基準規格・L1 プロジェクトが求める人材 チーフ・プロジェクト・マネジャー 秋山 吉弘 基準規格・L1 プロジェクトの L1 関係においては、おもに原子力発電所の廃炉や使 用済み燃料の再処理過程で発生する低レベル放射性廃棄物処分のうち余裕深度処分に 関する技術開発を実施しています。原子力発電所廃棄物や長半減期低発熱放射性廃棄物 (TRU廃棄物)等の低レベル放射性廃棄物の余裕深度処分は、地下 50m以深の大断 面の地下空洞型処分施設における処分を概念とした検討が行われてきています。 余裕深度処分の特徴として、ベントナイト、コンクリートなどの多くの部材から人工 バリアが構成され、それぞれに適した材料及び要求機能が設定されており、高い性能を 有する人工バリアから成る処分施設を地下の空間で構築する技術・工法の確証や長期的 な耐久性を考慮した機能確認方法の確立が求められています。 この要求に応えるため、大断面の地下空洞において、具体的な処分施設を模擬した実 規模施設において施工試験を実施し、実用に供することができる施工技術を実証する検 討が行なわれています。一方、余裕深度処分では処分施設の建設・操業・埋戻し後の長 期的な管理の考え方やそのための機能確認の方法や技術の開発も必要となってきてお り、その検討も開始しています。今後は、余裕深度処分の安全性を示すために、上述の 建設・操業・埋戻し後の長期的な管理の考え方やそのための機能確認の方法や技術の開 発に力を入れていく予定です。 余裕深度処分の技術開発は原子力発電所の廃炉時代を迎えた今、喫緊に求められてい る新しい技術分野であり、世界的にも関心の高い分野となっていることから、基準規 格・L1 プロジェクトでは、上述の余裕深度処分に関する研究や技術開発に対応するた め、人工バリアの材料・部材の長期的な耐久性とその評価や機能確認に関する研究や技 術開発を推し進める上で、土木工学に関する専門知識、経験に加え、放射性廃棄物処分 に関心があり、中心となって携わる意欲を持った人材を求めています。 ・専門分野:土木工学 ・経験:放射性廃棄物処分に係わる研究・技術開発等業務
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