2015年の 不動産市場の展望 2015年の 不動産市場の展望

福岡県出身。九州大学法学部卒。三大都市圏の住宅情報誌の創刊責任者を歴任。
1989 年 11 月に発表した「関西圏から不動産価格が大幅に下落する」は、バブル崩壊前の業界に波紋を呼び、
その予測の正確さを実証した。著書に
『東日本大震災後の不動産の鉄則』
(日本経済新聞出版社)他、多数。
国民の実質所得が上昇せず、
価格を重視する姿勢が強まる
から、亡くなった人の遺産を受け
継ぐ際にかかる相続税が増税され
る。課税対象となる財産の金額が
増えるので、相続税を収める人が
新たに生じたり、納税額が増えた
りすることになる。
着手する例は多い。これまでの生
背景には、 1人・ 2人世帯の急
場があり、 人口が流入している。
性﹂を求める動きは活発化し、価
通機関や日常の買い物等の﹁利便
の動きは一過性のものではない。
大都市への人口流入は、日本に限
格の高値での推移が見込まれる。
地方では、地場産業の空洞化で
雇用の場が失われ、人口減少とと
らず世界的な現象となっている。
ただし東京都心部では、年収の
倍近くになっているマンション
もあるが、 限度を超えた価格は、
50
[商業地]
100
(万人)
駅から
2 km圏外
く保証はない。
これから先、高齢者の増加、経
済的な理由等で、不動産市場に各
種の物件が放出されてくることは
必至であり、既存物件や土地の流
動化が本格化していく時代に突入
していくことになる。 その結果、
不動産の質が厳しく問われ、資産
価値が二極化していくことになる。
自分の所有する不動産の価値を、
冷静に検証する時が来ている。
16
2014 冬号
アベノミクス効果で円安・株高
が実現し、その影響で企業の業績
が伸び、その結果、雇用の改善が
その結果、土地の売却や、逆に
借金をして不動産を取得する例が
進み、働く人の所得が増加してい
く、という安倍政権の当初の見通
出てくることは確実で、特に、東
決まって以降、相続対策をする富
しが、狂い始めている。加えて円
2014年秋時点の景況感は悪
化していて、暮らし向きについて
裕層は急増しているが、不動産の
京圏など土地・不動産の価格が高
も﹁ゆとりがない﹂と考える人が
売買だけにとどまらず、 木造ア
安による物価の上昇と消費増税の
約半分になっている。収入の伸び
パートの建築件数も高水準が続い
い地域では、このような動きが活
悩みや食料品等の日常品の相次ぐ
ている。この勢いがこのまま続く
影響で、個人の懐具合は以前にも
値上げもあり、個人が支出を抑え
か否かは不透明だが、相続に絡ん
発化していくことになる。今回の
ることは十分に想定できる。今後
だ不動産の取引は、底堅く推移し
増して厳しくなっている。
の暮らし向きについても、厳しく
ていくことになる。
高齢者の買い替え、
リフォームが顕著になっていく
相続税の強化が実施されることが
なるとの見方が有力となっている。
このような経済環境を反映して、
2015年は﹁価格﹂が﹁利便性﹂
と共に、購入者の最大の関心事と
なっていくものと考えている。
長く続いていたデフレ時代から
の脱却が依然として厳しい状況下
にあって、若年層の住宅の買い替
えは難しい。 買い替えを行う時、
債を消せる人は少なく、親の資金
市況のリード役は、
﹁相続﹂が担う
住宅需要の反動減は、まだまだ
続くことが予想される。
援助なくしては、買い替えは難し
自宅の売却価格で住宅ローンの残
その中で、2015年1月1日
一方、資金面について高齢者は
容易な状況にあり、買い替えの比
活圏を変えずに済むことと、買い
もに住宅・ 土地の取引が細って、
増、高齢者世帯の増加があり、今
落傾向が止まらない。
重は急速に高まっている。 住宅
