平成27年度 Ⅰ 志免中央小学校校内研究 学校目標 確かな学力と豊かな人間性をもち、 たくましく生きる子どもの育成 Ⅱ 主題研究 1 研究主題 確かな書き手を育てる国語科学習指導 ~予習を重視した授業づくりを通して~ 2 主題の意味 (1 )確 か な 書 き 手 と は 「 観 察 記 録 」「 感 想 ・ 意 見 」「 手 紙 」「 説 明 ・ 報 告 」「 創 作 ( 物 語 )」「 創 作 ( 詩 ・ 俳 句 )」 「 文 集 」 等 、 文 種 に 応 じ た 「 書 く 内 容 ( 何 を 書 く の か )」 と 、「 書 き 方 ( ど の よ う に 書 く の か )」 が わ か り 、 使 え る よ う に な っ て い る 姿 で あ る 。 「 書 く こ と 」 の 基 本 的 指 導 過 程 は 、 文 章 表 現 過 程 に 準 じ て 、「 課 題 設 定 ・ 取 材 」「 構 成 」 「 記 述 」「 推 敲 」「 交 流 」 の 過 程 を 含 む も の で あ る 。 こ れ を 各 学 年 の 子 ど も の 実 態 に 応 じ 、 学習過程の工夫や題材の選定の工夫を通し、子ども達が主体的に行うことができるよう支 援を行うことが大切である。 「書くこと」の基本的指導過程 「課題設定」 「構成」 「記述」 「推敲」 「交流」 「取材」 ○ 「 書 く 内 容 ( 何 を 書 く の か )」 ○「書き方(どのように書くのか」 次頁に、子どもの発達段階に応じた指導事項を示してみると、この「課題設定・取材」 「 構 成 」「 記 述 」「 推 敲 」「 交 流 」 が 時 系 列 に バ ラ ン ス よ く 配 置 さ れ る こ と で 、 子 ど も の 力 を伸ばすことができることが分かる。 (2 )予 習 と は 家庭で「授業でどんなことを学ぶのか」という概略をつかみ、ある程度の予備知識をも っ て 授 業 で 学 習 し や す い 状 態 を つ く り 、「 予 習 で わ か ら な か っ た 疑 問 点 」 を も っ て 授 業 に 臨 め る よ う に す る こ と で あ る 。( 市 川 伸 一 著 「 教 え て 考 え さ せ る 授 業 を 創 る 」 か ら 引 用 ) この予習で半分かりになり、授業で、もう一度先生の説明を受けたり、課題を遂行したり して理解を深め、復習で定着を図る、という学習の仕方を担うものが予習である。 この予習の段階で、子ども達にメタ認知がはたらくことも併せてねらいとしている。そ れ は 、 予 習 を す る こ と で 、「 ぼ く は 、 ~ な 問 題 が 分 か ら な い の で 、 授 業 中 は そ こ を し っ か り と 聞 い て 分 か る よ う に な ろ う 。」「 分 かったことは~で、分からないことは ・ ・ ・ だ っ た 。」 と 自 分 の 学 習 に 対 す る 状態がどのようなものか、を自覚する ことである。 それにより、見通しをもって授業に 臨み、授業中のどの場面に特に集中し て取り組めばよいのか、を意識し主体 的に授業に取り組めるものと考える。 (3 )予 習 を 重 視 し た 授 業 づ く り とは 2001年に市川伸一先生が提唱し たものであり、基礎基本を確実に身に 付ける指導法で有効だとされる「教え て 考 え さ せ る 授 業 づ く り 」を ベ ー ス に 、 国語科読むことの領域で本校独自の学 習過程を構築するものである。 「予習を重視した授業づくり」は、 4段階の学習活動で下記のように構成 される。 学習指導要領 ○ 国語科解説より 予習の段階 家庭学習において、モデル文から、自分のもてる力で、文種に応じた「書く内容(何を 書 く の か )」「 書 き 方 ( ど の よ う に 書 く の か )」 を 取 り 出 す 段 階 で あ る 。 ただし、子どもの実態や学習の進度に応じ、段階を踏まえた予習となるよう配慮するこ とが大切である。 1つ の 単 元 を 通 し て の 「 書 く こ と 」 の 基 本 的 指 導 過 程 「課題設定」 「構成」 「記述」 「推敲」 「交流」 「取材」 ○ 「 書 く 内 容 ( 何 を 書 く の か )」 ○「書き方(どのように書くのか」 第1時での予習 ○ 第4時での予習 教師の説明の段階 本 時 に と ら え る べ き 、 文 種 に 応 じ た 「 書 く 内 容 ( 何 を 書 く の か )」 や 「 書 き 方 ( ど の よ う に 書 く の か )」 を 確 認 す る 段 階 で あ る 。 ○ 理解深化の段階 予 習 し て き た 内 容 を 交 流 し 、 文 種 に 応 じ た 「 書 く 内 容 ( 何 を 書 く の か )」 や 「 書 き 方 ( ど の よ う に 書 く の か )」 を 確 認 す る 段 階 で あ る 。 ○ 自己評価の段階 本 時 で と ら え た 、 文 種 に 応 じ た 「 書 く 内 容 ( 何 を 書 く の か )」 や 「 書 き 方 ( ど の よ う に 書 く の か )」 を 表 現 す る 段 階 。 自 分 に 理 解 状 況 を 自 己 診 断 で き る よ う な 「 メ タ 認 知 」 の 力 をつけることも目標とする。 (4 )教 え て 考 え さ せ る 授 業 の 具 体 的 な な が れ に つ い て 段階 内 容 「書く内容(何を書くのか)」 ①課題設定・取材 ○ 予 習 「書き方(どのように書くのか)」 ②構成 ③記述 ④推敲 ⑤交流 めあてを予告する。 STEP1 音読をし、難解語句の意味調べをする。 STEP2 教科書を読んで、めあてに即した内容を考える。 STEP3 めあてに即した文章を書く。 STEP4 友達に説明するための練習を行う。 ○ 教える内容の精選 ○ ※STEP4まで行う。 本時めあての確認 ○ 本時めあての確認 予 及 び定 着と理解 の確 ・既習の書き方の説明 ・既習の書き方の説明 習 認 ・本時のめあての説明 ・本時のめあての説明 の 説 ○ 明 教え る内容の 具体 ○交流活動によるめあての具体化 化 ・めあての具体的な内容の交流 ・子どもの発表 予 ○ 予習の交流 ○ 予習してきたことをもとにし ○ 予習してきたことをもとにし 習 た交流 た交流 の ・どんな課題を設定したのか ・どのようなことを書いたのか 確 ・そのために何と何を書くのか ・どのような工夫を行ったのか 認 ・理由や根拠の説明 ・理由や根拠の説明 理解を深める課題 予 習 [理解と思考を練り上げる発問・課題を作る視点] の ① 類似問題や応用問題 深 ③ 試行錯誤による技能の獲得 化 ④ 逆・反対を考えさせる(「AからB」ならば「BからA」は成り立つか) ⑤ 不十分・不完全な資料の提示 ⑥ 授業の前半で教えただけでは誤解しそうな問題 ⑦ 抽象から具体へ、具体から抽象へ ② ・適切な課題を考える 適用範囲の拡張 ・文章の工夫を考える ・何をどう組み合わせるか考える ・付加修正を行う ○指導の工夫 ・教師発問の精選・書く視点の工夫・対比法の活用・具体物や教具 の工夫・文章の順番を考える・カードによる理解度の表示 ※子どもが自分の考えを自分の言葉で表現できるよう活動を工夫する。 ○学習ノートの工夫 ○ホワイトボードや液晶テレビ、プロジェクターなどの活用 ○みんなの前で発表できるような場づくり(支持的風土・学習規律) 自 ○本時学習の振り返り ○学習のまとめを書く。 ○学習のまとめを書く。 己 ○分 かったこと、書きたいことな ○分かったこと、改善したいこと 評 どを書き、本時の学びを振り返る。などを書き、本時の学びを振り返 価 3 る。 目指す児童像 ・教材から学習課題を設定し、めあての達成に向け意欲的に書こうとする子ども ・予習や理解深化の段階を通して、書き方を考え、よりよい文章をつくりだせる子ども ・主に理解深化の段階を通して、友達と交流しながら書くことや書いたことを考える子ども 4 研究の目標 国語科において、教えること、考えさせることを明確にして「教えて考えさせる授業」 の学習の流れで教材開発を行い効果的な支援を解明し、書く力の基礎・基本を確実に定着 させる学習指導法の在り方を究明していく。 5 研究組織について (1) 学年部会、環境部会 ア 低学年部会 1学年、2学年 イ 中学年部会 3学年、4学年 ウ 高学年部会 5学年、6学年 エ さくら部会 さくら担任、交流学級担任 (2 ) 組織図 校 長 教 頭 主幹教諭 研究主任 研究副主任 研究推進委員会:校長・教頭・主幹教諭 研究主任・副主任・授業部長 主題研究 一般研修 研究主任 研究副主任 授 ※ 今年度は環境部会はおきま せん。 ※ 低学年部会 業 中学年部会 部 高学年部会 会 さくら部会 1、2年 3、4年 5、6年 さくら 各学年及び授業部会で協議 交流学級担任 を行い、高めていってくださ い。 部長 部長 部長 部長
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