2月12日(金曜日) - 石油情報センター

ウィークリー オイル マーケット レビュー
15第42号
2016年(平成28年)
発行所
(一財)日本エネルギー経済研究所
2月12日(金曜日)
電 話 (03)3534-7411(代)
F A X
(03)3534-7422
毎週(金)14:00発行
〒104-8581 東京都中央区勝どき1-13-1イヌイビル・カチドキ11階
ホームページ http://oil-info.ieej.or.jp
■ 概況
1/28~2/3のNYMEX・WTIは、30ドルを挟む29~33ドルで
た。
推移した。
為替は、前週は金融緩和により118~121円台と円安に
2月4日は、いったんドル安が進行し買いが進んだことから
転じた。4日は117.77円といったん円高、5日は116.99円、
33ドル台を回復したが、その後供給過剰感が強まり反落し
週明け8日は117.02円、9日は115.35円、10日は114.73円
た。産油国間の減産協議開催には、6カ国が賛同していると
と円高が続いた。
財務省が5日発表した貿易統計速報(旬間ベース)による
いう。3月限の終値は、前日比0.56ドル安の31.72ドルとなっ
た。
と、1月中旬の原油輸入平均CIF価格は、27,322円/klとな
り、前旬を2、756円下回った。ドル建てでは36.27ドルで前
週末5日は、ドル高の進行により続落した。3月限は、前日
旬比3.24ドル安。為替レートは1ドル/119.76円。
比0.83ドル安の30.89ドルで終了した。
主要元売会社の2月第3週に適用するガソリンと中間留
週明け8日は、OPEC、非OPECの協議の見通しが立たな
いことなどから、3営業日続落し、2週間半振りに30ドルを割り
分の卸価格は、据え置きから2.0円の値上がりだった。原油
込んだ。3月限の終値は、前日比1.20ドル安の29.69ドルで
値上がりを円高が一部相殺したが、原油コストは値上がりし
終了した。
た。
9日は、IEA(国際エネルギー機関)やEIA(米エネルギー情
そのような中で、2月8日時点の小売価格は、ガソリンが
報局)が発表した市場見通しで、いずれも需要が伸び悩むと
0.2円値下がりの113.2円、軽油も0.2円値下がりの98.5円、
指摘されたことから下げ足を速めた。3月限の終値は、前日
灯油は0.2円値下がりの61.6円となった。ガソリン・軽油は
比1.75ドル安の27.94ドルと3週間振りの安値で終了した。
15週連続の値下がり、灯油は30週連続の値下がりで調査
10日は、FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長が
開始以来の最長を更新した。この週の原油コスト、元売りの
景気減速に強い懸念を示したこと、OPECが月報で原油生産
卸価格は共に値上がりで、これを受けた一部道県では値上
の増加が続いていると報告したことなどにより供給過剰懸念
がりしたが、全国平均では小幅に値下がりした。
が続き、5営業日続落した。3月限の終値は、前日比0.49ドル
安の27.45ドルで終了した。
アジアの指標原油である中東産ドバイ原油/東京市場(3月
渡し)の前週は、若干値上がりし30ドルを挟む28~30ドルで
推移した。4日は31.50ドル、5日は30.30ドル、週明け8日は
29.80ドルと、欧米市場の値下がりを受け再び30ドルを割り
込んだ。9日は続落して28.10ドル、10日は26.70ドルとなっ
($/b)
150.0
原油
今週
前週比
前年比
(千kl )
1/31 ~ 2/6
3,903
トッパー稼働率
(%)
〃
89.5
▲
原油在庫量
(千kl )
2/6
14,710
▲
705
▲
-
100.0
中東産原油(TOCOM) ($/ bbl )
2/8
30.91
▼
-1.36
▼
-25.6
90.0
WTI原油(NYMEX)
($/ bbl )
2/8
29.69
▼
-1.93
▼
-23.2
価 原油CIF単価
($/ bbl )
1月中旬
36.27
▼
-3.24
▼
-27.09
格
①原油CIF単価
(¥/ kl )
〃
27,322
▼
-2,756
▼
-20,219
②ドル換算レート
(¥/$)
〃
119.76
▲
1.26
▼
-0.47
外国為替TTSレート (¥/$)
2/8
118.02
▲
4.15
▲
1.89
需
給
115
2.6
→
[NYMEX]WTI原 油
140.0
▲
原油処理量
▼
-
[TOCOM]中 東 産 原油
130.0
120.0
-
145.29
138.54
110.0
119.37
120.92
113.93
110.33
99.62
89.47
80.0 78.21
86.84
72.68
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
2/8
1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5
1
ウィークリー オイル マーケット レビュー
15第42号
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
ガソリン
今週
需
生産
給
1/31 ~ 2/6
1,108
輸入
〃
n.a.