替えに比べ費用が少なくて済むと
新たに購入する人もなく、地価は
後、この傾向は一段と強まってい
環境などがあり、この動きは今後、
ローンの支払いがすでに終わっ
いうこともある。しかし最近では、
下落していくという構図になって
く。価格の問題はあるが、公共交
さらに進むものと考えられる。
ているか、 残債はあっても少な
500万円以上をかけてリフォー
いる。一方、大都市では、雇用の
一方、駅近や中心部では需要が
旺 盛 と な っ て い る ︵ 図 表 ② ︶。 こ
く、買い替えができる。高齢者の
ムを実施する人も多くなっている。
動 き が 活 発 化 し て い る 。﹁ 広 い 郊
外の戸建て住宅から、 駅近や中
心部のマンションへの買い替え﹂
、
﹁ 自 宅 を5 0 0 0 万 円 で 売 却 し て
大都市の人口増加によって、資
金も大都市に大量に集まり、その
結果、地価やマンション価格が上
いずれ修正を余儀なくされること
2014年に発表された公示地
価・路線価・基準地価のどれを見
ても、地価の格差が拡大している。
昇するという流れを作っている。
2000万円の中古マンションを
購入することで、3000万円の
3大都市圏と地方圏とでは、上昇
▲
裕層によるもので、これからも続
老後資金を捻出する買い替え﹂も
※「平成 25年度・首都圏白書」
より。
総務省「国勢調査」
をもとに国土交通省都市局作成
になる。 現在の東京都心部では、
40
同時に、大都市圏であっても、全
60
と下落という対照的な動きを示し
80
珍しくなくない。さらに自宅を売
(2005∼2010年)
図表② 駅からの距離別転出入状況
[首都圏]
経済的合理性を無視した取引も出
0
▲
50
転入超 転出超
20
▲
60
▲
◉
◉
◉
◉
◉
▲
▲
▲
◉
◉
70
◉
◉
▲
◉
▲
▲
◉
◆
◆
◆
*
▲ ◆ *
*
*
◆
▲
◆
◉
てが価格上昇するわけではない。
100◆
◆
ている︵図表①︶
。この背景には、
110
(指数)
* * * * *
却して老人ホーム等へ移る例も確
◉
ているが、機関投資家や一部の富
◆
郊外部では、価格は上昇せず、下
04
06
08
10
12
14(年)
※国土交通省「都道府県地価調査」データより
02
40
2000
◆
▲
*
◆
◆
*
* *
◆
◆
*
◉
80
◆
▲
◆
◉
04
06
08
10
12
14(年)
※国土交通省「都道府県地価調査」データより
02
▲
◉
60
◉
▲
◉
◆
◆
▲
◉
◉
◉
70
◉
◉
◉
▲
◉
◉
▲
▲
◉
▲
◆
◆
経済力の格差・人口の増減・雇用
90
東京圏
大阪圏
* 名古屋圏
▲ 地方圏
90
▲
◆
◉
◆
実に増加傾向にある。
10
大都市と地方都市、
中心部と郊外の格差が拡大
増加とともに老後の生活に向けた
いのが現実である。
氏 こうだ まさのり
幸田昌則
不動産市況アナリスト
リフォームについても、高齢者
が生活しやすいようにと考えて、
2014 年4月の消費増税後、
住宅・不動産の需要は一進一退を繰り返してきたが、
時間の経過とともに減速感が強まっている。
需要を喚起・下支えしてきたアベノミクス政策と
日銀の異次元の金融緩和という
2つの「カンフル剤」の効果が薄れてきたと言える。
2015年はどう動くのか、
予測する。
40
2000
* ▲
◆
* ▲
*
◉ ◆ * ▲
*
◆ ◆ *
* *
▲
* * * * *
◆
◆
◆ ◆ ▲
80
東京圏
大阪圏
* 名古屋圏
▲ 地方圏
▲
*
駅から
1∼2km
駅から
1km圏内
-20
◉
100◆
2014 冬号
17
2015年の
不動産市場の展望
◆
110
(指数)
【特別寄稿】激動の経済環境でどう動く?
