吉川市建築物耐震改修促進計画(案) 第 1 計 画の目的 1 .目 的 改訂吉 川市 建 築物 耐 震改修 促進計 画 ( 以 下「本 計画」 とい う 。)は 、昭和 5 6 年5月31日以前に工事に着手し、建築されたいわゆる旧耐震基準の既 存 建 築物の耐震化を図ることで、地震発生時の被害想定を最小限にとどめる こ と を目的とする。 2 . 計 画の位置づけ 本 計画は、建築物の耐震改修の促進に関する法律 第5条第7項の規定に基 づ き 策定するものであり、国 の基本方針と埼玉県建築物耐震改修促進計 画を 踏まえ、「吉川市地域防災計画」との整合を図り策定しました。 3 . 計 画期間 本計画の計画期間は、国の基本方針及び埼玉県建築物耐震改修促進計画 と の 整合を図り、 平成28年度から平成32年度までの5年間とします。 また、平成 33 年度以 降に ついても引き続き建築物の耐震化の促進に 努 め 、定期的に進捗を把握し、必要に応じて計画内容を見直します。 1 4 . 過 去の地震災害 関 東大震災以降の本市における被害状況は以下のとおりです。 発生年代 年 号 震源地域 規模 関東大震災 M 7 .9 市の被害状況 全 壊 家 屋 1 1 1 戸 、半 壊 家 屋 1923 大正12年 164戸、死者2人 1924 大正13年 丹沢山塊 M 7 .3 1931 昭和 被害なし 6年 西埼玉地震 M 6 .9 〃 1968 昭和43年 埼玉県中部 M 6 .1 〃 1988 昭和63年 埼玉県南部 M 5 .0 〃 1989 平成 元年 茨城県南西部 M 5 .6 〃 2011 平成23年 東日本大震災 M9.0 半 壊 1 棟 、一 部 損 壊 2 2 2 棟 出 典:吉 川 市 地 域 防 災 計 画 よ り 2 5 .本 市における住宅の状況 昭和56年6月1日から新しい耐震基準を盛り込んだ建築基準法が施行 さ れ た こ と か ら 、 本 計 画 で は 「 昭 和 5 6 年 5 月 以 前 の 建 築 物 」、「 昭 和 5 6 年 6 月以降の建築物」として分類しています。 また、基本データは平成25年度の住宅・土地統計調査の建築時期の数 値 を 採用したため、「昭和56年5月まで」、「昭和56年6月以降」と分 類 し て います。 住宅の状況 昭 和 56 年 5 月 ま で の 旧 耐 震 基 準 の 住宅 吉 川市 昭 和 56 年 6 月以降の新 耐震基準の 住宅 計 e(=a+d) 耐震性なし 耐震性あり a b c d 平 成 25 年 10 月 1 日 5,845 3,573 2,272 18,265 平 成 27 年 3 月 31 日 5,707 3,444 2,263 19,464 平成25年 世帯数 3 耐震化率 (%) 24,110 25,171 f(=(c+d)/e) 85% 86% 第 2 建 築物の耐震診断及び耐震 改修の実施に関する目標 1 . 想 定される地震の規模及び被害の状況 市に おける想定される被害 項 目 予測内容 条件 風速 東京湾北部 茨城県南部 マグニチュード ― ― 最大震度 ― ― 6.0(6弱) 6.0(6弱) ― ― 約8割 全壊数 ― ― 236 294 半壊数 ― ― 678 783 1 1 4 4 10 12 2 2 1 1 1 1 49(2) 50(2) 33(2) 35(2) 35(2) 37(2) 7.3 7.3 液状化 地震動等 *液状化危険度が 約9割 「高い」又は「やや高 い」の面積率 建築物 冬5時 火災 焼失棟数 夏 12 時 8m/s 冬 18 時 冬5時 死者数(人) 夏 12 時 8m/s 冬 18 時 人的被害 負傷者数(人) 冬5時 *( 夏 12 時 者数 )は、うち重傷 8m/s 冬 18 時 ※ 出 典 : 吉 川 市 地 域 防 災 計 画 よ り ( 埼 玉 県 地 震 被 害 想 定 調 査 報 告 書 H19 よ り ) 4 2 . 建 築物の耐震化の現状及び目標設定 市における「住宅」及び「市有建築物」の 平成32年度末の耐震化率 の 目 標 は 、以下に定めるとおりとします。 なお、すべての建築物の耐震化を促進することが必要であることから本計 画 の 目標年次である 平成33年度 以降も引き続き、耐震化の促進に努めま す。 ま た 、 民 間 建 築 物 の う ち 「 多 数 の 者 が 利 用 す る 建 築 物 」 ※ 1 に つ い て は県 の 施 策に協力し耐震化の促進に努めます。 (1) 住宅の耐震化の現状及び目標設定 平成25年に実施された住宅・土地統計調査等を基に推計した平成2 5 年10月1日現在の市における住宅の耐震化の現状は、住宅総数約 2 4, 110戸のうち耐震性のある住宅が約20,537戸で、耐震化率は8 5 %です。 ○ 住宅については、平成 3 2年度まで に 95%以上とすることを目標と する。 平 成 25年10月1日現在(推計値) ※ 平 成 2 5 年 住 宅 ・ 土 地 統 計 調 査 報 告 耐震性なし 耐震性あり 昭 和 56 年 6 月以降の新 耐震基準の 住 宅 (戸 ) b c d 昭 和 56 年 5 月 ま で の 旧 耐 震 基 準 の 住 宅 (戸 ) 吉川市 a 耐震化率 計 e(=a+d) (%) f(=(c+d)/e) 平 成 25 年 5,845 3,573 2,272 18,265 24,110 85% 10 月 1 日 平成25年 世帯数(戸) 耐 震 化 の目標 耐震化率 住宅 平成15年 平成20年 平成25年 10月 10月1日 10月1日 (H32年度) 77% 85% 95% 69% 5 目 標 (2) 市有建築物の耐震化の現状及び目標設定 市有建築物の耐震化の現状は、平成27年4月現在、全棟数80棟 のう ち 、耐震性有りとする建築物が70棟で、耐震化率は88%です。 市有建築物の耐震化については、小中学校につきましては耐震化を優先 的に進めた結果、耐震化率は100%となりましたが、庁舎等についても 計 画的に耐震化に努めます。 (3) 民間建築物(多数の者が利用する建築物)の目標設定 県では、民間建築物のうち「多数の者が利用する建築物」※ 1 について耐 震 化の目標を 95% 以上に設定しています。 ※1 耐 震 改修促進法第 6 条(抜 粋) 規模要件 幼 稚 園 ・保育所 階数2以上かつ500㎡以上 小学校等(小学校、中学校、中等教育学校 階数2以上かつ1,000㎡以上 の 前 期 課程若しくは特別支援学校 学 校 ( 前述除く)、病院、百貨店 、事務所 階数3以上かつ1,000㎡以上 体育館 階数1以上かつ1,000㎡以上 6 第 3 建 築物の耐震診断及び耐震 改修の促進を図るための施策 1.耐震診断及び耐震改修に係る基本的な取組み方針 建築物の耐震化の促進のためには、その所有者が震災対策を自らの問題 と して認識し、取り組むことが必要です。 (1) 住宅 住宅の耐震化は、地震による人的被害の減少に加えて発災後の避難場 所の確保や瓦礫の処理等の負担を減少させ、総合的に被害を減じていく 効果が大きいと考えられます。このため、住宅については所有者等の防 災に対する意識啓発のための情報提供や、耐震化における費用の軽減の た め費用助成などを行い、住宅の耐震化の 促進に努めます。 (2) 市有建築物 市有建築物は、平常時の利用者の安全確保だけでなく、地震が発生した 場合には、災害対策本部の設置や避難場所などとして活用されるため耐震 性 の確保が大変重要です。 地域防災計画に位置付けられている防災拠点施設や規定緊急避難場所 等 の耐震化を優先的に進めてまいります。 (3) 民間建築物(多数の者が利用する建築物) 多くの市民が日常の生活において利用する民間建築物は、地震が発生し た 場合には大きな被害が想定されます。このため市は、県の施策に協 力し 耐 震化の促進に努めます。 2 . 重 点的に耐震化すべき区域 (1) 避難路などに隣接する建築物の耐震化 地 震発生時に多数の者の 円滑な避難、救急・消防活動の実施に必要な 道 路として、緊急輸送道路、避難路、通学路等避難所に通ずる道路などがあ り ます。 その中でも「埼玉県地域防災計画」において「緊急輸送道路」として位 置 付けられた路線の沿道の建築物に対する県の取り組みに協力し、耐震化 の 促進を図るものとする。 (2) 密集市街地における建 築物の耐震化 7 地震発生の際に倒壊のおそれが高い地域の耐震化の促進に努めます。 (吉川市防災マップの中の建物倒壊危険度マップに示す危険度5の 区域のうち建築物が密 集している区域) 3 . 耐 震診断及び耐震改修の促進を図るための支援策の概要 (1) 住宅の耐震診断などに対する助成 市は、建築物の耐震診断及び耐震改修を促進するための国の補助事業を 活 用し、住宅の耐震診断などの費用を助成します。 (2) 無料簡易耐震診断の実施 市は、木造住宅の無料簡易耐震診断を実施し、耐震診断及び耐震改修を 促 進します。 (3) 相談窓口の開設 市は、市民が安心して耐震改修を実施できるよう相談窓口を常時開設 し ます。 (4) 情報の提供 市は、建築物の所有者などが耐震改修を行う場合に活用できる融資制度 や 税制に関する措置などの情報提供を行います。 ・所得税の税額控除 ・リフォーム融資など 4 . 地 震に備えた安全対策に関する事業の概要 (1) 地震に備えた安全対策に係る取組み 市は、地震発生時の安全対策として、事前に次の取り組みに努めます。 ・ブロック塀の 安全 確保のための啓発 ・看板等の安全点検及び改修指導 (2) 緊急輸送道路沿道の安全点検 市は県と連携し、事前に 緊急輸送道路沿道のブロック塀、看板、自動販 売 機並びに歩道の安全点検に努めます。 ま た、所有者又は管理者 に対し必要な助言・指導を行います。 8 第 4 建 築物の地震に対する安全 性の向上に関する啓発及び情報提供 1 .地 震防災マップの活用 市は、建築物の所有者などの意識啓発を図るため、発生のおそれがある地 震 の 概要と地震による地盤の揺れやすさ、地盤の液状化、建築物の倒壊 の危 険 性 の程度を記載した地震防災マップを作成し、公表します。 2 . パ ンフレットの作成・配布、セミナー・講習会の開催 市は、耐震診断及び耐震改修に関する事業の促進を図るため、この計画で 定 め た目標や施策等の概要について記載したパンフレ ットを作成し、市民へ の 周 知を図ります。 また、市が実施する無料簡易耐震診断の積極的な活用を促すため、広報や ポス ター 、パ ン フレ ット 等に よる 案 内を 行う とと もに 、 自治 会な どに 対し 、 出 前 講座などを開催し、耐震化の啓発に努めます。 3 . そ の他地震災害に関連する施策 市 は、県と連携し、地震時の安全対策に取り組みます。 ・ 家具の転倒防止 対 策 ・ ガラス及び天井の落下防止対策 ・ エレベーター における閉じ込め防止 対策 ・ 地震保険の加入促進に資する普及啓発 第 5 そ の他建築物の耐震診断及 び耐震改修の促進に関して必要な事項 1 . 自 治会などとの連携 市は、自治会や自主防災組織を通じて、住宅の耐震化が進むよう、市民に 働 き かけます。 2 . そ の他関係団体等による協議会の活用 市は、県、他の市町村及び建築関連団体で構成される「彩の国既存建築 物地震対策協議会」を活用し、相互の綿密な連携の下に建築物の耐震化の 促 進 に努めます。 参考資料 9 §指定路 線 等 埼玉県地域防災計画に定められた緊急輸送路 区分 基準 該当道路(市の区間) 一次特定 緊急輸送道路 高速道路や国道など4車線道路と これを補完する広域幹線道路。 ・常磐自動車道(本市域) 一次 緊急輸送道路 地 域 間 の 支 援 活 動 と し て ネ ッ ト ワ ・越谷野田線(豊橋~内川橋) ークさせる主要幹線路線。 ・越 谷 流 山 線( 吉 越 橋 ~ 三 郷 市 境 ) 二次 緊急輸送道路 地域内の防災拠点などを連絡する 路線。 ・葛 飾 吉 川 松 伏 線( 松 伏 町 境 ~ 越 谷流山線交差点) 市指定の緊急輸送道路 路線名 指定区間 県道 県指定の緊急輸送道路を除く全区間 都市計画道路 整備済の都市計画道路全区間 1-113 の 一 部 1-102 ・ 103 の 一 部 、 1-316 の 全 部 2-202 の 全 部 中井松伏線~旭小学校前 越谷野田線~中井松伏線 3-220 の 1 部 都市計画道路関会野谷線 ~加藤平沼線 越谷流山線~吉川小学校前 都市計画道路平沼川藤線 ~栄小学校前 越谷流山線~南中学校前 越谷流山線~北谷小学校前 越谷流山線~中央公民館 都 市 計 画 道 路 三 郷 吉 川 線・共 保 道 庭 線 ~中曽根小学校前 都市計画道路中曽根 ~葛飾吉川松伏線 都市計画道路中曽根 ~葛飾吉川松伏線 加藤平沼線~三輪野江小学校前 3-207 の 全 部 3-309 の 全 部 中井松伏線~三郷松伏線 川藤野田線~総合体育館前 2-346 の 一 部 2-205・539 の 一 部 2-332 の 一 部 2-463 の 一 部 2-453 の 一 部 2-370・371 の 全 部 2-120 の 1 部 2-387 の 全 部 2-389 の 全 部 10 避難所等施設名 市役所、消防本部、吉川 美南 高校、児童館、県営吉川公園 ( ド ク タ ー ヘ リ 離 着 陸 場 )、 加藤防災倉庫 吉 川 消 防 署 駅 南 分 署 、関 小 学 校、おあしす、老人福祉セン ター、吉川運動公園(受援拠 点・飛行場場外兼ドクターヘ リ 離 着 陸 場 )、 美 南 中 央 公 園 (受 援 拠 点 ) 旭小学校 旭地区センター 中 央 中 学 校( 飛 行 場 場 外 兼 ド クターヘリ離着陸場) 吉川小学校、平沼防災倉庫 栄小学校 南中学校 北谷小学校 中央公民館 中 曽 根 小 学 校( ド ク タ ー ヘ リ 離着陸場) 第 4 中学校予定地 美南小学校 三 輪 野 江 小 学 校( ド ク タ ー ヘ リ離着陸場) 東中学校 総合体育館
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