憲法の平和主義を踏みにじる「安保法制」の廃案を求めるアピール 2015 年 9 月 12 日 神奈川私教連 2015 年秋の臨時大会 7 月 15 日、安倍自公政権は衆議院平和安全法制特別委員会において、与党の多数をた のんで「国際平和支援法案」及び「平和安全法制整備法案」の採決を強行しました。翌 16 日には衆議院の本会議で可決し、参議院に送られました。神奈川私教連執行委員会は、安 倍内閣による強行採決に抗議し、両法案の廃案を求めます。 集団的自衛権の行使を可能にする「国際平和支援法案」 「平和安全法制整備法案」は、日 本が直接武力攻撃を受けなくても、自衛隊が「いつでも」武力行使でき、 「日本周辺」とい う地理的制限をなくして、世界中の「どこでも」自衛隊を派兵できるようにするいわゆる 「戦争法案」です。衆議院はもちろん、参議院での委員会審議においても、この法案が憲 法を踏みにじる違憲法案であり、立憲主義を否定するものであることが明らかにされてい ます。また、憲法研究者の 9 割以上が「違憲」と判断し、全国の多くの自治体で、 「慎重」 「反対」の立場の意見書が採択され、国会に提出されています。 県内私学でもこの 70 年間、「教え子を再び戦場におくらない」のスローガンのもと、各 校私学独自の平和の取り組みを進めています。この、8 月 26 日には「高校生・戦後 70 年 『未来』プロジェクト」の平和の灯・復興の灯自転車リレーが神奈川(小田原)に到達し ました。小田原空襲の語り部の方の講演をきく中で、高校生たち自身が平和な世界をつく ろうと決意を固め合いました。また、12 月 13 日には平和な未来を求める「12.13 銀座パ レード」も予定され、戦後 70 年にちなんだ様々な取り組みが計画されています。今回の法 案はこのような平和な日本と世界をつくろうとする取り組みと真っ向から矛盾します。 国会における論戦でも、研究者の判断でも、さらに国民の世論でも圧倒的に「違憲」 「反 対」の声が大きくなり、国会の議席数で圧倒している安倍政権が国民に追い込まれている のが現実です。国民の疑問にまともに答えず、理解も全く進んでいない中での強行採決は さらに国民の怒りを広げ、「安保法制」廃案の声は強く大きくなることは必至です。 この間、 「安保法制」反対の運動は全国に広がり、 「安保法制」反対の 1 点での共同が無 数に生まれてきています。特に青年、母親、学者・研究者、宗教者など幅広い人たちが立ち あがり、目に見える行動を連日繰り広げています。さらに、各マスコミなどの世論調査を みても、国民多数の声は「今国会での成立に反対」であり、8 月 30 日(日)には 12 万人 が国会を包囲し、同時に全国 300 か所以上で反対(廃案)を求める集会が行われました。 憲法を踏みにじり、 「教え子を再び戦場に送る」ことにつながるこの法案は廃案にする以外 ありません。 神奈川私教連は、今後職場や地域でこの「安保法制」の中身を知らせ、さらに共同のた たかいを広げ、廃案に向けて様々な取り組みをすすめていく決意です。
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