数学模擬問題及び解説と解答(PDFファイル)

大正大学 一般入試
『数
学』
選択科目
模擬問題集
■大正大学では、平成 28 年度入試より一般入試の選択科目に『数学』を採用
しました。試験の実施に先立ち模擬問題集を作成しましたので、受験を
お考えの方はご活用ください。
また、2016 年 4 月開設の『地域創生学部』では、一般入試の選択必須科目
となりますので、出願を検討されている方は試験対策にお役立てください。
平成 27 年 9 月作成
大正大学アドミッションセンター
■出題範囲: 数学(数学Ⅰ・数学A)
・数学Ⅰ
(1)数と式
数と集合
実数
集合
式
式の展開と因数分解
一次不等式
(2)図形と計量
三角比
鋭角の三角比
鈍角の三角比
正弦定理・余弦定理
図形の計量
(3)二次関数
二次関数とそのグラフ
二次関数の値の変化
二次関数の最大・最小
二次方程式・二次不等式
(4)データの分析
データの散らばり
データの相関
・数学A
(1)場合の数と確率
場合の数
数え上げの原則
順列・組合せ
確率
確率とその基本的な法則
独立な試行と確率
条件付き確率
(2)整数の性質
約数と倍数
ユークリッドの互除法
整数の性質と活用
(3)図形の性質
平面図形
三角形の性質
円の性質
作図
空間図形
大正大学の数学では、上記を出題範囲としています。本冊子では、抜粋した問題を掲載しており
ます。それぞれの設問の出題範囲は各設問の横に明記しております。
1
【数と式】
■次の問いに答えよ。
(1)(𝑎 − 𝑏 + 2)(𝑎 + 𝑏 − 2) を展開せよ。
(2)4 − 4𝑏 + 2𝑎𝑏 − 𝑎2 を因数分解せよ。
(3)(√20 + √3)(√5 − √27) を計算せよ。
(4)√3 − √5 の二重根号をはずし、分母を有理化せよ。
(5)1 次不等式 |2𝑥 − 1| < 1 を解け。
2
【二次関数】
■ 𝑏 が実数のとき、2 次関数 𝑦=2𝑥 2 + 4(𝑏-2)𝑥 + 3𝑏2 − 4𝑏 + 12 のグラフについて、次の問いに答えよ。
(1)頂点の 𝑦 座標を 𝑏 を用いて表せ。
𝑦
(2)頂点が 𝑥 軸上にあるときの 𝑏 の値を求めよ。
O
3
𝑥
【三角比・面積の公式】
■下の図は、東京スカイツリーで、高さは AD=634m(むさし)である。
地点 B からの仰角は∠ABD=60°、地点 C からの仰角は∠ACD=45°であった。
また、∠BDC=120°である。ただし、∠ADB=∠ADC=90°とする。
このとき、△BCD の面積は何 m2 になるか。
A
D
C
B
4
【図形と計量】
■下の図のように、円に内接する四角形 ABCD において、AB=3、BC=3、CD=2、DA=1 のとき、
次の問いに答えよ。
A
D
B
C
(1) cos∠ABC を求めよ。
(2) 四角形 ABCD の面積を求めよ。
5
【集合】
■大正大学の新入生 1220 名に、今後の学生生活の中でとくに力を入れたいことのうち、地域貢献・語
学留学・南三陸町体験学習の 3 点について聞いたところ、新入生全体の 5 分の 3 が地域貢献したいと
いい、そのうちの 4 分の 3 は語学留学もしたいといった。また、地域貢献は考えていないが、語学留
学はしたいといった新入生が 248 名であった。さらに、地域貢献も語学留学も考えていないが、大正
大学が実践している南三陸町での体験学習をしたいといった新入生が全体の 15%であった。
このとき、次の問いに答えよ。
(1)語学留学したい学生は何人か。
(2)地域貢献も語学留学も体験学習も考えていない学生は何人か。
【命題】
■大正大学の学生にアンケートをとったら、①~③のような結果がでた。これらから確実にわかるのは
どれか。㋐~㋓の中から 1 つ選べ。
① 国語が好きな学生は、漢字が得意である。
② 漢字が得意な学生は、社会が好きである。
③ 社会が苦手な学生は、数学が苦手で、数的処理ができない。
㋐ 社会が好きな学生は、国語が好きである。
㋑ 社会が好きでない学生は、国語が好きでない。
㋒ 社会が得意な学生は、数学が得意である。
㋓ 数学が苦手で、数的処理ができない学生は、社会が苦手である。
6
【場合の数】
■「TAISHOOUDAI」という 11 文字を横 1 列に並べる。このとき、次の問いに答えよ。
(1)異なる文字列は全部で何通りか。
(2)SAITO を含む文字列は何通りか。
