演習2 I. 次の xy 平面、あるいは xyz 空間、内の領域に対して、(A) x をとめた ら y はどの範囲を動くか、(B) y とめたら x はどの範囲を動くかなど、そ れぞれ記述せよ(必要に応じて場合分けして)。 (i) D1 :原点 (0, 0) 中心で半径1の円板の上半分 (ii) D2 = {0 ≤ x かつ x/2 ≤ y ≤ x かつ y ≤ 3 − 2x}. (iii) D3 := {0 ≤ x かつ 0 ≤ y かつ 0 ≤ z かつ x + y + z ≤ 1}. II. 次の重積分の値を求めよ。 ∫∫ (i) D x2 ydxdy 、ただし D は (0, 0), (1, 0), (1, 1) を 3 頂点とする xy 平 面内の三角形の内部. ∫∫ (ii) D x2 y dxdy, ただし D = {0 ≤ y かつ x2 + y 2 ≤ 1}. ∫∫ (iii) D 2x − y dxdy, ただし D = {x ≤ y ≤ 2x かつ x + y ≤ 3}. ∫∫ 2 (iv) D ey dxdy, ただし D = {0 ≤ x ≤ 1 かつ x ≤ y ≤ 1}. √ ∫∫ √ (v) D x2 + y dxdy, ただし D = {x2 ≤ y ≤ 4 − x2 かつ |x| ≤ 2}. ∫∫ III. 定数関数 f (x, y) = 1 の領域 D における2重積分 D dxdy は、定義 から考えてすなわち ”D の面積 ”を与えるということになる。積分計算 して面積を出してみよう。 (i) 半径 r の円 D = {x2 + y 2 ≤ r2 } の面積 2 (ii) 楕円 D = { xa2 + y2 b2 ≤ 1} (a, b > 0) の面積 IV. 次の重積分の値を求めよ. (i) D = {0 ≤ x ≤ 1 かつ 0 ≤ y ≤ 1 − x2 } ∫∫ 2 2xe(1−y) dxdy D √ (ii) D = {0 ≤ x < 1 かつ x < y < 1} ∫∫ √ 1 + y 3 dxdy D ———————————————————————– 1 √ I. (i) x をとめると y は 0√から 1 − x2√まで動く (x は −1 から 1 まで動 く)。y をとめると x は − 1 − y 2 から 1 − y 2 まで動く (y は 0 から 1 ま で動く)。 (ii) D2 は 3 本の直線で囲まれた領域。0 ≤ x ≤ 1 の範囲で x をとめると y は x2 から x まで動く。1 ≤ x ≤ 65 の範囲で x をとめると y は x2 から 3 − 2x まで動く。図示も用いて確かめよう。 (iii) D3 は次のように組み合わせて考えるとよい:x, y をとめると z は 0 から 1 − x − y まで動く、x をとめると y は 0 から 1 − x まで動く、x は 0 から 1 まで動く。 II. (iii) は ∫ 1 (∫ 0 ∫ 3 (∫ 2 ) 2x (2x − y)dy dx + x 1 ) 3−x (2x − y)dy dx x と計算できる。累次積分に書きなおす際は、積分領域をこのように適当 に分けて考えて、各所で個別に考えて、それらを全部足せばよい。 II. (iv) は、はじめに x で積分し、あとで y で積分するような順序の累次 積分で書いてみると計算が進む。つまり ∫∫ ∫ 1 (∫ 1 ) y2 y2 e dxdy = e dy dx D 0 x とすると (等式自体は正しいが) 計算が進まず苦しいが、 ∫∫ y2 ∫ 1 (∫ y e dxdy = D y2 ) ∫ 1 e dx dy = 0 0 0 [ 2 ey ye dy = 2 ]y=1 y2 . y=0 III. (i) πr2 (ii) πab; 実際に面積を重積分で表しそれを累次積分を用いて 計算してこれらの値が得られることを確認せよ。 √ IV. (i) 先に y をとめて x について 0 から 1 − y まで積分し、そのあと y について 0 から 1 まで積分するとよい。答えの値は 12 (e − 1). (ii) ∫∫ √ D ∫ 1 (∫ y2 1 + y 3 dxdy = 0 0 √ ) 2 √ 1 + y 3 dx dy = · · · = (2 2 − 1). 9 2
© Copyright 2024 ExpyDoc