「高齢者 消費生活110番」の実施結果について 高齢者における消費者被害の回復と予防を目的に、 「高齢者 消費生活110番」を実施しま したので、その結果を報告します。 1.実施主体 滋賀県消費生活センター 2. 対 契約当事者が 65 歳以上の消費生活相談 象 3. 受付時間・受付期間 受付時間: 午前 9 時 15 分~午後 4 時 受付期間: 平成 27 年 12 月 21 日~平成 28 年 1 月 31 日 祝日と年末年始(平成 27 年 12 月 29 日~平成 28 年 1 月 3 日)を除く。 4. 受付電話番号 0749-23-0999(滋賀県消費生活センターの相談専用番号) 5. 実施結果 (1) 受付件数 115 件(期間中の全相談件数 424 件の 27.12%、昨年の同一期間と比べ 11 件の増加) (2) 件数内訳 ア 契約当事者性別 男性:68 件、女性:47 件 イ 販売購入形態別 店 舗 購 入:28 件(24.35%) 訪 問 販 売:15 件(13.04%) 通 信 販 売:23 件(20.00%) 電話勧誘販売:12 件(10.43%) 訪 問 購 入: 1 件( 0.87%) 不明・無関係:36 件(31.30%) (3) 主な商品・役務 商品・役務名 デジタルコンテンツ※1(うちアダルト情報サイト) 冷暖房機器(うち石油ストーブまたは石油ファンヒーター) 商品一般※2 修理サービス(うち戸建住宅の修理サービス) 携帯電話 新聞 件数 15(6) 11(10) 9 6(4) 4 4 ※1 デジタルコンテンツとは、アダルト情報サイト、出会い系サイト、オンラインゲームなど、インター ネット上で得られる情報・サービスを指します。 ※2 商品一般とは、何に対する請求か不明な架空請求など、商品・役務を特定できないものを指します。 (4) 主な相談事例 【事例1】デジタルコンテンツの架空請求 携帯電話に、 「動画情報サービスの料金未納。至急連絡するように」というメールが届いた。 携帯電話は電話とメールしか使っておらず、全く身に覚えがない。 (69 歳・男性) 【事例2】石油ストーブの火災報道 石油ストーブの火災事故の報道を知った。同じメーカーの石油ストーブを使用しているが、 タンクを逆さにすると油がもれる。どこに問い合わせばよいか。 (71 歳・男性) 【事例3】不審電話 携帯電話に着信履歴があったので折り返しの電話をしたら、音声ガイダンスが流れ、 「訴状が 出ている」と言われた。怖くなって途中で電話を切ったが、大丈夫だろうか。 (65 歳・男性) 【事例4】屋根修理の点検商法 ある日、知らない業者が突然自宅を訪問し、 「屋根瓦がずれています。無料点検しますがいか がですか」と言われた。点検だけならと了承したが、点検後に「やはり瓦がずれています。 色もあせているので塗り直しもしませんか」 と言われた。 工事は必要ないと何度も伝えたが、 食い下がられ契約してしまった。契約書面はもらっていない。 (86 歳・男性) 【事例5】携帯電話の端末代金 ショップで携帯電話を購入する際、店員から「この携帯電話なら4千円で買えます」と言わ れ、安いと思い購入した。しかし、翌月から代金引き落としが始まり、明細を見ると、毎月 端末代として約4千円が引き落とされていた。 てっきり端末代金が4千円だと思っていたが、 実際は「毎月4千円の分割払い」だった。ショップに苦情を伝えたが、 「手渡した書面に書い てあります」と言われた。高齢者にもわかりやすく、丁寧に説明してほしい。 (77 歳・男性) 【事例6】新聞の訪問販売 80 代の夫が自宅に一人でいるときに、A新聞販売店の販売員が訪問した。夫は、別のB新聞 を取っているから不要だと伝えたが、販売員から「これは、今のB新聞を継続する契約です」 と言われ、よくわからないまま契約書に記入してしまったらしい。契約書を見ると、A新聞 を購読することになっていて、購読は3年後の開始で、購読期間は1年9カ月だった。解約 したい。 (76 歳・女性) 【事例7】浄水器の次々販売 一人暮らしをしているが、以前から業者が訪問し、自宅に浄水器や磁気活水器を取り付けら れている。業者は「点検に行きます」と言って訪問し、 「体にいい商品だから」と言って次々 に新しい商品を取り付けた。私は断れない性格で、業者に言われるまま銀行からお金を下ろ して手渡した。預金が残り少なくなってしまい、どうしていいかわからない。 (82 歳・女性) 6. 消費者へのアドバイス 高齢者は、日中に在宅していることが多いため電話や訪問がしやすく、悪質業者から狙わ れやすくなっています。少しでも業者の言動に不審な点を感じたら勧誘を断りましょう。 高齢者には御家族や地域の皆さんの見守りが非常に重要です。高齢者の様子がおかしいと 感じることがあれば、積極的に高齢者に声をかけてください。 光卸(光回線サービスの卸売り) 、マイナンバー制度、電力小売自由化など、消費生活を めぐる環境は目まぐるしく変化しています。 「困ったな」 「変だな」と思ったら1人で悩ま ず、すぐに消費生活センターに相談してください。
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