一般水準路線網の調整計算(1) • 条件式の数 – 一般水準路線網では,通常条件式は複数ある. – (条件式の数)=(測定高低差数)-(標高未知点数) 測定する高低差の数 10区間 標高未知の点の数 A B 5点 条件式の数 =10-5=5本 単一水準路線の条件式が常に1つであるのはなぜか? 237 一般水準路線網の調整計算(2) • 単一水準路線網を含めた一般的な計算方法 – (1) 標高が未知である点の数を m とする – (2) 観測する高低差の数を n とする – (3) 成立する独立な条件式の数 n-m を求める – (4) n-m 本の条件式jj=0(j=1,2,.., n-m)を最確値で記す – (5) これらを残差の式に変換する – (6) F S j j j min . となるように残差を求める F 2 ここに,S pi vi で,i : 0 と条件式を連立さ i 2vi せる. 結果は 2n-m 元の連立一次方程式になる 238 一般水準路線網の調整計算(3) 例1 – 水準点A, B, Cの標高既知 A • ZA= 66.230m • ZB= 83.145m • ZC= 47.467m B SA hA hB SB P – 点Pの標高を知りたい hC SC – 観測の重みpiは路線長Siに逆比例 C 路線 AP BP CP 観測高低差 路線長 hA=-3.505 m SA=4 km hB=-20.419 m SB=6 km hC=+15.265 m SC=2 km 重み pA=12/SA=3 pB=12/SB=2 pC=12/SC=6 239 一般水準路線網の調整計算(4) ※この場合は下記のように簡単に解くことができる. 点Pの標高の推定値を求める簡便法(重付き平均) 路線 標高の推定値 AP zPA=ZA+hA=66.230-3.505 m=62.725 m BP zPB=ZB+hB=83.145-20.419 m=62.726 m CP zPC=ZC+hC=47.467-15.265 m=62.732 m p A z PA p B z PB pC z PC ZP 62.729 m p A pB pC 240 一般水準路線網の調整計算(5) 点Pの標高の推定値を求める正攻法(最小自乗法) 241 一般水準路線網の調整計算(6) 242 一般水準路線網の調整計算(7) 243 一般水準路線網の調整計算(8) 244 一般水準路線網の調整計算(9) 245 一般水準路線網の調整計算(10) 例2 – 水準点A, B, C, Dの標高既知 A • ZA= 20.010m • ZC= 30.723m ZB= 23.160m ZD= 5.6120m – 点P, Qの標高を知りたい – 重みpiは路線長Siに逆比例 路線 AP BP PQ CQ DQ 観測高低差 h1= +1.055 m h2= -2.102 m h3= -0.681 m h4= -10.342 m h5= +14.767 m h4 h1 h2 B 路線長 S1= 4 km S2= 5 km S3= 5 km S4=10 km S5=20 km C P h3 Q h5 D 重み p1=20/S1=5 p2=20/S2=4 p3=20/S3=4 p4=20/S4=2 p5=20/S5=1 246 一般水準路線網の調整計算(11) 247 一般水準路線網の調整計算(12) 248 一般水準路線網の調整計算(13) 249 一般水準路線網の調整計算(14) 250 一般水準路線網の調整計算(15) 251 一般水準路線網の調整計算(16) 例3 – 水準点Aの標高既知 • ZA= 51.200m – 点P, Q, Rの標高を知りたい – 重みpiは路線長Siに逆比例 路線 AP PQ QR RA PR h1 A P h2 h5 h4 Q R h3 観測高低差 路線長 重み h1= +5.245 m S1= 3.0 km p1=60/S1=20 h2= +3.597 m S2= 2.0 km p2=60/S2=30 h3= -2.940 m S3= 4.0 km p3=60/S3=15 h4= -5.879 m S4=2.5 km p4=60/S4=24 h5= +0.645 m S5=1.0 km p5=60/S5=60 252 一般水準路線網の調整計算(17) 253 一般水準路線網の調整計算(18) 254 一般水準路線網の調整計算(19) 255 一般水準路線網の調整計算(20) 256 一般水準路線網の調整計算(21) 257 一般水準路線網の調整計算(22) 258 一般水準路線網の調整計算(23) 259 一般水準路線網の調整計算(24) 260 一般水準路線網の調整計算(25) 261 一般水準路線網の調整計算(26) 262 連立一次方程式の数値解法(1) 例題: 7元連立一次方程式 263 連立一次方程式の数値解法(2) 測量学のページから,leq.xlsmというEXCELファイル をダウンロードし,セルに下記のように未知数の個数n, 係数行列[aij]および右辺のベクトル[bi]を入力する. n aij bi 264 連立一次方程式の数値解法(3) EXCELの[開発]→[Visual Basic Editor]とマウスをク リックし,VBEというエディタを起動する. 265 連立一次方程式の数値解法(4) 下記のようなプログラムが表示されるので, を押す. カーソルの位 置をこの範囲 内にして を 押す. 266 連立一次方程式の数値解法(5) 実行後,下記のようなメッ セージのOK を押す. エディタに戻ったあと biの位置に解が求 まっている 解 を押す. 267 連立一次方程式の数値解法(6) 別 測量学のページから,leq.zipという圧縮ファイルを 解 ダウンロードして解凍し,適当なフォルダにleq.exe を保存する.おなじフォルダに下記のようにメモ帳など で,未知数の個数n,係数行列[aij]および右辺のベクト ル[bi]を入力し,適当なファイル名をつけて保存する. n このとき,データ の区切りは1文字 以上の空白また はタブとする. aij bi 268 連立一次方程式の数値解法(7) leq.exeをダブルクリックをし,作成したデーのファイ ル名(例ではlevel.txt)を入力する. 269
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