出荷
〃
1,013
▲
105
▼
-
輸出
〃
200
▲
99
▲
-
在庫
2/6
1,669
▼
-105
▼
-
価 業転 [陸上ローリー
格 4地区平均 ]
先物
[ 期近物/終値]
小売 [ 週動向]
前週比
▲
15
140.0
ガソリン(小売)
前年比
▲
n.a.
-
n.a.
(RIM)
2/2
~
2/8
32.7
▲
1.3
▼
-16.5
(TOCOM /東京湾)
2/2
~
2/8
35.3
▲
0.2
▼
-18.1
( TOCOM/中部)
2/8
34.0
▼
-2.0
▼
-21.0
(資エ庁公表)
2/8
113.2
▼
-0.2
▼
-20.3
135.0
132.2
130.0
125.0
120.0
115.0
113.2
110.0
105.0
※業転、先物価格は税抜き価格 11/9
12/8
1/6
2/8
2/4
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
軽油
今週
前週比
生産
1/31 ~ 2/6
768
輸入
〃
n.a.
需
給 出荷
▼
-36
▼
n.a.
-
▲
111
▲
-
輸出
〃
45
▼
-253
▼
-
在庫
2/6
1,725
▼
-27
▲
-
価 先物
格 [ 期近物/終値]
小売 [ 週動向]
(RIM)
2/2
(TOCOM /東京湾)
2/2
~
2/8
35.1
▲
1.0
▼
-9.5
~
2/8
40.1
▲
0.7
▼
-12.6
( TOCOM/中部)
2/8
-
(資エ庁公表)
2/8
98.5
-
▼
-0.2
115.0
110.9
n.a.
750
4地区平均 ]
軽油(小売)
前年比
〃
業転 [陸上ローリー
120.0
-
▼
110.0
105.0
100.0
98.5
95.0
-15.9
90.0
※業転、先物価格は税抜き価格
11/9
12/8
1/6
2/8
2/4
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
灯油
今週
1/31
生産
~
2/6
前週比
461
▼
-42
85.0
前年比
▼
n.a.
-
輸入
〃
n.a.
需
出荷
給
〃
652
▼
-105
▲
-
輸出
〃
0
▼
-24
→
-
在庫
2/6
1,714
▼
-192
▼
-
灯油(小売)
80.0
n.a.
76.3
75.0
70.0
業転 [陸上ローリー
4地区平均 ]
価 先物
格 [ 期近物/終値]
小売 [ 週動向]
(RIM)
2/2
(TOCOM /東京湾)
2/2
~
2/8
36.0
▲
2.3
▼
-12.0
~
2/8
34.2
▲
1.0
▼
-19.0
( TOCOM/中部)
2/8
34.0
▼
-0.5
▼
-20.4
(資エ庁公表)
2/8
61.6
▼
-0.2
▼
-19.6
65.0
61.6
60.0
55.0
11/9
12/8
1/6
2/8
2/4
2
ウィークリー オイル マーケット レビュー
15第42号
■ 関連情報
1 海外/原油
10日のNYMEX市場のWTI原油は5営業日続落した。FRB
3月限の終値は、前日比0.49ドル安の1バレル27.45ド
のイエレン議長が議会証言で景気減速や金融市場に強い
ル、4月限の終値は、前日比0.08ドル安の1バレル29.66ド
懸念を示したことから供給過剰懸念が再燃、ドル高も進行
ルだった。
し、1月のOPECの原油生産量も13万バレル増だったことな
EIAによると、2月8日時点のガソリンの小売価格は全米
どが相場を圧縮した。EIA(米エネルギー情報局)の週間統
平均で前週比6.3セント値下がりの1ガロン1.759ドル(54.8
計で、原油在庫が事前予想(360万バレル増)を覆す80万バ
円/㍑)となった。ディーゼルは2.3セント値下がりの2.008ド
レル減だったが、あまり重要視されなかった模様。
ル(62.5円/㍑)。ガソリンは6週、ディーゼルは13週連続の
値下がり。
2
国内/製品需給
(1)出荷
石連週報によれば、1月31日~2月6日に休止したトッ
パー能力は、24.7万バレル/日と先週から2.0万バレル/
増)、A重油36.6万 kl(対前週24.5%増)、C重油42.4
万 kl(対前週5.5%増)。
日の増加。(全処理能力は391.7万バレル/日)。