【確率】
■1 等が 3 本、2 等が 4 本、はずれ 13 本の入った合計 20 本のくじの中から同時に 4 本のくじをひく。
このとき、次の問いに答えよ。
(1)ひき方は、全部で何通りあるか。
(2)1 等と 2 等が同じ本数である確率を求めよ。ただし、同じ本数は 1 本以上とする。
7
【データの分析】
■下の表は、大正大学の 2015 年度学部入学試験全体における各学科の募集人員に対する志願者数およ
び志願倍率を表したものである。このとき、次の問いに答えよ。
学科
募集
人員
志願
者数
志願
倍率
日本文
人文
歴史
表現文
人間科
教育人
社会福
人間環
臨床心
仏教
学科
学科
学科
化学科
学科
間学科
祉学科
境学科
理学科
学科
70
70
160
200
120
65
80
60
110
100
1035
559
335
993
1235
565
230
291
218
630
282
5338
8.0
4.8
6.2
6.2
4.7
3.5
3.6
3.6
5.7
2.8
全体
(志願倍率=志願者数÷募集人員で、小数点以下第 2 位を四捨五入したもの)
(1)全体の志願倍率を求めよ。ただし、小数点以下第 2 位を四捨五入して答えよ。
(2)10 学科の志願倍率について、第 1 四分位数、中央値、第 3 四分位数を求めよ。
以上
8
【簡単な解説と解答例】
重要ポイント
○因数分解公式
○分母の有理化
○一次不等式
○ベン図
○逆裏対偶・必要十分条件
○平方完成
○正弦定理・余弦定理
○面積の公式・円に内接
○順列・組合せ、確率
○代表値(四分位数など)
9
【数と式】
■次の問いに答えよ。
(1)(𝑎 − 𝑏 + 2)(𝑎 + 𝑏 − 2) を展開せよ。
𝑎2 − 𝑏2 + 4𝑏 − 4
𝑏 − 2 = 𝑀 とおけば、与式=(𝑎 − 𝑀)(𝑎 + 𝑀) となり、和差積から展開して 𝑎2 − 𝑀2 の形になる。
(2)4 − 4𝑏 + 2𝑎𝑏 − 𝑎2 を因数分解せよ。
−(𝑎 − 2)(𝑎 − 2𝑏 + 2)
次数の低い文字に着目して、降べきの順に並べる。この場合、𝑎と𝑏では、𝑏の方が次数が低いので、
与式=2𝑎𝑏 − 4𝑏 − 𝑎2 + 4 = 2(𝑎 − 2)𝑏 − (𝑎2 − 4) とまとめてみる。
そのとき、全体に共通な因数 (𝑎 − 2) がみえてくる。
(3)(√20 + √3)(√5 − √27) を計算せよ。
1 − 5√15
一つずつ展開して、まとめる。もちろん、√20 = 2√5 や √27 = 3√3 は既知とする。
(4)√3 − √5 の二重根号をはずし、分母を有理化せよ。
√10 − √2
2
根号の中の根号の前が 2 のときに二重根号がはずれるため、2 がなければ 2 がつくように変形する。
2√5
6−2√5
つまり、与式=√3 − 2 = √ 2 =
√6−2√5
√2
となり、二重根号をはずし、分母子に √2 をかける。
(5)1 次不等式 |2𝑥 − 1| < 1 を解け。
0<𝑥<1
絶対値を外せば、 −1 < 2𝑥 − 1 < 1 となり、解が求まる。
10
【二次関数】
■ 𝑏 が実数のとき、2 次関数 𝑦=2𝑥 2 + 4(𝑏-2)𝑥 + 3𝑏2 − 4𝑏 + 12 のグラフについて、次の問いに答えよ。
y
(1)頂点の 𝑦 座標を 𝑏 を用いて表せ。
𝑏2 + 4𝑏 + 4
平方完成すればよい。
y = 2{𝑥 2 + 2(𝑏 − 2)𝑥} + 3𝑏2 − 4𝑏 + 12
= 2[{𝑥 + (𝑏 − 2)}2 − (𝑏 − 2)2 ] + 3𝑏2 − 4𝑏 + 12 のように変形。
(2)頂点が 𝑥 軸上にあるときの 𝑏 の値を求めよ。
𝑏 = −2
O
(1)で求めた式=0 の解を求めればよい。
11
x
【三角比・面積の公式】
■下の図は、東京スカイツリーで、高さは AD=634m(むさし)である。
地点 B からの仰角は∠ABD=60°、地点 C からの仰角は∠ACD=45°であった。
また、∠BDC=120°である。ただし、∠ADB=∠ADC=90°とする。
このとき、△BCD の面積は何 m2 になるか。
100489m2
A
D
C
B
辺 BD、CD の長さを求めればよい。あとは 2 辺とあいだの角から面積の公式にあてはめ求まる。
もちろん、辺 BD、CD は BD tan B=AD、CD tan C=AD より求まる。
