後代検定ってなぁに? 後代検定の流れ なぜ保留しなければならないの

後代検定ってなぁに?
国が行っている事業で遺伝的に優れた能力を有することが科学的に証明された種雄牛(検定済候
補牛)を計画的に作り出し、その広域的な利用を促進するための事業のことです。個体の遺伝的能
力をその子供(後代)の検定記録から推定する方法を後代検定といいます。
後代検定の流れ
①国や授精所が後代検定候補種雄牛として年間 185 頭をエントリーします。
②後代検定候補種雄牛の精液が調整交配用精液として希望する乳検加入農家へ無料配布されます。
③調整交配用精液で娘牛が検定農家で生まれます。
④検定農家はその娘牛を初産検定終了時まで、保留します。(登録を取得する。)
⑤後代検定娘牛が分娩したら、乳検より能力成績が確認されます。また一方では、日本ホルスタイ
ン登録協会の体型調査がおこなわれ、後代検定娘牛の体型データなどを集計されます。
⑥これらのデータを集積して、後代検定候補種雄牛 185 頭が選抜され、能力の高い牛約 10~20 頭
が一般精液として販売されます。
※検定農家は後代検定娘牛を初産検定終了時まで保留し、データ取得に協力すると、奨励金とし
て現在は、A4 検定で 20,000 円、AT 検定 18,000 円が支払われます。
(平成 24 年 4 月現在の金額を明記しています。)
以上のことより、後代検定娘牛は優秀な国産種雄牛を造成するために能力、体型のデータを提供す
ることが大事となります。
※後代検定種雄牛候補オス牛は生後 14 カ月で精液が採取され、最初の成績が公表されるまでに約
5 年の月日が経過し、セカンドクロップ(2 回目の成績公表)まではオス牛が生まれてから約 9 年
の月日を費やします。
なぜ保留しなければならないの?
後代検定娘牛が乳検未加入農家へ売却された場合、その後代検定娘牛は乳量・体型データも確認
できなくなり、せっかく生まれた娘ですが、後代検定候補種雄牛の娘牛としての成績が生かせない
こととなります。また、娘牛の頭数が少ないと信頼度なども低くなりますので、優秀な国産種雄牛
造成協力のためにも、後代検定精液を使用するには、娘牛が誕生したら、できるだけ、初産検定終
了時まで保留し、体型調査にも協力していただけるようよろしくお願いします。
後代検定娘牛耳標シールについて
根室管内では後代検定保留率向上に向け、後代検定娘牛を識別しやすいように、本年度より識別シ
ールを作成し、検定農家に貼付依頼し、根室管内後代検定娘牛保留率向上に努めていきたいと考
えております。別紙、貼付依頼をお読みいただき、貼付に対しまして、ご理解ご協力をお願い致し
ます。