2015/10/09 播磨中学校 第 3 学年 体育館の講義、みんな真剣に聞いてくれてありがとう。波瀾万丈 になりそうな君たちの人生を思うと不安でいっぱいだった湯浅先 生は、みんなの感想を読んで、少しほっとしました。今の気持ちを どこまで深められるか、いつまで持ち続けられるか、それは君たち のこれからにかかっています。君たちみんなの幸せのために、自分 ができること、しなくてはいけない事って何だろう?ゆっくりでも 焦らずじっくり見つけていってくださいね。 皆さんの感想をまとめてみたので、自分の考えを深める参考にし ていってください。 ○いろいろなことを知ることができて 良かった。 Girls ○世界での病気の状況や、日本でどのくらいの人が感染しているのか、私 は何も知らなかった。いろいろなことを安易に考えていたので、改め直し たい。 ○性病ってエイズだけかと思っていたけど、他にもいろいろな病気がある ことがわかった。子供が産めなくなるのはすごく恐いと思った。病気にな っても気づかないというのはもっと恐いと思った。10代から性関係を持 Boys ●自分の体だから大事にしたい。 つのは、早すぎるんじゃないかと思った。普段はそういうことを知る機会 HIV などの感染症はとても恐いので、 がないので、とても貴重な時間だと思った。 気をつけたいです。 ○初めて知る内容がほとんどだった。播中生の意識の低さや、病気に関す ●エイズになる確率が予想以上に高くてびっくりした。そういうことは大人 る知識の低さにはすごくびっくりした。そう考えると、すごく怖いなと思 になってからやなぁと思った。エイズは人にうつるものだとは知らなかっ った。だからこうならないためには、軽はずみな行動や、興味本位で行動 た。と言うよりエイズが何かも知らなかった。だから講義を受けられて良 してしまうことを避ける必要があると思った。今後の生活で取り返しのつ かった。 かないことにならないためにも、しっかり行動したい。 ●エイズや HIV など知らなかったことが多く、とても勉強になった。自分の ○いろいろなことを知ることができて良かった。自分にはなかった知識や、 判断が甘いと、いろいろ人を傷つけてしまうかもしれないことを知り、自 状況をたくさん知ることができた。何事もそうかも知れないけど、しっか 分の行動に責任を持とうと思った。 り知識を身につけた上で行動しなければいけないと思った。どう行動を とっても、結局は自分にそれに対するそれなりの結果が返ってくるわけ ●兵庫県がワースト10に入っているのを初めて知ってびっくりしたし、ずっ と増え続けているのに、どこかで止めることはできないのかな?と思っ だから、自分の後悔しない道を冷静に正しく判断しなければいけないと、 当たり前のことだけど改めて考えさせられた。 た。高校生は、大人に近づくけれど、きちんと常識の範囲で行動したい。 ○性感染症は自分が思っていたよりも恐いものだということがわかった。 ●世界各地や日本国内でも、病気が広がり続けていることを学ぶことがで 性のことについて、あんなに考えたことがなかったので、すごく勉強に きた。また、自分はならないだろうとは思わずに、一人一人が考えていく なった。クラミジアなど、大人になってからなるかもしれないので、気を ことが大切だと言うことも知ることができた。 つけたい。10 代の人に病気・中絶が多いとは思ってもなかった。 ●性感染症は、女子だけでなく男子にも起こると言うことが初めてわかっ ○普通に愛し合っていたらやってもいいと思っていたのに、エイズやいろ た。だから大きくなって性行為をするときには、相手のことをしっかり考え いろな病気になるなんて、思ってもいなかった。高校生ならいいかなと思 ようと思った。 っていたのに、自分が病気になるかもしれないし、子供を作れないのは いやだと思った。恐いなと思った。10 代でやるのは絶対にだめだと思っ ●エイズや感染症は決して他人事ではなくて、自分もなってしまう可能性 た。知識が全然なかった。 は十分にあることがわかった。防ぐためには病気に対して勉強して知識 を得ることと、安易に考えないことが大切だと思った。普段病気に対して 考えることが少ないので、考える機会がもらえて良かった。 ○病気の恐ろしさに改めて気づいた。普段の生活にも関わってくるので、自 分の行動に責任を持って生活を送らないといけないと思った。今後につ ながる良い機会をもらえた。 ●責任を持って行動しなければいけないこと、今だけでなく、先のことまで 考えて行動しなければいけないと感じた。1つ間違えれば最悪の未来に変 ○将来について考えられる 1 時間だった。