原油処理量は390.3万kl、前週に比べ11.5万kl増。前年
に対しては、11.7万klの減少。トッパー稼働率は89.5と
前週に対し2.6ポイント増加、前年に対しては2.0ポイン
トの減少となった。
(単位:千KL)
生産は前週に比べてガソリン、A重油、C重油で増産
今週
(1/31 ~ 2/6)
となり、その他の油種で減産となった。ガソリン/1.4%
増、ジェット/20.9%減、灯油/8.4%減、軽油/4.4%減、
A重油/7.2%増、C重油/20.7%増。今週のC重油の輸入
は5.3万kl(前週比2.3万kl減)。軽油の輸出は4.5万kl
前週
(1/24 ~ 1/30)
前週比
ガソリン
1,013
908
▲
105
(12%)
ジェット燃料
87
85
▲
2
(2%)
灯油
652
757
▼
-105 (-14%)
軽油
750
639
▲
111
(17%)
A重油
366
294
▲
72
(24%)
C重油
424
402
▲
22
(5%)
合 計
3,292
3,085
▲
207
(7%)
(前週比25.3万kl減)。
出荷(販売量)は、前週比では灯油のみが減少し、
その他の油種で増加。前年比ではジェット、灯油、軽
油が増加となり、その他の油種で減少した。当該週で
は天候も安定し、大荒れであった前週の反動があった
こと、更には元売各社の卸価格引き上げ前の仮儒も重
なり、101.3万 kl(対前週11.6%増)と5週振りの100万
kl超え、2週連続の前年割れとなった。
ジェット8.7万 kl(対前週2.4%増)、灯油65.2万 kl
(対 前 週 13.9% 減)、軽 油 75.0 万 kl(対 前 週 17.4%
2
国内/製品需給
※今週出荷量=(前週末在庫+今週生産+今週輸入)-(今週輸出+今週末在庫)
(2)在庫
2月6日時点の在庫はジェットのみが積み増し、その
他油種で取り崩しとなった。また前年に対しては
(単位:千KL)
ジェット、軽油が積み増しとなり、その他の油種で取
今週
(2/6)
前週
(1/30)
ガソリン
1,669
1,774
▼
-105 (-6%)
ジェット燃料
1,006
982
▲
24
灯油
1,714
1,906
▼
-192 (-10%)
軽油
1,725
1,752
▼
-27
(-2%)
A重油
745
805
▼
-60
(-7%)
C重油
2,133
2,151
▼
-18
(-1%)
合 計
8,992
9,370
▼
-378 (-4.0%)
り崩しとなった。
ガソリンは166.9万kl、前週差10.5万kl減。前年に対し
7.7万kl少ない。
灯油は171.4万kl、前週差19.2万kl減。前年に対しては
27.3万kl少ない。
軽油は172.5万kl、前週差2.7万kl減。前年に対しては
11.3万kl多い。
前週比
(2%)
A重油は74.5万kl、前週差6.0万kl減。前年に対しては
3.5万kl少ない。
C重油は213.3万kl、前週差1.8万kl減。前年に対して
は0.1万kl少ない。
3
ウィークリー オイル マーケット レビュー
3
国内/製品卸売価格
15第42号
(1)元売会社 仕切価格改定動向
2月2日から2月8日までの原油コストは原油価格が値上
EMGマーケティングは10日、13日以降出荷分の陸上外
がり、為替レートは円高だったが、原油コストは値上がりし
販スポット価格について、灯油を1.0円値上げし、その他の
たものと見られる。
油種を据え置く旨通知した。
陸上スポット価格は、ガソリン86円台、軽油34~35円台、
灯油35~36円台だった。海上スポット価格は、ガソリン88~
89円台、軽油34~36円台、灯油37~40円台である。また、
先物価格はガソリン88~90円台、軽油39~41円台、灯油
33~35円台だった。原油価格の回復を受け、全般的に小幅
に上昇した。
3
国内/製品卸売価格
(2)業転価格・先物価格動向
(RIM)
製品スポット市況は、原油価格の値上がりにより、全般的
(単位:円/㍑)
[陸上ローリー
に堅調だった。週間のガソリン販売量は、5週振りに100万kl
4地区平均 ]
を上回った。
ッ
ス
ポ
2月第2週(2月11日~2月17日)適用の元売卸価格に影響
川崎、中京、阪神の4地区の陸上ラック価格平均値)は、ガソ
