vol. 261 ハウジング・トリビューン【ウィークリー】 10 16 10 22 2015 年 10 月23 日号 http://www.sohjusha.co.jp 今週のトピック解説 学研ココファン、医療分野に進出 サ高住での訪問看護を 高齢者住宅や介護事業所の開発・運営、コンサルティング などを行っている学研ココファングループが医療分野に進出 する。 同グループでは、学研ココファンがサービス付き高齢者向 け住宅(サ高住)を中核に、有料老人ホームやグループホー ムといった高齢者住宅を全国で展開。訪問介護事業所などの 介護事業所も運営している。そうしたなか、サ高住の入居者 などでも看取りや終末期医療が必要になるケースが増えてき ている。入居者の高齢化が進むなかで要介護度の重度化も進 行しており、より充実した医療対応や重度化対応が求められ ている。 学研ココファングループと悠翔会グループは在宅医療に関わる新会社を共同で設立し た。 ( 写真は左から、五郎丸徹学研ココファン社長、小早川仁学研ココファンホールディ ングス社長、佐々木美樹ヒューマンライフ・マネジメント社長、佐々木淳悠翔会理事長) そこで、10月に首都圏のサ高住などにおいて連携してい る医療法人社団悠翔会(東京都港区 佐々木淳理事長)グル 近隣の在宅高齢者に対してもサービスを提供していきたい考 ープと共同で新会社「学研ココファン・ナーシング」を設立。 えだ。 訪問看護事業を開始、医療分野に本格進出する。新会社には 医療保険、介護保険に基づいたサービスだけでなく、学研 学研ココファンホールディングスが66%、悠翔会のメディ グループの保有する様々なコンテンツを活かした保険外サー カルサービス法人であるヒューマンライフ・マネジメントが ビスで他社との差別化を図っていく。第一弾として来年2月 34%を出資。代表取締役には、学研ココファンの社長を務 に横浜市にあるサ高住「ココファン横浜鶴見」内に訪問看護 める五郎丸徹氏が就任した。 事業所を開業する予定で、近隣にある同社の5つのサ高住や 悠翔会は訪問診療などの在宅医療に取り組んでおり、在宅 地域の在宅高齢者にも訪問看護サービスを提供していく。悠 療養支援診療所のなかでも要件の厳しい機能強化型在宅療養 翔会も自法人グループに訪問看護事業を持つことで、より効 支援診療所を首都圏に9拠点展開。常勤医師26名、非常勤医 率よく在宅医療を提供できるようになる。 師40名という首都圏最大級の在宅診療チームを持つ。在宅 人生の終末期を自宅で過ごすことを望む人が増えるなかで、 患者数は2400名にのぼり、在宅での看取り率は70%に達する。 在宅医療へのニーズが高まっている。ただ、定期的に高齢者 「在宅医療で大きな実績を上げている悠翔会と連携し、サ の自宅を訪問し、診察を行う訪問診療などは医師への負担が 高住での看取りやQOLの向上を図っていきたい」 (学研ココ 大きい。 「訪問看護サービスが今後の在宅医療の主力になる」 ファン 五郎丸社長)としている。 サ高住を拠点に訪問看護サービスを提供 (悠翔会 佐々木理事長)というように、訪問看護との連携体 制が不可欠になる。学研ココファングループは、今後、サ高 住を展開している地域に優先的に訪問看護事業所を開設して 学研ココファングループは、新会社の設立により、グルー いく方針。2018年度には30拠点まで拠点数を拡大したい考 プが展開するサ高住に訪問看護事業所を併設し、サ高住の入 えだ。今後、サ高住が地域における在宅医療の拠点になりそ 居者へ訪問看護サービスを提供していく。さらに、サ高住の うだ。 今週の主なニュース 10 16 10 22 ・積水化学工業 快眠住宅に関する実験を江戸川大学 と実施 就寝2時間前に過ごす空間の光環境を検証 ・東急不動産 東京都最大規模のマンション・サ高住 複合開発に着手 多世代交流型の街づくりを推進 ・コスモスイニシア DIY 工房設けた分譲マンション を11月から販売 専門家が常駐しアドバイス ・旭トステム外装 業界最長「塗膜15年保証」を付与した窯業系 サイディングのラインナップを拡充 繊細な木肌の質感を再現 ・三協立山三協アルミ社 エントランスに設置するハ ンガー引戸を一新 業界最大の開口寸法を確保 ・トクラス 多様な入浴スタイルに対応するシステムバ スルームを提案 人間工学に基づき使いやすさを追求
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