図表① 基準地価指数の推移(2000年を100とする)
[住宅地]
Case 2
サ ービス
税制優遇
契約
看護師派遣
(外部)
新しい賃 貸マーケットを切り拓く
P24 銀木犀
サ高住 の可能性
サ高住 の制度ができて3年。全国ですでに5019棟、
万1517戸
︵2014年 月末︶が登録され、
さらに増え 続けています。新しい賃貸マーケットを
生み出しつつあるサ高住の可能性 を探ってみました。
2011年 月に
制度がスタート
順調に増加する
サ高住 の背景
16
です。2011年 月に施行され
企業も参入しています︵図❸︶。
のほか、建築や不動産などの一般
医療や介護を手掛ける法人・団体
う形をとります。運営事業者には
営事業者が入居者を募集するとい
サ高住は通常、オーナーの土地・
建物を運営事業者が借り上げ、運
す︵図❶・❷︶。
らの融資などのメリットがありま
助金や税制上の優遇、公的機関か
10
たからだと言えるでしょう。
16
設備、バリアフリーといったハー
ド面の条件を満たすとともに、見
守りサービスの実施などが義務付
けられています。その代わり、補
対し、サ高住では一般の賃貸住宅
と同じように敷金を1∼数カ月分
支払うだけ。毎月かかるのは家賃
万円ほど
と共益費・生活支援サービス費・
食費で、概ね 万円∼
ですみます。
ます。建物についても、一般的な
応するといったサ高住も増えてい
提供したり、最期の看取りまで対
入居者の経験を活かして働く場を
ような高級感をアピールしたり、
きました。手厚い医療やホテルの
参入と登録が増えるにつれ、サ
高住のバリエーションも広がって
自由な発想で
バリエーションも豊富に
います。
けの新たな事業として注目されて
しくなっており、介護や高齢者向
料老人ホームの新規オープンが難
運営事業者にとっては、都道府
県知事への事前届出義務のある有
大前提です。
質でも入居者の満足を得ることが
としての質だけでなくサービスの
収入が見込めます。ただし、住宅
者向けの新しい市場において賃料
高齢化で拡大する要支援・要介護
老人ホームは入居時に数百万円か
ら数千万円の一時金が必要なのに
住宅形式だけでなく、別荘地のコ
テージや既存の公団住宅のコン
バージョン︵用途変更︶など、い
ろいろなケースがあります︵次
ページにて事例紹介︶。
サ高住は公的な制度に基づくも
や在宅医療事業者との連携など、
サービスや食事の提供、在宅介護
ンション経営とは異なり、見守り
ませんが、一般的なアパートやマ
を手掛けることも不可能ではあり
まず、最も重要なのは、運営事
業者選びです。オーナー自ら運営
意点があるのでしょうか。
う場合、どのようなポイントと注
それでは、オーナーが所有する
不動産を活用してサ高住事業を行
最も重要なのは
運営事業者選び
サ高住 事業を
成功へ導くポイント
り開く原動力になっているのです。
れが、新しい賃貸マーケットを切
でいろいろなことができます。こ
件が緩く、ある意味、自由な発想
という位置づけです。そのため条
のですが、有料老人ホームなどの
オーナーにとっては、競争の厳
しい一般の賃貸住宅市場ではなく、 ﹁施設﹂ではなく、あくまで﹁住居﹂
20
ずっと費用が安いことです。有料
入居者にとって最大のメリット
を受けるには、一定の居室面積や
は、 民間の有料老人ホームより
よる登録制になっています。登録
いてスタートし、地方公共団体に
3年間で全国に 万戸もできた
た﹁改正高齢者住まい法﹂に基づ
のは、関係者のメリットが合致し
10
の要介護・要支援者向け賃貸住宅
齢者向け住宅﹂の略で、主に高齢
﹁サ高住﹂とは﹁サービス付き高
10
15
自立支援から
看取り対応まで
融資
運営事業者
22
2014 冬号
2014 冬号
23
※治療が必要な場合など
在宅介護事業者
食事運営
委託
※介護サービスを提供。
運営事業者と同一の場合も多い。
生活支援
サービス契約
住宅
補助
入居者
協力医療機関
提携
※受け入れの介護度は
運営事業者の
方針によってさまざま
一部
テナントとして入居
生活支援サービス
業務委託
満60歳以上
または
要介護・要支援認定者
※医療法人、介護系、不動産業者、
建設業者、ハウスメーカーなど
賃貸借契約
土地・建物
オーナー
サブリース契約
図表❸事業スキームの一例
医療強化型 サ高住
高齢者の居住の
安定が図られた契約であること