渡しの海上スポット平均価格は、ガソリンが0.2円、灯油は3.7
円、軽油は0.8円の値上がりだった。また先物価格は、ガソリ
ンが0.2円、灯油は1.0円、軽油は0.7円の値上がりだった。寒
波と原油価格の回復を受け、スポット製品価格は全般的に値
2/8)
前週
(1/26
~
2/1)
前週比
31.4
▲
1.3
灯油
36.0
33.7
▲
2.3
軽油
35.1
34.1
▲
1.0
〔平均〕
先
物
価
格
~
32.7
( TOCOM )
[期近物 /終値 ]
リンは1.3円、灯油は2.3円、軽油は1.0円の値上がり、東京湾
(2/2
レギュラー
ト
価
格
を与える直近の陸上スポット価格(2月2日~2月8日/千葉、
今週
(単位:円/㍑)
今週
(2/2
~
2/8)
前週
(1/26
~
2/1)
前週比
レギュラー
35.3
35.1
▲
0.2
灯油
34.2
33.2
▲
1.0
軽油
40.1
39.4
▲
0.7
上がりした。
※上記価格は税抜き価格
2月第3週の大手元売の卸価格は、据え置きから2.0円の
参考値 (2/2~2/8実績値)
値上がりだった。なお、元売会社は、2010年から卸価格の改
現物
先物
平均
ガソリン
1.3
0.2
0.7
灯油
2.3
1.0
1.6
軽油
1.0
0.7
0.8
A重油
0.2
定に際して、原油や製品相場、他社仕切りなどの動向を総合
的に判断する方式としたが、2014年6月から、原油調達コスト
(単位:円/㍑)
油種
をより重視する方式に変更した。
(出所) 現物: RIM社陸上ローリー 4 地区平均価格
(千葉・川崎・中京・阪神)
先物: TOCOM京浜地区海上バージ渡し平均価格
4
国内/製品小売価格
2月8日時点におけるSS店頭価格は、ガソリンが前週比0.2
円安)の107.4円で、高知県(同0.4円安)が107.6円で続い
円値下がりの113.2円、軽油も0.2円値下がりの98.5円、灯油
ている。最高値は鹿児島県(同0.2円高)の124.0円だっ
は0.2円値下がりの61.6円だった。ガソリン、軽油は15週連続
た。都道府県別で最も値上がりしたのは沖縄県(同1.8円
の値下がり、灯油は30週連続の値下がりで平成2年の本調
高)で116.5円、最も値下がりしたのは石川県(同2.1円安)
査開始以来の最長を更新し続けている。下げ幅は累計でガ
で111.0円だった。
ソリン20.6円、軽油13.7円、灯油は24.2円。6年9~10年9ヵ
月振りの安値を引き続き更新した。
原油コストと製品スポット市況も値上りが続き、卸価格も
値上がりだった。次週の小売価格は、今週分の転嫁遅れ
都道府県別の動向として、ガソリンの値上がりは12道県、
もあり値上がりが予想される。
横ばいは2県で、値下がりは33都府県だった。沖縄県を除く
都道府県別のガソリンの全国最安値は、埼玉県(前週比0.6
(単位:円/㍑)
(資エ庁公表)
[ 週動向]
小
売
価
格
今週
(2/8)
前週
(2/1)
前週比
直近高値
レギュラー
113.2
113.4
▼
-0.2
08/8/4
185.1
灯油
61.6
61.8
▼
-0.2
08/8/11
132.1
07年4月以降 2,000店舗を対象。
軽油
98.5
98.7
▼
-0.2
08/8/4
167.4
直近高値とは2003年10月以降の最高値。
※ 現金一般価格の全国平均値(消費税込み)
4
ウィークリー オイル マーケット レビュー
15第42号
ガソリン価格推移
(2015/11/24 ~
140.0
2016/2/8)
(円/L)
(円/L)
70.0
左目盛
小売価格
65.0
130.0
60.0
小売価格
120.0
55.0
50.0
RIM価格(海上バージ)
110.0
45.0
100.0
40.0
TOCOM/中部先物価格
RIM価格(陸上ローリー4地区平均)
35.0
90.0
30.0
TOCOM/東京湾先物価格
右目盛
RIM価格・先物価格
80.0
11/24 11/30
小売価格
25.0
12/7
12/14 12/21
RIM (海上バージ)
1/4
TOCOM/東京湾先物価格
1/12
1/18
TOCOM/中部先物価格
1/25
2/1
2/8
ローリー4地区平均
(注)①「小売価格」は消費税込みの価格 RIM価格・TOCOM先物価格は税抜き価格
