vol.261 学研ココファン、医療分野に進出 サ高住での訪問看護を

 vol.
261
ハウジング・トリビューン【ウィークリー】
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2015 年 10 月23 日号
http://www.sohjusha.co.jp
今週のトピック解説
学研ココファン、医療分野に進出 サ高住での訪問看護を
高齢者住宅や介護事業所の開発・運営、コンサルティング
などを行っている学研ココファングループが医療分野に進出
する。
同グループでは、学研ココファンがサービス付き高齢者向
け住宅(サ高住)を中核に、有料老人ホームやグループホー
ムといった高齢者住宅を全国で展開。訪問介護事業所などの
介護事業所も運営している。そうしたなか、サ高住の入居者
などでも看取りや終末期医療が必要になるケースが増えてき
ている。入居者の高齢化が進むなかで要介護度の重度化も進
行しており、より充実した医療対応や重度化対応が求められ
ている。
学研ココファングループと悠翔会グループは在宅医療に関わる新会社を共同で設立し
た。
( 写真は左から、五郎丸徹学研ココファン社長、小早川仁学研ココファンホールディ
ングス社長、佐々木美樹ヒューマンライフ・マネジメント社長、佐々木淳悠翔会理事長)
そこで、10月に首都圏のサ高住などにおいて連携してい
る医療法人社団悠翔会(東京都港区 佐々木淳理事長)グル
近隣の在宅高齢者に対してもサービスを提供していきたい考
ープと共同で新会社「学研ココファン・ナーシング」を設立。
えだ。
訪問看護事業を開始、医療分野に本格進出する。新会社には
医療保険、介護保険に基づいたサービスだけでなく、学研
学研ココファンホールディングスが66%、悠翔会のメディ
グループの保有する様々なコンテンツを活かした保険外サー
カルサービス法人であるヒューマンライフ・マネジメントが
ビスで他社との差別化を図っていく。第一弾として来年2月
34%を出資。代表取締役には、学研ココファンの社長を務
に横浜市にあるサ高住「ココファン横浜鶴見」内に訪問看護
める五郎丸徹氏が就任した。
事業所を開業する予定で、近隣にある同社の5つのサ高住や
悠翔会は訪問診療などの在宅医療に取り組んでおり、在宅
地域の在宅高齢者にも訪問看護サービスを提供していく。悠
療養支援診療所のなかでも要件の厳しい機能強化型在宅療養
翔会も自法人グループに訪問看護事業を持つことで、より効
支援診療所を首都圏に9拠点展開。常勤医師26名、非常勤医
率よく在宅医療を提供できるようになる。
師40名という首都圏最大級の在宅診療チームを持つ。在宅
人生の終末期を自宅で過ごすことを望む人が増えるなかで、
患者数は2400名にのぼり、在宅での看取り率は70%に達する。
在宅医療へのニーズが高まっている。ただ、定期的に高齢者
「在宅医療で大きな実績を上げている悠翔会と連携し、サ
の自宅を訪問し、診察を行う訪問診療などは医師への負担が
高住での看取りやQOLの向上を図っていきたい」
(学研ココ
大きい。
「訪問看護サービスが今後の在宅医療の主力になる」
ファン 五郎丸社長)としている。
サ高住を拠点に訪問看護サービスを提供
(悠翔会 佐々木理事長)というように、訪問看護との連携体
制が不可欠になる。学研ココファングループは、今後、サ高
住を展開している地域に優先的に訪問看護事業所を開設して
学研ココファングループは、新会社の設立により、グルー
いく方針。2018年度には30拠点まで拠点数を拡大したい考
プが展開するサ高住に訪問看護事業所を併設し、サ高住の入
えだ。今後、サ高住が地域における在宅医療の拠点になりそ
居者へ訪問看護サービスを提供していく。さらに、サ高住の
うだ。
今週の主なニュース
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10 22
・積水化学工業 快眠住宅に関する実験を江戸川大学
と実施 就寝2時間前に過ごす空間の光環境を検証
・東急不動産 東京都最大規模のマンション・サ高住
複合開発に着手 多世代交流型の街づくりを推進
・コスモスイニシア DIY 工房設けた分譲マンション
を11月から販売 専門家が常駐しアドバイス
・旭トステム外装 業界最長「塗膜15年保証」を付与した窯業系
サイディングのラインナップを拡充 繊細な木肌の質感を再現
・三協立山三協アルミ社 エントランスに設置するハ
ンガー引戸を一新 業界最大の開口寸法を確保
・トクラス 多様な入浴スタイルに対応するシステムバ
スルームを提案 人間工学に基づき使いやすさを追求