前払家賃等の返還ルール及び
保全措置が講じられていること
建設費について、住宅金融支援機構の融資を利用できます。
Case 1
サービスを提供すること
(少なくとも安否確認・
生活相談サービスを提供)
2015年3月31日までの間
(所得税・法人税の割増償却については2016年3月31日まで)
に、
「サービス付き高齢者向け住宅」
を新築または取得した場合で、
一定要件を満たすものについては、所得税・法人税の割増償却、固定資産税の減額、
不動産取得税の軽減措置を受けられます。
お互いが見守り合う
新たなシニア・コミュニティ
P25 ゆいま∼る那須
各専有部分の床面積原則25㎡以上
(居間・食堂・台所などを共同で
利用する場合は18㎡以上)
便所・洗面設備等の設置、バリアフリー
現在、建設費の1/10、改修費の1/3について、
国の補助を受けられます
(上限:100万円/戸)
。
ただし、年度ごとの予算のため、縮小や廃止の可能性もあります。
入居者参加型 サ高住
図表❷ サ高住 登録基準
図表❶ サ高住 に対する公的支援策
て︵あるいは所有不動産を改築
した上で所有する土地に建物を建
通常は、パートナーとなる運営
事業者を選び、その事業者と相談
高度で専門的な対応が必要です。
かどうか、という観点で考えてみ
て、自分の親や家族を預けられる
あるかなど確認しましょう。そし
向けのイベントにはどんなものが
ている外部の訪問診療機関・訪問
る程度︵ 万円以内︶が望ましい
用は多くの人が厚生年金で支払え
なポイント。例えば毎月の入居費
下河原氏によると、運営事業者
選びでは、入居費用の設定も大き
事業所はどんなところか、入居者
し ︶、 そ の 事 業 者 に 土 地 建 物 を 一
ることが非常に大切です﹂
年の長期になり、どの
括して貸し付けます。借り上げ期
間は ∼
事業者と組むかが成否の鍵を握る
のです。
運営方針を必ずチェック
既存施設の見学 も必須
運営事業者を選ぶ際は、運営方
針や受け入れ入居者の介護度を必
ずチェックしましょう。サ高住の
入居者は 歳以上か要介護・要支
援認定者となっていますが、実際
といいます。敷金が家賃半年分と
いったケースは、入居者募集上は
マイナス要素になるので注意です。
∼ 年の長期契約ゆえ
細部まで確認を
にはまだまだ元気な人ばかりのサ
運営事業者との契約においては、
長期契約となるだけに途中での解
高住もあれば、平均要介護度が3
から4といったところもあります。 約・撤退などの取り決めが大事で
間分の賃料を支払うか、同等賃料
す。途中解約時には契約の残り期
一般財団法人サービス付き高齢
者向け住宅協会の下河原忠道理事
を支払える事業者の契約を条件と
修繕や補修費の分担はどうするか
期間よりもサブリース契約の期間
%程度といわれます。サ高住の場
資額に対して表面利回りは7∼9
投資としては、建築コストが重
要なポイントです。現在、建物投
かせません。今後、サ高住は新し
あり、生活にはコミュニティが欠
めています。住まいは生活の場で
﹃施設﹄ ではなく﹃住まい﹄ を求
見た目はおしゃれな別荘地のコテージ
1
食堂棟は天井の高い開放的なつくり
2
地元産材で仕上げた温もりのある室内
3
高齢者住宅とは思えない夜の景観
4
は次のようにアドバイスします。
検討している事業者の既存の施設
なども細かく確認しましょう。
﹁運営事業者を選ぶにあたっては、 しておくべきです。また、大規模
をぜひ見学してください。施設の
なお、建物の建築にあたってロ
雰囲気や職員の対応を見たり、入
ーンを利用する場合は、借り入れ
度がどれくらいの入居者が多いの
が長いほうが安心です。
居者の声を聞くとともに、要介護
か、看取りまでするのか、提携し
齢者福祉の基本であるという流れ
合、居室の面積やバリアフリー化
い仲間が集うコミュニティの場と
が生まれ、ますます広がっていく
日本でもサ高住によって住居が高
建築コストは
競争力に関わる
などの条件があり、通常のアパー
なっていくべきです﹂
そのためには、一定の部屋の広
さや共用スペースが必要なのはも
と思います。入居する高齢者自身、
ト、賃貸マンションより建築費は
多少かさみますが、入居費が割高
になれば、空室リスクにつながり
駅から離れていても、近くにスー
ちろん、元気な人なら買い物に行
どの建築会社に依頼するか、運
営事業者が指定してくるケースも
