問 二

古
文
の
読
解
︵食べていた︶
問二
次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
対
策
︵御覧になってください︶
︵あなた︶
︵だ
︵うまくいった︶
︵﹁伊曾保物語﹂
。︶
4
獅子王が、馬を食べることは思いとどまったものの、馬をうまくだまして自分に服従させようと考え
ていること。
考えていること。
3
獅子王が、馬を食べないかわりに、馬を自分の身代わりとして王に仕立て上げ、からかってやろうと
2 獅子王が、医学を習っているとうそをついて、具合の悪い所を診てやるふりをして馬を食べようと考
えていること。
えていること。
1
獅子王が、馬と対等の立場で会話をするかのように見せかけて、自慢話をして馬をばかにしようと考
線1﹁獅子王の悪念﹂とあるが、それを説明したものとして最も適するものを次の中から一つ選び、
その番号を書きなさい。
ることを知るとも、知らざることをば知らずとせよ。 ゆるかせに思ふことなかれ。
3
そのごとく、一切の人間も、知らぬことを知り顔に振る舞はば、たちまち恥辱を受けんこと疑ひなし。知
道理の上よりもつて戒めをかうぶること、これ馬のわざにあらず。ただ天道の御戒めとぞおぼえける﹂。
︵いいかげんに︶
うと起き上がり、身振るひして、独り言を申しける、
﹁ 由なきそれがしが計略にて、すでに命を失はんとす。
2
しもたけき獅子王も気を失ひて、起きも上がらず、そのひまに馬は遙かに駆け去りぬ。その後獅子王はうは
︵やっと︶
爪の裏を見るところを、もとよりたくみしことなれば、したたかに獅子王の頰を続け様に踏んだりける。さ
と、これを﹁見ん﹂と言ふ。
﹁さらば﹂とて、馬片足をもたげければ、獅子王何心なくあをのけになつて、
︵あおむけ︶
のかな。幸ひ、わが足にくゐぜを踏み立て、煩ふなり。御覧じてたべかし﹂となん言ひける。獅子王得たり
︵とげ︶
ばからばや﹂と思ひ、獅子王にむかつて申しける。﹁さてさて御辺はうらやましくも医学を習はせたまふも
ましてやろう︶
習ひたまふぞ。我はこのごろ医学をなん 仕 り候ふ﹂と申しければ、馬 獅子王の悪念をさとつて、﹁我もた
1
ひしが、
﹁先武略をめぐらしてこそ﹂と思ひ、馬の前にかしこまつて申しけるは、﹁御辺この程何事をかは
︵策略︶
あ る 時、 馬、 野 へ 出 て 草 を は げ み け る と こ ろ に、 獅 子 王 ひ そ か に こ れ を 見 て、﹁ か の 馬 を 食 せ ん ﹂ と 思
古
文
の
読
解
問
二
A
県
入
試
演
習
線2﹁由なきそれがしが計略にて、すでに命を失はんとす。﹂とあるが、その意味として最も適す
るものを次の中から一つ選び、その番号を書きなさい。
1
つまらない私の計略によって、危なく命を失うところだった。
2
かわいそうに私の計略のせいで、とうとう命を失ってしまった。
3
関係のない私が、計略によって命を失うことはないだろう。
4
獅子王である私が、まさか計略で命を失うとは思わなかった。
線3﹁ゆるかせに思ふことなかれ。
﹂ と あ る が、 そ れ を 説 明 し た も の と し て 最 も 適 す る も の を 次 の
中から一つ選び、その番号を書きなさい。
1
目的を達成するためには、いたずらに策を練ることなく、正々堂々と正面から物事に挑み、自分の力
でなし遂げるべきだということ。
2
自分のほうが強いからといって相手を軽んじていると、思わぬ反撃にあうから、相手を確実に負かす
まで油断してはいけないということ。
3
知っていることを知らないととぼけて相手をだますには、詰めが甘いと失敗してしまうから、よく計
略を練る必要があるということ。
4 軽々しく知ったかぶりをすると必ず失敗するから、自分の知っていること、知らないことをわきまえ
て正直に振る舞うべきだということ。
ものか試すため、とげが刺さった足を診せることにした。
本文の内容と一致するものを次の中から一つ選び、その番号を書きなさい。
1
草原で草を食べていた馬は、急に獅子王に問いかけられて驚いたものの、獅子王の医学がどれほどの
2 馬 に 足 を 診 て 欲 し い と 言 わ れ た 獅 子 王 は、 本 当 は 医 学 の 知 識 が な い こ と を 知 ら れ て し ま う と 思 っ て
断ったが、馬が帰ろうとするので、仕方なく診てやった。
3
馬は、あおむけになって診察していた獅子王の顔をうっかり踏んで気絶させてしまったが、意識を取
り戻したら獅子王が激怒するに違いないと思い、逃げ出した。
4 馬に顔を踏まれて気絶した獅子王は、馬が走り去った後にようやく意識を取り戻し、このような痛い
目にあったのは天罰だと思い、自分の行いを反省した。