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喫煙の健康影響
D-32
喫煙はがんだけでなく脳卒中、心筋梗塞、慢性気管支炎、肺気腫など様々な病気の危険因子となります
○喫煙により、脳卒中や虚血性心疾患のリスクが上昇します
不健康な生活習慣
生活習慣病
重症化・合併症
○不適切な食生活
(エネルギー・食塩・
脂肪の過剰等)
○心筋梗塞
○狭心症
○脳卒中
○糖尿病の合併症
(失明・人工透析等)
○飲酒
メタボリック
シンドローム
としての
○肥満症
○糖尿病
○高血圧症
○高脂血症 など
○たばこ
たばこ
○運動不足
○喫煙者にしのびよるたばこ病COPD(慢性閉塞性肺疾患)
COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは・・・
慢性気管支炎・肺気腫など、肺への空
気の流れが制約され、空気の出入りが
うまくいかなくなるために、せき、たん、
息切れなどの軽症から始まり、重症にな
ると呼吸困難を起こす病気の総称で、
主に喫煙が原因で発症します
肺気腫患者の胸部CT画像
黄色部分で肺の機能低下が起きています
非喫煙者と喫煙者の肺の違い
○ストレス過剰
循環器病による死亡
非喫煙者を1とした場合の喫煙者の死亡リスク(男性:21本以上/日)
非喫煙者
1.0
脳卒中
2.17
○たばこ
虚血性心疾患
(心筋梗塞、狭心症等)
0.00
4.25
1.00
2.00
3.00
4.00
非喫煙者
10本/日×50年
60本/日×55年
禁煙したい方へ ~まず知っていただきたいこと~
○喫煙は単なる嗜好や習慣ではなく、ニコチン依存症という「繰り返し治療が必要な慢性の病気」です。
○自分1人で「がまん大会型」の禁煙をすることも可能ですが、一般に禁煙が長続きしなかったり、体重が極端に増加したりする場合が
あります。禁煙にあたっては効果が確認された禁煙のノウハウやニコチンパッチ、ニコチンガムなどの薬剤、医療従事者からのサ
ポートを組み合わせて利用する方が「楽に」「確実に」、そして「体重もあまり増加せずに」禁煙できます。
○自分にあった禁煙方法について、まずは
に相談してみましょう。
【出典】禁煙支援マニュアル、Ueshima H, Stroke. 2004;35(8):1836-41. 、日立健康管理センタ、和歌県立医科大学 一ノ瀬正和氏講演資料
教材№ D-32
【教材のねらい】
・喫煙習慣は動脈硬化のリスクの1つでもあり、行動療法的アプローチが有効である。本人
の禁煙に対する意識を確認した上で、関心のない人は情報提供にとどめ、関心がある・禁
煙したいと思う人に禁煙を支援する事が必要である。本資料で喫煙が健康に及ぼす影響お
よび禁煙にあたっての留意点を学び、実際の禁煙支援につなげることができる。
【資料の使い方】
本資料の活用の他、さらに保健指導実施者は禁煙を希望する人に対しより効果的な禁煙
支援が行えるよう、厚生労働省において最新の科学的知見を踏まえて策定された「禁煙支
援マニュアル」を活用し、「喫煙と健康」に関する健康教育を行うために必要な基礎知識や、
実施方法、留意事項等について学習する。
また本資料中に、各保険者における禁煙支援が可能な保健指導者の連絡先を記入し使用
する。