自分のことや相手のことを考え わるという、自分自身で考えて、自分自身で守っていかなければいけな て行動することは、人間として本当に大切なことだと思う。アンケートの いと思った。もう一つは、相手のことも尊重しあえば、もっと良い関係に 結果を見て、自分も含めて、ほとんどの人が何も考えることができてい なるんだと思った。 ないんじゃないかと気づくことができた。 ●「自分はならない」という思い込みを持って生活していくことは、とても ○今まで何も気にせず他人事のように思っていたが、 危険なことだと感じた。こまめに病院に行って検査をしたり、そもそもの 自分に身近なこと人だと知ることができた。中でも、 原因を減らしたりすることが大切だと思った。 子供に影響するという話が恐かった。自分だけのこと ではなく、新しい命を殺さないように責任もって生活 しようと思う。後悔なく過ごせる人生にしたいので、 自分や周りの人を大切にしたい。 質問がいくつかありました。もう一度、HIVとAIDSについても復習してみましょう。 質問がいくつか ありました。 少し疑問を解決して いきましょう。 Q & A コーナー ★ どうしたらエイズ(HIV)に感染するのですか? ★ 性関係を持たなければ性感染症に感染することはありませんか? HIV の感染経路は ① 感染予防をしないで行う性行為 ②母子感染 ③注射の回し打ち(ドラッグの服用) ② 血液製剤・輸血 とわかっています。 現在の日本では④はほとんどなくなり、約 80%以上が①によって感染が広がっています。特 に男性同士での性行為感染が多く報告されています。 性感染症は性的関係を持つことで移る ので、行為自体なければ移りません。 ★ コンドームで予防できますか? 100%正しく使用できれば、性感染症や妊娠を予防する事ができると言われています。ただ ★ もし身の回りの子がそ ういうことになったら、 どんな言葉をかけて上 げたらいいのか? とても難しい問題ですね。 中学生や高校生ではできること が限られているので、信頼できる 大人に相談することや、検査や治 療を受けることを勧めてあげてく ださい。 そして、相手の気持ちを聞いて、 変わらず良い友達でいることが大 切じゃないかなと、思います。 し、100%使用率で正しく使用することが難しいので、悲しいデータが増えています。 ★ どうやったら、感染したとわかりますか? ★ エイズの検査はあるか? どこで受けられるのか? 感染したかどうかは血液検査をしないとわかりません。 自分が感染したかも知れないと不安がある時は、病院に行き、まず検査に行きましょう。 HIV の検査は病院でなくても保健所で名前を言わずに無料で受けることが出来ます。 感染していることがわかったら、もちろん治療が必要です。一般の性感染症は治療で治す ことができます。HIV 感染・AIDS については、一生治療を継続していく必要があります。 初めは自分たちには関係ない話と思っていた人がたくさんいました。知識や経験は物事を判断する時の材料です。正しい 判断は、正しい知識や豊かな経験によって導かれるものです。まだまだ知らないことはたくさんあります。新しい情報もど んどん出てきます。たくさんの情報が飛び交う中から、本当に自分に必要なことを選択していくことは難しいですが、大切 なことです。時には、辛いこと、面倒くさいことにも取り組んでいかなければなりません。自分たちの周りの小さな世界で物事を判断するのではなく、本当に大切な のは何なのか見極める心の目、正しい知識、判断力や行動力を身につけて成長していってください。“未来”は“今”の積み重ねで変わっていくものですから。 性関係を持つということは、命をつないでいくことでもあります。また、スキンシップは人間関係のコミュニケーションの一つ(愛情表現)とも言えます。だから 悪い事とは言い切れません。 「何を選択し、どう行動するのか」人間にとって難しい課題です。だからこそ、一人一人に考えて欲しいのです。本当に相手も自分も大切 にするってどういう事なのか。今、自分はどう行動すべきなのかを。思っていることを実行するのは難しいことです。 「自分の行動に責任を持つ」ということは、口で 言うほど簡単ではありません。中学生の君たちができることは何でしょう。自分の将来を見すえて、夢や目標に向かって進んでいける人になってほしいと思います。 みんなの笑顔をつないでいける、そんな友だち関係、人生のパートナーを、ゆっくりと、焦らずに、見つけていってほしいと願っています。 ~湯浅貴子~
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