戦
法 ﹂が制 定され た前後 か ら
る 力 を 持 つ ﹁国 家 総 動 員
年 に大 日本 帝 国 憲 法 を 上 回
標 語が増加 した のは 、三 八
こ う 見 る と 、 ヨ 億 ﹂ の
方 がな い﹂と批 判す る 。
ん じ て いる と と られ ても 仕
法 を比 べる と 、政 権 の 目的
国家総動員法と安保関連
りも 、同質 だ ﹂と語る 。
と 当 時 は似 て いる と いう よ
登 場 に つ い て ﹁現 在 の 政 治
学 ︶ は 、 二 億 ﹂ 標 語 の 再
山 口大 の 細 緩 厚 教 授 ︵政 治
国 家 総 動 員 体 制 に詳 し い
憲法的 ﹂な法律 と いえる 。
た 。 戦 争 遂 行 の た め の ﹁超
人 々を古 い発 想 だ とす ら言
言 葉 に戦 前 イ メ ー ジ を 持 つ
り 、 二 億 総 活 躍 ﹄ と い う
な の で、安保法 を危 ぶんだ
代 ﹄ が 始 ま って い る つも り
﹁当 人 は 新 し い ﹃安 倍 時
り 離 され て いる と み る 。
中 で 、 ﹁戦 前 ﹂ と 現 在 は 切
法も成立 さ せた安倍首相 の
は 、戦後七 十年 談話や安 保
精 神 科 医 の香 山 リ カ さ ん
驚ヽ
安 保 法 か ら経 済 に向 け さ せ
あ って も 政 権 の 思 想 は に じ
る た め のも の で 、明 る い未
者も含めた 日本人全員 がが
れ ている ﹂と懸念す る 。
来 を イ メ ー ジ し て ﹁一億 総
む し ゃら に働 け と いう 世 界
現 在 の 人 口 の 一億 二 千 七
・分 割 、 物 資 の 生 産 ・所 持
遂 行 のた め に憲 法 を 超 える
いた い のか も し れ な い﹂
観 で使 わ れ て いる ﹂
百 万人 と の開 き も 無 視 でき
・配 給 な ど の 制 約 、 軍 需 工
法律を制定 する点 で、手法
辻 田 さ ん は ﹁戦 前 か ら
な い 。 ﹁首 相 が 歴 史 的 な 経
場 への 徴 用 、 労 働 時 間 や 賃
﹃一億 何 と か ﹄ は 単 な る 数
緯 を 顧 み ず 、 現 在 も ﹃一
が 相 似 し て いる と いう 。
らわれ ではな いか ﹂
認 を し て いる 。お び え のあ
あ え て強 気 の 発 言 で 自 己 確
想 外 に 盛 り 上 が った た め 、
保 法 に対 す る 反 対 運 動 が 予
不 安 が に じ む と い う 。 ﹁安
うな表現を選 ぶ点 に政権 の
た だ 、国 民を挑 発するよ
金 の 統 制 な ど ﹁総 力 戦 体
練 綴 教 授 は ﹁一億 総 活
億﹄を標 語 に使 う のは乱
?・
制 ﹂構 築 のた め に施 行 さ れ
戦 時 申 に発 行 され た雑
誌 な ど に あ ふ れ る 「一
億 」 の 文 字 =い ず れ も
森 メII方 達 さ ん 所 蔵
暴 。政 治 家 と し て言 葉 を軽
帝 国 ﹂ 全 体 の 人 口 だ った 。
地 、 南 洋 諸 島 な ど ﹁大 日 本
は朝 鮮半 島 や中 国 の租借
は 約 七 千 万 人 。 ヨ 億 ﹂ 人
の 日本 に当 た る部 分 の人 口
を 抱 え て いる 。当 時 、現 在
う数 字 自体 が歴史 的な問題
た だ 、 実 は ﹁一億 ﹂ と い
﹁
1億〓実 は植民地を加 えた数字
く軍歌