パーなどの商業施設があれば生活
かねません。
ありますが、本来はオーナーが選
には便利です。
きやすい立地が望ましいでしょう。
択して決めるべきです。他社で相
見積もりをとるなど、どこに頼む
下河原氏と近山氏が異口同音に
語るのは〝高齢者だからといって、
介護サービスを提供すればそれで
いいということではない〟という
こと。高齢者が社会とのつながり
の中で、自立した生活を送れるよ
う支えることが、社会全体で求め
られています。
4
かは慎重に考えましょう。
新しいコミュニティをつくる
サ高住 の存在意義
サ高住の今後について、高齢者
の部屋探しをサポートしている一
般社団法人コミュニティネットワ
ーク協会の近山恵子理事長に伺い
のです。サ高住が新たな賃貸マー
サ高住は、そのために重要な役
割を果たすことが期待されている
﹁日本では高齢者福祉というとす
ケットとして存在感を発揮するの
ました。
ぐ老人ホームなどの﹃施設福祉﹄
は、これからです。
取材・文/古井一匡
を思い浮かべますが、欧米ではむ
しろ﹃居住福祉﹄がメインです。
3
1
20
24
2014 冬号
2014 冬号
25
4
2012年10月に開設された『銀木犀(市
川市)
』は、
「医療強化型」というコンセ
プトを掲げるサ高住です。24時間365
日、介護職員が常駐し、24時間医師が
対応する在宅療養支援診療所と連携。
訪問看護ステーションとも連携して、
介護・看護・医療を連続的に提供しま
す。入居対象者は、退院後の住まいを
探していたり、自宅での介護が困難な
名称:銀木犀(市川市)所
施設概要
人、寝たきりや認知症の人、疾病を抱
在地:千葉県市川市北方町 事業主体:
えていても個室で生活したいと希望す
㈱シルバーウッド 運営主体:㈱シルバ
る人など、従来の高齢者住宅では受け
ーウッド 敷地面積:968.45㎡ 延べ床
入れにくかった人たち。終末期ケアや
面積:1481.78㎡ 構造・規模:薄板軽
量形構造(スチールパネル工法)
・地上
看取りへの対応に力を入れており、す
3階建て 総戸数:40戸(一人用36室、
でに数名の方がここで最期を迎えられ
2人用4室)居室面積:1人部屋18.49㎡、
たそうです。
2人部屋27.73㎡ 土地・建物:賃借(開
医療的なケアが必要な人でもサ高住で
設時から20年、その後3年毎更新)月額
今まで通り生活できる時代が来ている
費用:16万8400円∼17万2400円(家賃、
生活サービス費、共益費、食費)
といえるでしょう。
2
写真提供/㈱シルバーウッド
写真提供/㈱コミュニティネット
3
『ゆいま∼る那須』は別荘地として知
られる那須高原にあるサ高住です。1
万㎡近い敷地に木造平屋と2階建ての
コテージ風の建物が5棟あり、ほかに
食堂棟、介護棟(デイサービスセンタ
ー)
、
共用棟などがあります。医療につ
いても地元のクリニックの協力を取り
付けているそうです。
建物はすべて地元産材を利用してつく
った木の温もりある空間が特徴。入居
しているのは首都圏だけでなく大阪や
九州からという人もおり、みなさん比
較的元気。
新しいシニア・コミュニティ
といった雰囲気です。
1
30
30
60
医療強化型 をうたいつつ、
無垢のフローリング、手作り家具
などで上質な空間を演出
緑豊かな別荘地に生まれた
新しいシニア・コミュニティ。
サ高住の新しい形を提示
2
Case 1
銀木犀 (市川市)
明るくゆったりとした空間の居室 1
2
輸入ものの照明を使い、おしゃれで開放
的な雰囲気の食堂 テラスでは毎日、
3
井戸端会議 自然素材をふんだんに使
4
い、あたたかみのある空間づくりが銀木
犀の特長
Case 2
ゆいま∼る那須
名称:ゆいま∼る那須 所
施設概要
在地:栃木県那須郡那須町大字豊原乙 事業主体:㈱コミュニティネット 運営
主体:㈱コミュニティネット 敷地面積:
9978.05㎡ 延べ床面積:3528.26㎡ 構
造・規模:木造1階建て∼2階建て5棟
(ほかに食堂棟、介護棟、共用棟)
総戸
数:70戸 間取り:1R(33.12㎡)∼2
LDK(66.25㎡)土地・建物:事業者の
自己所有 賃料:1137万円∼2451万円
(家
賃一括前払い)
、
または5万9000円(月々
払い)
共益費:8000円/月 サポート費:
1人入居・3万850円/月、2人入居・5
万4000円/月(税込)
25
25