琉神マブヤー でーじ読本

琉神マブヤー でーじ読本
刊行
旬
中
7月
注 文 カード
流通センター
取扱品
(大変な)
ヒ ー ロ ー ソ フ ィ カ ル 沖 縄 文 化 論
FA X 0 3・3 2 3 5・6 1 8 2
貴店名
沖縄の特撮《琉神マブヤー》の魅力を
カリブ文学者が解き明かす
異色のローカル・ヒーロー読本
出版企画書
2015/03/10
発行所
三月社
(東京都文京区)
著者 ◉
山本 伸(やまもと・しん)
一 度 出 会 え ば 皆 兄 弟
はじめに
「命どぅ宝」
「いちゃりばちょーでー」
「なんくるないさー」……
魂
そんなウチナーを特徴づける大切なマブイが奪われたら、
沖縄はどうなる ? 教えてマブヤー !
第1章…………『琉神マブヤー 1』
同 補論……『琉神マブヤー外伝 SO! ウチナー』
沖
縄
第2章…………『琉神マブヤー 2』
構
成
案
第3章…………『琉神マブヤー 3』
第4章…………『琉神マブヤー 1972 LEGEND』
同 補論……『琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ』
第5章…………『琉神マブヤー 4』
プロローグ
第四節
最 初 の 場 面 は、 カ ナ イ が 草 む ら に 倒 れ て い
各ストーリーの詳細とポイント
る と こ ろ か ら 始 ま る。 な ぜ そ こ に 倒 れ て い た
か わ か ら な い ま ま、 カ ナ イ は 山 城 ス ト ア ー の
オバアの所へ行く。オバアは「いじめ」られた
ん じ ゃ な い か、
「 で あ る!」 と カ ナ イ を は や す
が、身体の節々を痛がるカナイはその理由が答え
三日も留守にしたカナイを岩次郎は厳しくとがめるが、その理由として「出産の立会い?」とか「免許更新?」といった古
こ の笑いの要素は、小那覇舞天や照屋林助らから今に至 る 沖 縄 に お け る 笑 い の 意 味 と 機 能 を 本 質 的 に 受 け 継 ぐ も の で あ り、
られない。そこへクレアがやってきて、カナイが三
日も行方不明だったことが明かされる。
典的なボケをかまし、クレアとカナイに「いやいやいや」と突っ込まれる。
ではなく、いかにも東京ではこういう言い方をするのではないか
そうに違いないと断定するときのウチナーグチ。若干、笑いの要素が入る。
沖縄県出身の演劇人、歯科医師。本名は小那覇全孝。「沖縄のチャップリン」と称された。1897年 ~1969年。
沖縄の音楽家、漫談家。戦後の娯楽・芸能をけん引した沖縄ポップカルチャーの第一人者。愛称は「テルリン」
。1929年~2005年。
という、ステレオタイプの東京イメージを示す意図が込められて
勧善懲悪を基盤とするヒーローものでありながらも、そこかしこに笑いが散りばめられている点が、シリーズ全般を通しての
いる。その言い回しが正しかろうが間違っていようが、そんなと
5
大きな特徴となっている。この点については、追々詳しく触れることにする。
ル。地図を片手にウチナーグチのマブイストーンを探し当てた彼
「ウチナーグチのマブイストーンがデージなってる」
は、いつものように「シャーシャッシャッシャッシャッ」と高笑
森のなかに登場するのは、悪の軍団マジムンの首領ハブデービ
いをしながら言う。「これで沖縄の連中はウチナーグチが喋れなく
なるぞ」
。
なってきた沖縄が、『琉神マブヤー』のこの第一話目にして、中心
次の場面は例のオバアが経営する山城ストアーの前。オバアと
である東京を揶揄し返したのだ。したがって、この置き換えの滑
近所の青年が挨拶を交わしている。「はいさい! オバア。ちゃー
が ん じ ゅ ー ね?」「 は ぁ、 も う、 オ バ ア は ち ゃ ー が ん …」 と 言 っ
たところで、奪われたマブイストーンの影響が出る。オバアの言
6
インタビュー満載!
