三重県経済の動向 - 百五経済研究所

平成28年2月19日(金)
三重県経済の動向
No.461
HRI㈱百五経済研究所 地域調査部(津谷、大辻)
回復に足踏みがみられる。
個人消費:弱含み
12 月の大型小売店販売額(既存店)は、前年比 0.4%減となり、2 か月連続の減少となった。1 月の登録乗用車(普通車
+小型車)の新車登録台数は 4.2%増と 2 か月ぶりの増加、軽乗用車の新車販売台数は 11.9%減と 13 か月連続の減少、乗
用車全体(登録乗用車+軽乗用車)では 2.9%減となり 13 か月連続の減少。12 月の消費者物価指数(総合指数)は、
「教
養娯楽用耐久財」
、
「室内装備品」
、
「野菜・海藻」などが低下し、前月比 0.1%低下(4 か月連続のマイナス)
、前年同月比
は 0.1%上昇(3 か月連続のプラス)
。
住宅建築:弱含み
12 月の着工新設住宅戸数は、分譲(68.0%増)は 5 か月ぶりに増加したが、持ち家(0.9%減)は 2 か月ぶりに減少し、
貸家(39.2%減)は 10 か月ぶりに減少した。全体では、前年比 7.8%減と 2 か月ぶりの減少。床面積(3.8%減)は 2 か
月ぶりの減少。
設備投資:横ばい
12 月の着工建築物床面積(非居住用)は、前年が大幅に減少した反動もあり、前年比 51.9%増と 2 か月連続の増加。1
月の貨物自動車の新車登録台数は、普通貨物(16.3%減)は 2 か月連続の減少、小型貨物(2.0%減)は 5 か月ぶりに減少
し、全体では前年比 7.5%減となり 2 か月連続の減少。
公共工事:弱含み
1 月の請負件数は、国(12.5%減)
、県(14.8%減)
、市町(16.9%減)などで減少し、全体では前年比 13.7%減少し、
2 か月連続の減少。請負金額は、昨年度「42 号松阪多気バイパス」関連の大型工事があった国(76.7%減)
、市町(29.1%
減)などで減少し、全体では前年比 21.2%減少し、4 か月ぶりの減少。
輸出入:輸出、輸入ともに減少。
県内 3 港(四日市港+津港+尾鷲港)の 12 月の輸出は前年比 26.6%減と 6 か月連続の減少、輸入は 42.2%減と 12 か月
連続の減少。主要港である四日市港では、輸出は、半導体等電子部品、自動車などは増加したものの、石油製品、自動車
の部分品、有機化合物などが減少し、全体で 24.4%減となり、6 か月連続の減少。輸入は、液化石油ガス、電気回路等の
機器などは増加したものの、原油及び粗油、液化天然ガス、半導体等電子部品などが減少し、全体では 42.8%減と 12 か
月連続の減少。
生産活動:横ばい
11 月の鉱工業生産指数(季節調整値)は 130.9 と、前月比 2.8%上昇し、2 か月ぶりの上昇。電子部品・デバイス工業
(1.4%減)
、輸送機械工業(1.6%減)
、はん用機械工業(5.1%減)などで低下したが、化学工業(15.8%増)
、生産用機
械工業(16.7%増)
、業務用機械工業(23.5%増)などで上昇した。12 月の大口電力使用量は前年比で 2.0%減と 2 か月ぶ
りの減少。
雇用情勢:高水準ながらも、正社員雇用に課題。
12 月の有効求人倍率(季節調整値)は 1.35 倍と前月を 0.02 ポイント下回ったが、31 か月連続で 1 倍を超えた。正社
員の有効求人倍率は 0.84 倍(前年同月比 0.08 ポイント上昇)となった。
(トピックス)
・平成 28 年 1 月 18 日、三重県とヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸(株)(東京都) ならびに ANA ホ
ールディングス傘下の(株)ANA Cargo(東京都)は、「三重県産品の販路拡大に向けた連携協定」を締結。
3 者の連携により、それぞれが有する資源やノウハウを有効活用し、三重県産品のアジア圏における物流と
商流のネットワークを拡充し、県内事業者の販路拡大に向け連携して取り組んでいく。
・平成 28 年 2 月 3 日、三重県は伊勢志摩サミット開催 100 日前を記念して、かつてお伊勢参りの拠点であった
東京日本橋を舞台に、「食」をテーマとしたイベント「三重ウィ-ク in 日本橋」の開催を発表。2 月 16 日
(火)~22 日(月)は、「お伊勢参り食べ歩きツアーin 日本橋」と題し、三越本店を「日本橋」に、三重テ
ラスを「伊勢神宮」に見立て、日本橋エリアを会場に、“三重の食”体感フェア in 日本橋三越本店(県産品
販売)や開催 100 日前記念ランチの販売、伊勢茶・煎茶の点前体験(茶道の体験)などが行われ ている。
<資料出所>大型小売店販売額: 経済産業省、新車登録台数:三重県自動車販売協会、軽自動車新車販売台数:三重県軽自動車協会、鉱工業生産指数: 三重県戦略企画部統計課、大口電力使
用量:㈱中部電力、住宅着工戸数:国土交通省、公共工事請負件数:東日本建設保証㈱、輸出額:四日市税関支署、倒産件数:㈱東京商工リサーチ、有効求人倍率:三重労働局