(三角定規の辺の比を用いても求められる。)
12
【図形と計量】
■下の図のように、円に内接する四角形 ABCD において、AB=3、BC=3、CD=2、DA=1 のとき、
次の問いに答えよ。
A
D
B
C
(3) cos∠ABC を求めよ。
13
22
四角形 ABCD が円に内接していることから、∠ABC+∠ADC=180°。
つまり、∠ADC=180°-∠ABC である。
あとは、△BAC と△DAC に余弦定理をあてはめ、AC2 の式を 2 つつくればよい。
(4) 四角形 ABCD の面積を求めよ。
3√35
4
(1)の結果を用いて、相互関係から sin∠ABC や sin∠ADC の値がわかり、面積の公式に
あてはめればよい。
13
【集合】
■大正大学の新入生 1220 名に、今後の学生生活の中でとくに力を入れたいことのうち、地域貢献・語
学留学・南三陸町体験学習の 3 点について聞いたところ、新入生全体の 5 分の 3 が地域貢献したいと
いい、そのうちの 4 分の 3 は語学留学もしたいといった。また、地域貢献は考えていないが、語学留
学はしたいといった新入生が 248 名であった。さらに、地域貢献も語学留学も考えていないが、大正
大学が実践している南三陸町での体験学習をしたいといった新入生が全体の 15%であった。
このとき、次の問いに答えよ。
(1)語学留学したい学生は何人か。
797 人
ベン図で考えるとわかりやすい。
(2)地域貢献も語学留学も体験学習も考えていない学生は何人か。
57 人
同様
【命題】
■大正大学の学生にアンケートをとったら、①~③のような結果がでた。これらから確実にわかるのは
どれか。㋐~㋓の中から 1 つ選べ。
① 国語が好きな学生は、漢字が得意である。
② 漢字が得意な学生は、社会が好きである。
③ 社会が苦手な学生は、数学が苦手で、数的処理ができない。
㋐ 社会が好きな学生は、国語が好きである。
㋑ 社会が好きでない学生は、国語が好きでない。
㋒ 社会が得意な学生は、数学が得意である。
㋓ 数学が苦手で、数的処理ができない学生は、社会が苦手である。
対偶の三段論法より㋑
逆・裏・対偶の意味および三段論法「A⇒B、B⇒C」ならば「A⇒C」がわかればよい。
14
【場合の数】
■「TAISHOOUDAI」という 11 文字を横 1 列に並べる。このとき、次の問いに答えよ。
(1)異なる文字列は全部で何通りか。
4989600 通り
同じものを含む順列の総数の適用
(2)SAITO を含む文字列は何通りか。
604800 通り
SAITO を 1 文字と考えた順列の総数
【確率】
■1 等が 3 本、2 等が 4 本、はずれ 13 本の入った合計 20 本のくじの中から同時に 4 本のくじをひく。
このとき、次の問いに答えよ。
(1)ひき方は、全部で何通りあるか。
4845 通り
20 本のくじの中から同時に 4 本のくじをひく組合せ
(2)1 等と 2 等が同じ本数である確率を求めよ。ただし、同じ本数は 1 本以上とする。
318
1615
4 本のくじの中に 1 等と 2 等が 1 本ずつかまたは 2 本ずつの場合である。
15
【データの分析】
■下の表は、大正大学の 2015 年度学部入学試験全体における各学科の募集人員に対する志願者数およ
び志願倍率を表したものである。このとき、次の問いに答えよ。
学科
募集
人員
志願
者数
志願
倍率
日本文
人文
歴史
表現文
人間科
教育人
社会福
人間環
臨床心
仏教
学科
学科
学科
化学科
学科
間学科
祉学科
境学科
理学科
学科
70
70
160
200
120
65
80
60
110
100
1035
559
335
993
1235
565
230
291
218
630
282
5338
8.0
4.8
6.2
6.2
4.7
3.5
3.6
3.6
5.7
2.8
全体
(志願倍率=志願者数÷募集人員で、小数点以下第 2 位を四捨五入したもの)
(1)全体の志願倍率を求めよ。ただし、小数点以下第 2 位を四捨五入して答えよ。
5.2
全体の 5338÷1035 を計算すればよい。
(2)10 学科の志願倍率について、第 1 四分位数、中央値、第 3 四分位数を求めよ。
3.6
4.75
6.2
志願倍率を小さい順に並べてみればよい。
以上
16