お な は ぶーてん
第一話
知念臣悟さん/初代マブヤー
桃原 遥さん/クレア
2015 年 6 月(予定)
2,500 円(予定)
翁長大輔さん/マブヤー
初版 4,000 部(予定)
山城智二さん/ケン
ロイヤリティ:3%
仲座健太さん/ハブデービル
株式会社三月社
ハンサム金城さん/クーバー 2 号
i 〒 113-0033 東京都文京区本郷 1-5-17 三洋ビル 67
tel. 03-5844-6967 fax.03-5844-6612 [email protected]
山田優樹さん/脚本
片岡 力(かたおか・ちから)
古谷野裕一さん/プロデューサー
フリーの編集者兼ライター。これまで企画・編集した本に、
『帰ってきたウルトラマン大全』(白石雅彦著、
最後はオバア。
そして、次の瞬間、ストアーの壁に掛けてある「めんそーれ」
この置き換えは、単にウチナーグチが標準語になったというの
「ほ~んと、よいお天気だこと。おほほほ」
の看板が、「いらっしゃいませ」に変わる。
つまり、つねに周辺化され、客体化されることで揶揄の対象と
ころに焦点はない。都会の連中がいかにも使いそうな、ややもす
ると鼻に付くその言い方を、彼らのイメージ通りそのままに置き
換えることで、逆に都会が意図せずにして放つイメージを揶揄し
ているところに笑いがある。
稽さは、沖縄のそれではなく、むしろ東京のそれなのである。ウ
チナーグチが沖縄からなくなることでアイデンティティの危機感
そして、早くもここでシリーズ上最高傑作ともいえる、思わず
を示すという沖縄の意識と、結果的には東京を笑い飛ばす沖縄、
いや沖縄のみならず、周辺であり続けるすべての地方道府県の無
企 画・ 編 集
7
カラー口絵 8 頁 +本文モノクロ 320 頁(予定)
意識が、見事にコラボレートした意味深長な置き換えだと言って
元
8
A5判/並製カバー装
もいいだろう。
ロイヤリティ
葉遣いが急に変わるのだ。
価
「えぇ、あたくし、元気ですのよ。暇なときにはフィットネスク
刊 行 時 期
ラ~ブで汗をかいてますから」
数
「あぁ、そうですかぁ。それは何よりです」
頁
そこへ別の若者が通りかかる。
総
漢字で書くと、「常頑丈」
。いつも元気だという意味。
判型/体裁
「おぉ、宮城君、どこに行くんだ?」
8
「ちょっと野暮用でさ」
まとめ………… グローカルでヒーローソフィカルな沖縄
おわりに
刷 り 部 数
冊
山本 伸(やまもと・しん)
『琉神マブヤー でーじ読本 ヒーローソフィカル沖縄文化論』(仮)
1962 年和歌山県生まれ。四日
市大学環境情報学部メディアコ
文学。共著書に『カリブ文学研究入門』(世界思想社)、
『下からのグロー
ミュニケーション学科教授、沖縄
(新評論)など、
バリゼーション』
訳書に E. ダンティカ『クリック?クラッ
(五月書房)
国際大学非常勤講師。専門は英
などがある。毎年夏に沖縄国際大学で集中講義を行なっ
ク!』
ており、四日市大学・沖縄国際大学の学生たちと「琉神マブヤー研究会」
語圏カリブ文学。共著書に『カリ
を立ち上げた。ラジオの DJ も務める行動派の研究者。
A5判並製
ブ文学研究入門』
(世界思想社)
、
『下からのグローバ
数あるローカル・ヒーローの中でもひときわ異彩を放ち、もはや沖縄文化の一角を担っていると言っても
過言ではない
『琉神マブヤー』
。その魅力に取り憑かれた黒人文学の研究者が、
押し寄せる
「グローバリズム」
カラー口絵8p
リゼーシ
ョ
ン』
(新評論)など、
訳書に
E. ダンティカ『ク
の荒波の中で、それを取り入れながらも「ローカル」さを見失わずに逞しく生き延びる文化戦略、すなわ
ち「グロー〈カ〉リズム」のひとつの魅力的なあり方を、
『琉神マブヤー』にさぐる。
リ
ック
?
