サステナビリティ戦略

サステナビリティ戦略
サステナビリティにおけるリーダーシップに専念することは、ヘンケルの企業価値
の中に深く根付いています。経 済的成功、環境保護、社会的責任のバランスを維持
することは、何十年にもわたりヘンケルの企業文化の根本を成してきました。ヘン
ケルはサステナビリティの リーダーとして、責任をもって事業を拡大し、事業の成
功に向けて取り組むと同時に、持続可能な発展のための新たなソリューションを生
み出すことを目指して います。この意欲的な目標は、ヘンケルの活動のすべてを対
象とし、日々の業務、考え方、行動において持続可能な発展の原則を受け入れ、積
極的な取り組みを 続けている、世界中の約50,000名の社員に支えられています。
サステナビリティ戦略2030: 削減でより大きな目標達成を
世 界は大きな課題に直面しています。世界のヒューマンフットプリントはすでに地
球の資源供給量を超えています。2050年には、世界の人口は90億人に到達 すると予
想されています。それに伴う世界の経済活動の加速によって、消費は拡大し資源は
不足します。このため、今後数十年は限られた資源をめぐる競争が激 化するでしょ
う。ヘンケルは、「2050年、約90億人が限りある地球上の資源でより良く暮らせる
」という持続可能な発展のための世界経済人会議 (WBCSD)のビジョン2050を戦
略の基本として採用しました。これは、より少ない資源と少ない排出物で価値を創
出し、環境フットプリント人々がより 良く暮らせるようにするという意味です。
ヘンケルのサステナビリティ戦略は、「削減でより大きな目標達成を」という理念
を柱に、「パ フォーマンス」、「社会的発展」、「エネルギーと気候」、「原材料
と廃棄物」、「水と廃水」、「安全衛生」という6つの注力分野に活動を集中させる
ものと なっています。これらは、ヘンケルの事業に関連する持続可能な発展の課題
を反映しています。私たちは顧客、消費者、事業展開先の地域コミュニティ、自社
に とってより大きな価値を創出すると同時に、環境フットプリントを削減すること
を目指しています。それを実現するには、より少ない資源で生活の質を高めるこ と
のできる新しいイノベーション、製品、技術が必要です。ヘンケルは数十年に及ぶ
経験をもとに、サプライヤー、顧客、消費者と協力して未来のために実行可 能なソ
リューションを作ることを目指しています。
ヘンケルの2030年の目標: 効率を3倍に
ヘ ンケルは、今後20年間で、環境フットプリントに対し事業活動によって創出する
価値を3倍にすることを目標としています。効率を3倍に高めるこの目標を 「ファク
ター3(3倍数)」と呼びます。この目標を達成する方法のひとつは、フットプリン
Henkel AG & Co. KGaA
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トは同じ水準のまま、創出する価値を3倍にすることです。また は、環境フットプリ
ントを現在の3分の1の水準まで削減する一方で、同じ価値を創出することによって
「ファクター3」の効率化を実現することができます。 ヘンケルはこの両面から取り
組み、資源消費を削減するのと同時に創出する価値を高めます。
ヘンケルの2015年中間目標
この意欲的な20年目標を達成するには、毎年平均5~6%ずつ効率化を進める必要が
あります。これを達成するため、ヘンケルは注力分野について5年間の具体的な目標
を設定しました。2015年までに、創出する価値と環境フットプリントの関係を30%
向上させる予定です。
持続可能な事業プロセスに向けたヘンケルの取り組み
戦略を策定し目標を達成するには、約50,000名の社員がこれらを常に念頭に置き、日
々の行動に取り込み、事業プロセスに反映させなければなりません。ヘンケルはこ
れを達成するため、製品、パートナー、社員という3つの戦略的指針を定義しました
。
ヘンケルの製品は、顧客と消費者に対しより大きな価値を提供します。革新的なソ
リューションと、より小さなフットプリントでより高いパフォーマンスを提供する
製品を通じてこれを実現することで、資源を節約し、その他の環境への影響を軽減
しています。
パー トナーは、バリューチェーン全体でサステナビリティを推進する鍵となります
。ヘンケルは、サプライヤー、消費者、企業パートナーとの結びつきをさらに深め
たいと考えています。それと同時に、とりわけ顧客と消費者による環境フットプリ
ントの削減を支援します。そのためヘンケルは、環境フットプリントを改善し た必
要な原材料を供給できるよう、一部のサプライヤーと協力しています。
ヘンケルの社員は、その努力、スキル、知識によって他社との違いを生み出してい
ます。彼らは日常業務や地域社会の中で持続可能な開発に貢献しています。彼らは
顧客や消費者との橋渡し役となり、イノベーションを可能にしています。
Henkel AG & Co. KGaA
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