元良勇次郎

三田ゆかりの 50 人
日本の心理学創始者
も と ら
ゆう じ ろ う
元良 勇次郎
安政 5 年(1858)-大正元年(1912)
《 三田とのゆかり 》
ゆたか
三田屋敷町で三田藩校・造士館教授・杉田 泰 の
次男として生まれる。幼尐期より川本幸民の英蘭
塾で英語を学ぶ。元良米子と結婚し、元良と改姓
する。
屋敷町に生誕地の碑と三田小学校前に上田桑鳩
の書による顕彰碑がある。
〈 どんな人? 〉
宣教師デービスの説教に感動し、デービス宅に寄宿し英語を学び 15 歳で洗礼を受け
キリスト教徒になる。
元良勇次郎は新島襄が明治 8 年(1875)に創立した同志社の最初の入学者であり、
渡米を目指して英語を学び習熟する。明治 14 年(1881)
、東京英学校の創立に参画し
ており、同校は東京英和学校となり、後に青山学院に発展した。
同志社在学中に心理学に興味を持ちロックフェラー財団の奨学資金を得て明治 16 年
(1883)渡米。ボストン大学、ジョンズ・ホプキンス大学に留学し心理学を修めた。
日本初の心理学者として、明治 23 年(1890)、東京大学の心理学教授になった。研究
テーマは科学的に“心”を解明することであった。実験重視の研究法に注目し、独自
の実験心理学を確立した。
謹厳篤実な人柄で趣味は読書・学問・研究である。青年期に苦学辛酸を嘗めていた
ので、学生には切実に同情を懐きその指導にあたった。カリエスを病むも、病床で最
期まで熱心に講義指導を続けた。座右の銘は「思無邪(思いよこしまなし)」である。
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