クラック
!
』
(五月書房)などがある。毎年夏に
コ ン セ プ ト 本文モノクロ256p
著述の形式は、番組の各話のストーリーや見所を丁寧に順を追って説明しながら、要所で沖縄文化につい
沖縄国際大学で集中講義を行なっており、四日市大
ての解説を織り込むスタイル。そして終章では、制作者サイドや出演者のインタビューなどを交えつつ、
著者独自の沖縄文化論を展開する。また、それほど馴染みのない本土の人たちにも伝わりやすいように、
予価
(本体2,200円
+
税)
学
・沖縄国際大学の学生たちと「琉神マブヤー研究会」
カラー口絵でキャラクターを紹介、本文内でもポイントとなる各シーンの画像をできるかぎり載せたい。
ISBN978-4-9907755-1-3
C0076 を立ち上げた。ラジオの DJ も務める行動派の研究者。
カラー口絵
版
買切 品ですので
ご注 文ください
名
者
1962 年和歌山県生まれ。四日市大学環境情報学部メディアコミュニ
ケーション学科教授、沖縄国際大学非常勤講師。専門は英語圏カリブ
定
本体 2200 円+税
注文数
書
著
「達者で。今日も入道雲がでかいやぁ」
TEL 03 5
– 844 6
– 967
FAX 03 5
– 844 6
– 612
山本 伸著
ISBN978-4-9907755-1-3 C0076
琉神マブヤー でーじ読本
書名・著者名
6
7
5
23 第一章 『琉神マブヤー』
三月社
22
双葉社)、
『NHK連続人形劇 プリンプリン物語 メモリアル・ブック』(友永詔三監修、河出書房新社)など
〒113-0033 東京都文京区本郷一丁目5番17号 三洋ビル67
がある。また、東映のテレビ作品『仮面ライダー響鬼』の制作に参加(文芸協力としてクレジット)、その
時の設定作業の経過をまとめたドキュメンタリー『仮面ライダー響鬼の事情』(五月書房)を著す。
数あるローカル・ヒーローの中でもひときわ異彩を放ち、もはや
沖縄文化の一角を担っていると言っても過言ではない『琉神マ
ブヤー』
。その魅力に取り憑かれたカリブ文学の研究者が、同シ
リーズを解説しながら、
文化としてのヒーローの哲学を探る。
『琉
神マブヤー』には、押し寄せるグローバリズムの荒波を取り入
れながらもローカルさを見失わず、
逞しく生き延びる
「グロー〈カ〉
リズム」の文化戦略、
「ヒーローソフィカル」があった!
内容構成
▶カラー口絵でキャラクター紹介
▶各話のストーリー、見所を解説、
名シーンのカット掲載
▶ウチナーグチ、文化も詳述
▶キャスト、スタッフのインタビュー
▶アチコーコーの沖縄文化論
目 次
第1章 『琉神マブヤー』
補論『琉神マブヤー外伝 SO! ウチナー』
第2章 『琉神マブヤー2(ターチ)
』
第3章 『琉神マブヤー3(ミーチ)
』
補論『琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ』
第4章 『琉神マブヤー 1972 レジェンド』
第5章 『琉神マブヤー4(ユーチ)
』
終 章 まとめ
アンケート調査結果/放送データ&商品データ
© マブヤープロジェクト
担当・石井 TEL. 03-5844-6967 FAX. 03-5844-6612 mailto: [email protected] http://sangatsusha.jp
〒 203-0014 東京都東久留米市東本町 11-23 リバーシティー 209
[email protected] 090-3875-7843