生活環境 昭和 60 年(1985 年)、長きにわたり沿線の人と物を運 び続けた国鉄岩内線が廃線となりました。その最後の日、 多くの町民が別れを告げに駅に集まり、感謝の気持ちを こめて列車を見送ったといいます。この跡地を利用して、 国道 276 号の岩内共和道路はつくられました。 国道5号稲穂トンネルの開通から かだい だ い き ぼ かいちく 人とモノの流れをスムーズにする道路整備はまちの重要課題。1962 年(昭和 37 年) 、大規模な改築工事により いこう 国道5号稲穂トンネルが完成しました。車社会へと移行するなか、その果たす役割も期待も大きく、いまも町民の けいざい ふ きのうてき 生活や経済交流を支えています。2015 年(平成 27 年)には、地域の自然条件や特性等を踏まえ安全かつ機能的 けいかん はいりょ きょうよう で自然景観にも配慮した魅力ある道路として、 共和町と岩内町を結ぶ国道 276 号岩内共和道路が全線供用しました。 かいちく こうけん 国道5号小樽~共和村稲穂峠間の改築工事 が開通。これにより、長いあいだ通行者を苦 く貢献しています。また、 2014 年 (平成 26 年) のなかでも、稲穂峠のトンネルがもっとも しめてきた急な勾配とまがりくねった悪路が には北海道横断自動車道の共和から余市ま だ い き ぼ こうばい あくろ かいしょう 大 規模なものでした。旧国道部となる道路 解消され、またフルシーズンの通行が可能に での事業化が決定。この道路整備により、安 延長を大幅に短縮し、勾配も緩くするという なりました。2015年 (平成27年) には、国道 全性の向上、時間短 縮、物流の効率化が図 内容からトンネル工が採用され、建設当時の 276 号岩内共和道路を整備。 この全長 7.6km られます。さらに、観光需要も見込まれるこ 最新工法と技術の導入によって、4年の工事 の道路は便利さや快適さに加え景 観への とから、地域の拠点となる施設として道の駅 期間を経て待望の稲穂トンネル (L=1,230m) 配慮を行ったもので、交通事情の改善に大き の建設についても検討が進められています。 たんしゅく こうばい ゆる どうにゅう たいぼう 27 |三世代で語りつぐ60年 けいかん はいりょ じじょう たんしゅく ぶつりゅう こうりつか はか じゅよう きょてん けんとう 共和と岩内を結んでいた国鉄岩内線幌似駅を当時のまま 保存する「幌似鉄道公園」。木造駅舎内には時刻表や料 金表が残され郷愁が漂います。SL が急行「らいでん号」 が走っていた時代を懐かしみ、その面影を求めて訪れる 人も少なくありません。 北海道横断自動車道・倶知安余市道路 (共和〜余市) の事業化へ 276 ■北海道横断自動車道・倶知安余市道路 (共和~余市)平成26年度から事業着手 229 仁木町 276 余市町 5 共和町 (仮称)共和IC (仮称)仁木南IC (仮称)仁木IC (仮称)余市IC 日 本 海 【整備後のメリット】 ● 観光客の増加が見込まれ、地域の活性化につながります。 5 (仮称) 小樽西IC 5 ● おいしい農産物を日本各地に迅速に輸送することが 可能になります。 ● 都市部の病院への通院、救急搬送の時間が 大幅に短縮されます。 小樽市 393 276 倶知安町 小樽IC 小樽港 ● 災害時の避難において、複数の避難経路を 確保することができます。 393 朝里IC (仮称) 小樽JCT 5 該当箇所 供用中 NEXCO施工区間 調査中 三世代で語りつぐ60年| 28
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