9月29日実施分

基礎材料化学演習1(竹中担当分)第3回 正解例
材料化学演習 TP1(竹中担当分)第3回 正解例
問1 様々な化合物が考えられるが、例えば以下のようなものがある。(参考のため名称も加えて
ある。)各組で、キーワード(第四級炭素)や「イソプロピル基」など)を赤字で示した。
a)
b)
H3C
H3C
C
C
CH3
CH3
CH3
H3C
CH3
CH3
2,2,4-trimethylpentane 2,2-dimethylbutane
d)
c)
1,1,3,3-tetramethylcyclohexane
2,3-dimethylbutane
CH3
CH
CH3
CH3
H3C
H3C
CH
NH
CH
CH3
e)
H
C
C
H
H
2,4-dimethylpentane
C
H
H
C
C
OH
butan-2-ol
1,3-dimethylcyclohexane
H
C
OH
cyclohexanol
問2 この問題ではアルキル基の構造を問うている。この場合、まず元となるアルカン
(C6H14)の異性体を書き出し、その構造をもとに非等価な水素を一つずつ取り除いてアル
キル基とするように考えるとよい。C6H14 には下記の通り 5 種類の異性体があり、ここから
合成 17 種類のアルキル基を作ることができる。図中の赤い炭素はオクテットを満足してい
ない炭素を示す。
問3 4
a) 一番長い炭素鎖は炭素 5 個なので、ペンタンが母体名。そして2番と3
番の炭素上にメチル基が二つあるので、ジメチルが接頭語となる。よって、
3
5
2
正式名称は 2,3-ジメチルペンタン(3,4-ジメチルではない点に注意。)
1
b) 一番長い炭素鎖は炭素 9 個なので、ノナンが母体名。そして2
番の炭素上にメチル(methyl)基、5 番目の炭素上にプロピル(propyl)
基およびイソプロピル(isopropyl)基があるので、5-イソプロピル-2-
5
1
9
メチル-5-プロピルが接頭語となる。よって、正式名称は 5-イソプロピル-2-メチル-5-プロピ
ルノナン(炭素の番号付けは、最初の分岐に近い端から行う。接頭語の順番は英語表記の
アルファベット順。 また、IUPAC ではイソプロピル基という語ではなく、1-メチルエチ
ル基という語を推奨しているが、現在はまだ混用が認められている。)
c) 一番長い炭素鎖は炭素 5 個なので、ペンタンが母体名。そして3番の炭
素上にエチル基が二つあるので、ジエチルが接頭語となる。よって、正式
名称は 3,3-ジエチルペンタン(置換基の数と、その位置を表す数字の数は 1
3
5
一致していなければならない。3-ジエチルではない点に注意。)
d) Newman 投影図で書かれている構造を書き直すと右
図のようになり、一番長い炭素鎖は炭素 6 個なのでヘキ
サンが母体名。そして 2 番目、3番、4 番目の各炭素上
に一つずつ合計3個のメチル基があるので、トリメチルが接頭語となる。よって、正式名
称は 2,3,4-トリメチルヘキサン(置換基の数とその位置を表す数字の数は一致していなけれ
ばならない点に注意。)なお、ここでは要求しないが C3 と C4 はそれぞれ 4 つの異なる置
換基が結合した不斉炭素であり、正確にはその立体配置もつけないと正式な名称にはなら
ない。これについては教科書 6 章で学ぶ。
e) 一番長い炭素鎖は炭素 6 個なので、ヘキサンが母体名。そ 1
して 2 番目、3番、4 番目、五番目の各炭素上に一つずつ合
6
CH3 CH
CH
CH CH CH3
CH3 CH3 CH3 CH3
計 4 個のメチル基があるので、テトラメチルが接頭語となる。
よって、正式名称は 2,3,4,5-テトラメチルヘキサン(置換基の数とその位置を表す数字の数
は一致していなければならない点に注意。)
f) 一番長い炭素鎖は炭素 6 個なので、ヘキサンが母体名。そし 1
て3番目の炭素上メチル基があるので、メチルが接頭語となる。
よって、正式名称は 3-メチルヘキサン
2
CH3 CH2
6
3 CH CH2 CH2 CH3
CH3
問4(赤い数字は参考のために書いた炭素の番号) a)
b)
2
7
1
c)
4
2
4
6
1
d)
8
3
1
e)
4
1
2
7
1
問5(赤い数字は参考のために書いた炭素の番号) a)
b)
c)
7
8
2
6
3
2
1
6
4
d)
3
1
1
3
4
8
1
2,2,6-trimethyloctane
3-ethyl-2-methylhexane
3,4,4-trimethyloctane
4-ethyl-3,3-dimethylhexane
問6 a)右図の二つが考えられる。ここで左側の化合物は赤字で
示した三つのメチル基が接近しており、立体的な反発があ
るため二つの捻れ形コンホメーションの中ではやや不安
定。
b)右図の二つが考えられる。ここで左側の化合物は赤字で
示した二つのメチル基が接近しているため大きな立体的
な反発があり、二つの重なり形コンホメーションの中では
極めて不安定。
H
H
H
H
CH3
H
CH3
H3C
CH3
H
CH3
H
CH3
CH3
CH3
H
H
H
CH3
H3C
CH3H
CH3H
問7 左から順に、シクロペンタン メチルシクロブタン 1,1-ジメチルシクロプロパン
cis-1,2-ジメチルシクロプロパン trans-1,2-ジメチルシクロプロパン エチルシクロプロパン