こちら - 鳥栖カトリック教会

2015年11月29日
鳥栖カトリック教会
主任司祭
山元
眞
1. はじめに
ミサ(典礼)では、さまざまな動作や形があります。それにはすべて意味があります。
「典礼」は、個人の祈りとは違って、共同体の祈りですので、同じ動作をすることで、
共同体の一致を表します。
この目的のために、今年の待降節第一主日(2015年11月29日)から、全日本
の教会でミサ典礼の所作が統一されます。これまで少しずつ改訂されていたのですが、
小教区(教会)や司祭によってやり方が統一されておらず、「典礼」のもつ一番大切な
「一致」が実現されていませんでした。
一度に全部を統一するのは難しいので、各小教区(教会・司祭)によって、少しずつ
動作などを揃えて行きます。ご理解とご協力をお願いいたします。
2. 沈黙について
① 沈黙を大切にしましょう
「沈黙の時」を大切にします。ミサ前後の沈黙。場所としては、聖堂内、香部屋
内での沈黙。ミサ(典礼)の最中では祈願の前の司祭の呼びかけ「祈りましょう」
に応えての沈黙。第一朗読、第二朗読、説教、聖体拝領後の沈黙。
第一、第二朗読を読み終わった時、侍者がいる場合は、侍者が「神に感謝」とい
い、会衆は答えずに、沈黙のうちに今聞いた「神のことば」を黙想します。侍者が
いない場合は、
「神に感謝」と言わず、そのまま沈黙を続けます。慣れるまで時間が
かかると思いますが、意味を理解されてご協力下さい。
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② 沈黙の祈り
ミサ典礼の中での「沈黙の祈り」は大切です。ミサには「流れ」がありますが、
急ぐ必要はありません。時々立ち止まって「沈黙」の中で祈ります。
「回心の祈り」の前。集会祈願などの「祈りましょう」の呼びかけの後。聖書朗
読や説教の後。ご聖体をいただいた後。
沈黙の中でこそ、わたしたち一人ひとりに呼びかけてくださる神さまからのメッ
セージを聴くことができます。ひとつ一つの祈りの言葉や朗読される神の言葉…な
どを、ミサの中の「沈黙のとき」に聞き直す習慣が身に付いたらいいと思います。
③ 聖堂内での沈黙
最近、聖堂内が「にぎやか」になっているようです。聖堂は祈りの場です。神、
特にご聖体のイエスとの語らいの場です。
お一人で祈るときは声を出して歌ってもお祈りを唱えてもいいのですが、自分一
人ではなく、他の方がおられる時は、沈黙を守り、静けさを保ちましょう。他の方
のお祈りの邪魔にならないためです。
一方、挨拶はとても大切です。挨拶や用件などは聖堂に入る前に済ませておきま
しょう。聖堂内では会釈をされたらいいと思います。
特にみ言葉の典礼が行われている最中に「打合せ」をするのは厳禁です。一緒に
み言葉を聴きます。
子どもが騒ぐのは、受け止めてあげましょう。近くに寄って来たら、頭を撫でて
あげましょう。あまりにひどい時は、一度外にでも出て、また戻って来られたらい
いと思います。
沈黙の中で心静かに祈り、ミサの準備ができるように、皆さまのご協力をよろし
くお願いいたします。
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3. ミサでの所作について
① 動作と姿勢
ミサの間の姿勢は二つあります。立つ・座る(正座/腰掛ける)です。かつて「ひ
ざまづく」ことがありましたが、日本の典礼(ミサ)では正式の姿勢は「立つ」と
「座る」の二つになりました。
感謝の賛歌の後の祈り(奉献文)の間もずっと立ちます。
「ひざまづく」ことは禁
止されてはいませんが、できるだけ同じ動作、姿勢が典礼にはふさわしいとされて
います。立つ時間が長いのできつい方は遠慮なくどうぞおかけになってお祈りくだ
さい。
