「 社会人基礎講座 」 講義 第6回 レジュメ 担当 : 松尾 信子 2015.5.26(火) 「 コミュニケーションの基本とは何か Ⅰ 」 なぜ、コミュニケーションが求められているかについて理解する 1. コミュニケーションは単に意思疎通の手段だけではない ① 企業が社員に望む NO.1 はコミュニケーション ② 未知の人間との間には、距離が存在する(ザイアンスの法則) ③ 相手は聞きたいのではなく、話したがっている ④ 本音レベルの会話によって、同情 → 共感 → 問題解決へとつながり、結果と して信頼関係が増幅される ⑤ 仕事においては、社内コミュニケーションがうまくいけば、お客さまに的確な 提案ができ、信頼を得ることができる 2. コミュニケーションの定義 ① コミュニケーション communication とは ・ 「分かち合うこと」 ・ 「複数の人間や動物などが、感情、意思、情報などを受け取り、伝えるこ とによって、相互連絡関係をもとうとすること」 ・ 一方通行ではなく、キャッチボールである 投げる人:ボールを相手の取りやすいところに投げる 受ける人:ミットを相手に向ける姿勢を取る) ② コミュニケーションによって受信・発信する情報の種類 ・ 感情、意思、思考、知識など ③ コミュニケーションによって受信・発信するための媒体 ・ 「言語」による意思疎通 言葉、言葉づかい、文字、文章、資料、手紙など ・ 「非言語」による要素 身だしなみ、態度、顔の表情、顔色、視線 身振り、手振り、立ち居振る舞い、体の姿勢、相手との距離 相手の表情、目の動き、沈黙、場の空気 (相手の気持ちを推察する能力) ④ 共感の過程をコミュニケーションと呼ぶ ・ お互いに「わかり合う」ことができれば、共感することができる ・ 共感が積み重ねられるほど、人間関係は深くなる。人間関係はコミュニケー ションの累積である ・ お互いに媒体を通して情報交換をしなければ人間関係は成立しない(言葉を かけることは人間関係の基本) 3. 基本となるコミュニケーション能力(4つの要素) 聴く力 説明 質問 する力 する力 協調性 + ホスピタリティ マインド 心を込めて聴く コミュニケーションで最も大切なことは、 相手の言わない本音の部分を聴くこと 相手に分かるように表現する 自分は「何を伝えたいのか」をきちんと理解すること 相手がわかったかどうか、確かめながら話をすること 内容を確認する 疑問点や理解できない事柄がある時は、質問をして 疑問をなくすこと 異なった環境や立場に存する複数の者が 互いに助け合ったり譲り合ったりしながら 同じ目標に向かって任務を遂行する素質 ホスピタリティ マインド 相手の喜びを自分の喜びと感じられる心をもっている人 相手の喜び、感動、幸せのために、自己の最善を尽くす ことができる人 聞き方には、3 種類ある 聞く 耳で音や声を感じ取ること 音や声が聞こえる 何気ない会話 視線を合わせる、うなずく ? 耳を傾け、注意して聞き取る こと (視覚を通した安心感) 相づちを打つ (聴覚を通した安心感) ? 相手に質問しながら聴くこと 「聴く」と「話す」の割合は? 対 要点をまとめる 確認をする 4. 良好なコミュニケーションを取るための要件 ① 会話の目的をはっきりさせる : 問題解決の手段である ② 自分のコミュニケーションスタイルを知る アグレッシブ(攻撃的)コミュニケーション 周囲と違っていても自分の意見はこうであると言い切れる人 特徴 : 「私の言うことが正しいのであって、わからない人がおかしい」 自分の要求を押し付けて、相手を操作し、自分の思い通りに動か そうとする態度 ノンアサーティブ(受身的・非主張的)コミュニケーション 自分の内面をあまり表現せず、自己主張が苦手な人 相手に配慮しているように見えて、実は自分の気持ちにも、相手に対しても 正直ではないので、次第に「人の気も知らないで」と不満がたまる 特徴 : 自分の感情は押し殺して、他人を尊重する傾向があるので、気乗り のしない用事を頼まれても、断れずに引き受けてしまう やさしくて物静か ・ 消極的で多数の意見に流されやすい アサーティブ・コミュニケーション 自分の意見や考えを相手に伝えることができて、さらに、相手のことも配慮 することができる人(お互いにリスペクトしあう関係) 特徴 : 自分の気持ち、考え、信念に対して正直に、その場にふさわしい方 法で自己表現できる お互いが歩み寄って、最良の妥協点を探ることができる 「演習」 自己分析とグループ討議 設問 : 「 あなたのコミュニケーションスタイルは、3つのタイプのうちどれに当て はまると思いますか。具体的な事例をあげながら、自己分析してください。」
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