IE07 BPM による企業・システムの変革 要旨 ©2015 Beacon Users

IE07 BPM による企業・システムの変革
要旨
【Ⅰ.背景・目的】
BPM(ビジネスプロセスマネジメント)とは、継続的な業務改善を実現するための業務管理
の手法である。
M&A や事業のグローバル展開など変化の多い現代の企業活動において、企業やグループ内
での統制が取りづらくなっているケースや、データが一元管理できていない問題、システ
ム老朽化によるリプレース、業務プロセスの属人化によるコストなど、見直すべき課題点
は数多く存在する。
それに加え変化するマーケットに対応し、企業価値を向上させていくためには継続的な業
務改善を行うことが非常に重要になってきている。
自分の身の回りで考えてみたとき、当たり前のように行っている業務の中に無駄は潜んで
いないだろうか。
無駄を省き、業務効率の改善・最適化を BPM で実現するために、誰もが実践できる効果的
なアプローチ方法について研究を進めていくことにした。
【Ⅱ.研究内容】
1.BPM についての調査と定義付け
まずは、一般的に BPM がどういうものであるのかを理解する。
研究グループへのアンケートを通じて収集した BPM に対する認知度・イメージを踏まえた
上で、我々のグループとしての BPM の定義付けを行う。
BPM に対する認知度
BPM の難易度に関するイメージ
2.BPM 事例の収集
BPM は大規模な変革であるイメージが強く、一般的にはとても難易度の高いものであるよ
うに捉えられていることが多い。しかし本当にそうなのか?
大規模なものから小規模なもの、また国内・海外問わず様々な BPM の事例をピックアップ
し、より馴染みやすい手法・BPM 対象がないかを模索した。
2015 Beacon Users' Group
IE07 BPM による企業・システムの変革
要旨
3.BPM の実践に向けて
収集した BPM の事例と、
研究グループへのアンケートから得た
「無駄だと感じている業務」
をもとに、「初めて BPM を行う場合でも成果に結びつけるためにはどうすれば良いのか」
という観点で、押さえておくべきポイント・効果的な進め方を確立することを実践の目的
に設定した。
【Ⅲ.BPM の実践】
BPM を実践していくにあたり、まずは現行の業務プロセス(As‐Is)や、これまでの経緯、
現在の取り組みなどを把握することから始めた。続いて業務プロセスを可視化し、改善点
を検討した上でその業務プロセスの理想形(To‐Be)を定義した。
「業務プロセスの再設計⇒実行⇒チェック⇒改善」を通して、実際に直面した課題や、進
め方のポイントを明確化することで、「誰でも出来る!BPM による業務最適化!」として
身近な BPM 成功の要因を考察する。
【Ⅳ.考察・まとめ】
身近な業務改善を題材に、BPM を成功に導くためのポイントを以下に絞り研究成果とする。
BPM を成功に導くためのポイント
■目的と成果を明確にする力
■業務プロセスのモデリング力
■継続的に業務を改善していく意識
短期的には目的と成果を明確にし業務改善を効率的に進めるためのモデリング力を身につ
け、長期的には継続的に業務改善をしていく意識を維持することで、本当の意味での BPM
が実現すると考えている。
今日、ビジネスは IT システム無しでは成り立たない。
そんな IT システムに携わる人々が勘所や知見を生かし、上記のポイントを踏まえた BPM
を実践すれば、BPM に対する難しいというイメージの払拭や、業務改善を効率的に進める
ことができ、ビジネスへの貢献に繋がると考えている。
さらに身近なことから始めた BPM も、より俯瞰して各業務プロセスの関連性や全体感を認
識することで、ビジネスインパクトの大きな業務改善・最適化へと繋がっていく。
BPM による「働き方の変革」「企業・ビジネスの変革」を目指して、テンションの上がる
業務の実現と楽しい働き方を生み出していくことに期待したい。
※文章内の記載の会社名および製品名は、各社の登録商標および商標です。
2015 Beacon Users' Group