禁煙の重要性 ① 健康であり続けるために タバコを吸うことをやめる(禁煙) と、喫煙によ が減少を続けています。 って生じるさまざまな病気を確実に減少させ 禁煙できない人は禁煙外来を受診しましょう。 ます。実際、米国では禁煙効果として成人男 ニコチン依存症の治療に禁煙補助薬(はり薬、 性の冠動脈疾患と脳卒中による死亡およびが ガム、飲み薬) が使われます。 禁煙期間別にみた冠動脈疾患死亡の多変量調整相対危険度 ん死亡、特に肺癌など喫煙関連癌による死亡 相 対 危 険 度 禁煙期間別にみた冠動脈疾患死亡の多変量調整相対危険度 1 0.8 冠動脈疾患 1.2 0.6 0.4 0.2 0 現在喫煙者 0∼1年 相 対 危 険 2∼4年度 タバコの害 1 0.8 0.6 5∼9年 0.4 10∼14年 15年以上 非喫煙者 禁煙期間 0.2 0 現在喫煙者 0∼1年 2∼4年 5∼9年 10∼14年 15年以上 非喫煙者 禁煙期間 禁煙期間別にみた脳卒中死亡の多変量調整相対危険度 1.2 相 対 危 険 度 種類以上の有害物質が含まれ、その うち 40 種類以上が発がん物質です。 煙に含まれる代表的な有害物質は、 ニコチン・タール・一酸化炭素です。 ニコチンはニコチン依存症という中 毒(病気)をひきおこします。 禁煙期間別にみた脳卒中死亡の多変量調整相対危険度 0.8 0.6 1.2 0.4 相 1 対 0.8 危 0.6 険 5∼9年 度 0.2 0 タバコを吸うこと(喫煙)は本人の みならず、周りの人の健康にとって 極めて有害であることが判っていま す。喫煙は心臓血管病、悪性新生物 (がん)、呼吸器疾患などのリスクを 増加させます。タバコの煙には 200 脳卒中 脳卒中 1 禁煙の重要性 ① 健康であり続けるために 冠動脈疾患 1.2 「禁煙のすすめ」シリーズ No.1 現在喫煙者 0∼1年 2∼4年 脳卒中 10∼14年 15年以上 非喫煙者 0.4 禁煙期間 対象:日本人男性 41,782人 女性 55,592人 0.2 年齢:40∼79歳 調査期間:1988∼1990年から1999年まで 0 (Iso H, et al. Am J Epidemiol 2005;161:170-179.2005) 現在喫煙者 0∼1年 2∼4年 5∼9年 10∼14年 15年以上 非喫煙者 禁煙期間 対象:日本人男性 41,782人 女性 55,592人 年齢:40∼79歳 調査期間:1988∼1990年から1999年まで (Iso H, et al. Am J Epidemiol 2005;161:170-179.2005) http://www.j-athero.org/guide/index.html 発行:一般社団法人 日本動脈硬化学会 禁煙推進部会 問い合わせ先:日本動脈硬化学会事務局([email protected]) 虚血性心疾患 (心筋梗塞・狭心症) 末梢動脈疾患 大動脈瘤 一般社団法人 日本動脈硬化学会 禁煙の重要性 ① 健康であり続けるために タバコと病気 女性の喫煙 ●心臓血管病 子宮頸癌、乳癌などのリスクを増加させる。 心臓突然死、心筋梗塞、狭心症、脳卒中、大動脈瘤、末梢動脈疾患 女性ホルモンの乱れ(月経不順、無月経)を ●悪性新生物(がん) 生じやすい。 喉咽頭癌、肺癌、肝臓癌、食道癌など 妊娠出産や胎児へ悪影響を及ぼす。 ●呼吸器疾患 経口避妊薬(ピル)服用時の喫煙は血栓、心 肺気腫、慢性気管支炎、気管支喘息発作 筋梗塞などの副作用リスクを増加させる。 ●その他 しょう 胃・十二指腸潰瘍、歯周病、骨粗鬆症 受動喫煙 タバコを吸わない人がタバコの煙を吸い込んでしまうこと(受動喫煙)で肺癌、冠動 未成年者・若年者の喫煙 脈疾患のリスクの増加や妊娠中の胎児への影響が明らかにされています。 未成年者がタバコを吸うことは、法律で禁じられています。 タバコを吸い始める年齢が低ければ低いほど危険です。 喫煙習慣別の年齢調整心疾患死亡率 男性若年者(30∼64歳)14年間の追跡:NIPPON DATA80 ニコチン依存症や病気になるリスクが高くなります。 死亡率(対10万人年) 80 喫煙と心臓血管病による死亡の増加 冠 動脈疾患 2∼4倍 7.4 禁煙した場合 70 喫煙し続ける場合 60 50 4.2 40 突然死 1.4∼10倍 脳卒中 3.5∼4倍 大動脈瘤 6倍 30 20 1 1.7 2.1 10 0 非喫煙 禁煙 禁煙 喫煙し続けると 喫煙し続けると (1∼20本) (21本∼) (1∼20本) (21本∼) ( )内は一日の喫煙本数
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