033号 戦争法案及び辺野古新基地建設に反対する決議

15全港発 第33号
2015年9月10日
戦争法案及び辺野古新基地建設に反対する決議
日本は、日清戦争から太平洋戦争に至るまで、幾多の侵略戦争を繰り返してきた。世界
大戦では、唯一の沖縄の地上戦で多くの尊い民間人の命も奪われた。また、広島、長崎へ
の原子爆弾の投下により両県合わせて25万人とも言われる市民が犠牲となった。この戦
争による多くの犠牲のもとに、戦後、平和憲法が公布された。戦後70年の今日に至るま
で、過去の過ちを反省し、憲法理念である国際平和を願い、戦争を二度と起こすまいと誓
ってきた。
しかし、安倍政権は、平和憲法を捻じ曲げ、積極的平和主義、武器輸出3原則を見直し、
集団的自衛権を行使できるようにするなどの戦争法案によって再び「戦争のできる国」に
変えようとしている。戦争法案は、多くの国民はもとより、憲法学者、教職員、弁護士な
どあらゆる立場の人が反対している。また、元内閣法制局長、元総理大臣達も反対を唱え
ている。国会周辺では、連日のように戦争法案廃案に向けて、労働組合、各種団体や市民
団体が結集し、拳を上げ、声を上げて廃案をうったえている。8月30日には、国会周辺
に12万人が結集し、大きなうねりとなり、団結と連帯、力強い行動力を示し、安倍政権
に対して怒りを持って戦争法案廃案をうったえた。
先の大戦の歴史では、日本は加害者であり、被害者でもある。過去の悲惨な経験をもと
に、われわれ大人は子供たちの未来を守る使命がある。恒久平和を願い、世界平和を切実
に求める義務がある。平和で安心して暮らせる社会の構築、平和主義に基づく国民主権の
政治を確立しなければならない。
今、沖縄では、辺野古新基地建設が安倍政権により強行されている。現地では、カヌー
隊の抗議行動に対して海上保安庁との激しい衝突が繰り広げられ、ゲート前のテント村で
は連日の座り込み、お年寄りや地域の住人、県内各地また、県外からも多くの連帯で反基
地行動がつづけられている。このように、辺野古新基地建設阻止行動は幅広い連帯で連日
取り組まれている。「オール沖縄の声」を力に、翁長沖縄県知事は、県条例や行政手続き
など、国の届け出による不備、欠落等の発見など、行政的立場からたたかいを繰り広げて
いる。闘争現場における力強い共闘と、地元自治体、首長を後押ししながら、戦争法案成
立を必ずや阻止し、辺野古新基地建設を断念させ、安倍政権に終止符を打たねばならない。
われわれは、平和憲法を否定する戦争法案を断固反対し、辺野古新基地建設撤回を求め、
日本国憲法第9条の理念を守り抜いて行くため、組織の総力をあげてたたかいぬく。
以上、決議する。
2015年9月10日
全日本港湾労働組合
第86回定期全国大会