聖変化のとき…司祭が御体と御血を高く掲げるときは合掌してご聖体をしっか
りと見つめ、降ろしてから司祭と一緒にふかくおじぎをして礼拝します。
② 入堂、退堂
主日のミサは、行列用十字架を先頭に、侍者・司祭が聖堂入口から入堂します。
オルガン伴奏が始まったら、聖堂入口の方を向き、奉仕者の動きに心を合わせまし
ょう。終わりの退堂の時は、前を向いたままでいいです。
③ 聖歌
鳥栖教会のミサの聖歌は、とてもきれいで、よく祈れます。
聖歌集を見ないで歌える方は、できるだけ見ないで、言葉の意味をよく考えなが
ら歌いましょう。「きれいに歌う、上手に歌う」ことより、「言葉で歌う」ように心
がけましょう。
テンポを少し早くしましょう。一般的に遅すぎる感がします。
④ 「アーメン」
「アーメン」の意味は、「そうです。そうであることを信じます。」という意味で
す。
聖体拝領のとき、司祭が「キリストの御からだ」と言ってご聖体を示すとき、し
っかりとご聖体を見て、はっきりと「アーメン」と答えましょう。
「ご聖体がイエス
さまの御からだそのものであることを信じます」という信仰を表す大切な「アーメ
ン」です。御聖体は手で受けても、口で受けても自由ですが、手で受けることをお
勧めします。口の場合、司祭は指に唾液がつかないように大へん気を遣います。
手で拝領する時は、いただいた後、拝領は横に一歩ずれてその場で拝領します。
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⑤ 答唱詩編とアレルヤ唱
主日のミサの「ことばの典礼」では、三つの聖書朗読があります。
朗読者は「聖書と典礼」ではなく、朗読聖書を使って読みます。
第一朗読の後、しばらく沈黙して、み言葉を味わいます。第一朗読の聖書の言葉
への答えとして「答唱詩編」を歌います。交唱句は会衆全員で歌い、詩編の部分は
独唱者の歌を聞きながら詩編の言葉を黙想します。
第二朗読の後もしばらく沈黙して、み言葉を黙想し、司式司祭が立ったら会衆も
立って、
「アレルヤ」を全員で歌います。言葉の部分はその日の答唱詩編を歌う方が
歌い、わたしたちは「アレルヤ」の言葉だけをみんなで歌います。アレルヤ唱は第
二朗読の答えとしてではなく、続いて読まれる福音を聞く準備として歌われます。
説教の後もしばらく沈黙してみ言葉を味わいます。
⑥ 福音を聞く前の十字架のしるし
主イエス・キリストの福音は、み言葉をより意識するために立って聴きます。
朗読の始めに、
「主はみなさんとともに」という司祭の言葉に「また、司祭ととも
に」と応唱します。司祭は福音書に十字を印しながら、
「○○による福音」と言いま
す。その後、司祭と参列者は「主に栄光」と答えますが、その時、各自、額、口、
胸に小さな十字架の印をします。それは、主イエス・キリストのみ言葉を頭で受け
止め(理解し)、受けたみ言葉を人々に言い伝え、胸(こころ)にしっかりと受け止
める決意を新たにするためです。
⑦ 行列の歌
ミサ(典礼)で聖歌が歌われますが、その中に「行列の歌」があります。
「開祭の
歌」と「奉納の歌」と「聖体拝領中の歌」が「行列の歌」です。
これらの歌は、本来は行列をしながら歌われるものです。
「開祭の歌」は、入堂の行列が終わって司式司祭が席に着くまで歌われます。
「奉納の歌」は献金を集め、奉納行列のときに歌います。
「拝領中の歌」は聖体拝領が始まると歌いはじめます。
「行列の歌」ですので、行列の間、聖体を賛美しながら、歌いながら、祭壇に近
づいて、そして聖体拝領します。聖体を手のひらにいただいたら、少し横に行って
拝領し、
「礼」はせずに拝領したイエスと共に、自席に戻ります。
以
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上