交通安全教室から ~毎日が交通安全日~

交通 安全教 室から
~毎日が交通安 全日~
秋 の 「 交 通 安 全 教 室 」 を 実 施 し ま し た 。 午 前 中 は 学 年 ご と 「 正 し い 歩 行 」「 正 し い 自 転 車 の
乗り方」について学習し、午後は全校で「長野県交通支援センター」の皆様にご協力いただ
き 、 衝突 実 験や 内 輪差 ・ 車の 死 角に つ いて 学 習し まし た 。
1車の死角
こ れは 、みな さん も経 験があ ると思 いま すが、 運転席 から ミラ ーを使 っても見 えないところ があ
り ま す。 子ど も たち が 車の横 に立 ち運転 者か ら見え てい るかを 実験 しまし た。思 った 以上 に運転 者
から 見えない、見 えにくい死角 があることが わかりました。
子 ど も た ち に は 、 止 ま っ て い る 車 で も 絶 対 に 車 の 周 り で 遊 ぶ こ と が な い よう 指 導 し ま し た 。( 車
の陰 に隠れること を子どもたち はしがちです 。十分注意しま しょう 。)
■ピラーの作る死角
車 のピ ラー ( 柱) が 作る死 角は 意外に 大き いもの があ ります 乗用 車のピ ラーの 幅は 細い ので何 も
隠 す こと はな い だろ う と思い 込ん でいる と、 発進時 や右 左折時 など に歩行 者を見 落と すこ とも少 な
く あ りま せん 。 ピラ ー の死角 を少 なくす るに は、運 転席 で頭を 少し 動かし て再確 認し てみ ること で
す 。 また 、後 方 のピ ラ ー死角 にも 注意し まし ょう。 後方 を振り 返っ たとき 、斜め 後ろ にい る自転 車
や二 輪車などが 、ピ ラーの死角に隠 れてしまう こと もあります 。進路変更や幅寄 せをするとき にも 、
ミラ ーによる確認 と目視を組み 合わせること で見落としを防 ぎましょう 。
■車体前方や側方の死角
車 体の 前方 に も意 外 に大き な死 角が存 在し ます。 とく に車体 の高 い車は 要注意 です 。ト ラック や
バ ス など が、 自 車の 前 方を横 断し ている 子ど もや高 齢者 などの 存在 に気づ かない まま 発進 しての 事
故 が 多発 して い ます 。 高いタ イヤ をはい て車 体を高 くし たSU Vな ども死 角が大 きく なり ます。 こ
う し た死 角も 、 発進 前 に前を 覗き こむな ど頭 を動か した りする こと で、か なり解 消で きま す。大 型
車 に はア ンダ ー ミラ ー がつい てい ますの で、 発進時 には 必ず確 認し ましょ う。ま た、 左右 の側方 の
死角 も低い背丈の 子どもなどが 隠れる恐れが あります 。車に乗る 前には子どもが 周囲にいなく ても 、
発 進 前に 伝票 な どを 整 理して いる 間に子 ども が近づ いて いる危 険も ありま すので 、発 進前 にもう 一
度、 サイドミラー などで死角の 安全確認をし ましょう。
■車 体後方の死角
車 体の 後方 に ある 死 角は非 常に 危険な 死角 です。 子ど もがし ゃが んでい ると確 認で きな いので 、
車 を バッ クさ せ ると き は、十 分な 注意が 必要 です。 後方 の死角 は、 頭を動 かして も解 消で きるも の
で は ない ので 、 自分 で 降りて 見る 必要が あり ます。 最近 の車に は「 バック モニタ ー」 が装 着され 、
こ う した 死角 を 解消 す る一助 とな ってい ます が、斜 め後 方から 近づ いてく る三輪 車な どは カメラ の
視界 に映らない恐 れもあるので 過信は禁物で す。
2内輪差
車 は曲 がる と きに 、 後輪が 前輪 よりも 内側 になっ てし まうの で、 子ども たちに 、交 差点 で車を 待
つ と きは 、道 路 ぎり ぎ りで待 たな いよう に話 します が、 そのこ との 意味を 実験を とお して 感じる こ
と が でき まし た 。前 輪 は、コ ーン を倒し たり 、置か れて いる風 船を 割って しまっ たり しな かった わ
け で すが 、後 輪 はコ ー ンを倒 し風 船を割 って しまい まし た。ワ ゴン 車での 実験で した が、 大きな 車
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( ト ラッ ク・ バ スな ど )だと 、こ の前輪 と後 輪の位 置の 差(= 内輪 差)が さらに 大き くな るので 、
注意 をしなくては いけません。
内 輪差 の こと を 支援 センタ ーの 方が車 の近 くで説 明し てくだ さる と、子 どもた ちは 「お ばちゃ ん
危 な いよ 」と 支 援セ ン ターの 方を 心配し 声を かけて いま した。 講習 会後、 支援セ ンタ ーの 方とお 話
を し たの です が 「子 ど もたち から 心配の 声を かけて もら ったの は初 めてで 、優し い子 ども たちだ な
と思 いました」と おっしゃって いただきまし た。
3 衝突実験
時速 30 ~ 40 ㎞で 走ってきた車 に人形が衝突す る実験です。 車と人
形がぶつかる音や人形が飛ばされる様子に「わっ」というびっくりし
た声があがりました。指導員の方から、ブレーキが掛かり始めた場所
を教 えていただき ましたが「 車は 急には止まら ない 」を実感し ました 。
実際に走っている車は、もっとスピードを出していますし、ブレーキ
を踏むまでの間も車は走っています。これを空走距離と言います。す
なわち、運転者が①危険を感じて急ブレーキが必要と判断した時点か
ら② アクセルペダ ルから足を動 かし(反射時 間 0.4 ~ 0.5 秒)③ ブレー
キ ペ ダ ル に 足 を 乗 せ ( 踏 替 え 時 間 0.2 秒 ) ④ こ れ を 踏 み 込 ん で ブ レ ー
衝突実験
キが 効き始める( 踏込み時間 0.1 ~ 0.3 秒 )時点 までの距離です 。個人
差 は あ り ま す が 、 通 常 人 の 平 均 的 な 反 応 時 間 は 0.75 秒 と さ れ て い ま す 。 通 常 人 の 例 で い え ば , 車
速5 0 Km/h の場 合の空走距 離は,約 10.4 m と言われてい ます。
次 に 、制動距離 。これは 、ブレ ーキが効き 始め ,車輪の回転が 止まり ,自動車 が滑走( スキ ッド )
し た 後に 停止 す るま で の距離 のこ とです 。路 面状態 やタ イヤの 状況 によっ て異な りま すが 、車速 5
0 Km/h の 場合,制 動距離は,約 14.1 m と言われてい ます。です から 、空走距離 と制動距離を合 わ
せ、 時速 50 ㎞の車が 止まるためには 、運転者が 危険と感じてか ら約 24 mは必要 となってきます 。
ご家庭でのご協力をお願いします
○交通安全への声がけをしましょう
登 校時 、 友 だ ちの 家 に 遊 び に出 か け る とき 「 車 に 気を つ け る ん だよ 」「 飛 び 出し は い
けないよ」の声がけを繰り返しお願いします。
○自転車の安全点検をしましょう
サドルの高さは適切ですか ブレーキはきちんと効きますか タイヤの空気圧はどう
ですか
○正しく自転車に乗るための技能を身につけましょう
自転車に乗れることと、正しく自転車に乗れることは異なります。
・ふらつくことなく発進できますか
・道路の形状に合わせた運転ができますか
・スピードを調節することができますか
・思い通りに止まることができますか
・安全確認ができていますか
* お 子 さ ん の 自 転 車 乗 り の 技 能 を ご 確 認 い た だ き 、 不十 分 な 点 があ り ま し た ら、 練 習
を一緒に行っていただけたらと思います 。
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