②RIM価格( 陸上ローリー)は4地区平均価格
5
ウィークリー オイル マーケット レビュー
15第42号
■ お知らせ
本レポートは当センターのホームページ(http://oil-info.ieej.or.jp)にも掲載しています。
次回(2015第43号)の公表は、2/19(金)14:00 です。
「セルフSS出店状況」(平成27年9月末現在)は、12月16日(水)14:00に公表しました。当セン
ターのホームページをご覧下さい。
本レポートのご利用について
「ウィークリー オイル マーケット レビュー」とは
本レポートについて、テキスト、グラフィックス及び
平成16年5月に経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料
その他の情報(以下、併せて「ドキュメント」)に関
部石油流通課 主催の「石油製品市場動向研究会」が取
わるすべての知的所有権は、一般財団法人日本エネル
りまとめた中間報告で、「わが国石油産業における市
ギー経済研究所石油情報センター(以下、当セン
場機能、価格発見機能が更に強固なものとなることが
ター)又は当センターへドキュメントを提供している
望まれるとともに、中期的な課題として、石油産業に
第三者へ独占的に帰属します。
おいて確立していく市場機能、価格発見機能に基づく
当センターの事前の書面による承諾を得ることなく、
合理的な価格認識及びそれを踏まえた自己責任の下で
ドキュメントを転用、複製、改変等の一切を固く禁じ
の経営判断の必要性について、石油産業関係者の認識
ています。
が更に深まることにより、わが国の基幹産業である石
また、ドキュメント内容に関しては万全を期していま
油産業全体としての合理性、活力が一層高まることを
すが、その内容の正確性および安全性を保証するもの
期待したい。」と提案されています。
ではありません。
当センターでは、これを受けて石油連盟、全国石油商
業組合連合会をはじめ関係機関等の協力を得て、石油
関係者、企業の経営者層(特に給油所経営に携わる
方々)から一般消費者の方々に対し、原油・石油製品
需給や価格動向を的確に理解するツールの一つとし
て、「ウィークリーオイルマーケットレビュー」を平
成17年5月より定期的に発信しています。
本レポート掲載データの出所について
➀【原油・石油製品需給】〈 石連週報 〉
元売会社は、平成22年4月以降、現行の新価格体系を見
石油連盟(石連)「原油・石油製品供給統計」週報
直し、原油や製品相場、他社仕切りなどの動向を総合
データを千KL単位に換算して採用。
的に判断し、具体的方針を決める方式に変更。さらに
「出荷」は当センターの推計。
平成26年4月以降、原油コストをより重視する方式に変
更している。
➁【原油・先物価格】〈 WTI原油、中東産原油 〉
WTI原油は、ニューヨーク商業取引所(New York
➃【国内製品・業転価格】〈 RIM業転 〉
Mercantile Exchange:NYMEX)WTI原油先物の期近
国内陸上ローリー価格は、リム情報開発株式会社
物・終値を採用。
(RIM)「LORRY RACK・レポート」の東京、川崎、中
中東産原油は、東京商品取引所(The Tokyo
京、阪神の4地区の平均値を採用。
Commodity Exchange:TOCOM)中東産原油の期近
物・終値を採用。
※「二番限(翌月限)」
➄【国内製品・先物価格】〈 TOCOM〉
中東産原油は、ドバイ原油及びオマーン原油の平均価
TOCOM 東京湾 及び中部石油製品期近物・終値を採
格を指標としている。為替換算レートとして、三菱東
用。
京UFJ銀行発表TTM(Telegraphic Transfer Middle
TOCOM東京湾は京浜地区海上バージ渡し価格(平均
rate:中値)を採用。
値)、TOCOM中部は中部地区陸上ローリー渡し価格
原油CIF単価は、財務省貿易統計「原油・粗油平均CIF
(平均値)。
単価」(旬間値)を基に、石油連盟が試算したドル表
示の参考値を採用。
➅【国内製品・小売価格】〈 週動向 調査〉
約2,000 SSを対象に週次ベースのSS店頭における現金
➂【国内製品・元売仕切価格】
一般価格の全国平均値を採用(資エ庁公表)。毎週
元売仕切価格は、元売会社(一次卸)と系列特約店な
(月)時点の価格を調査し(水)14:00に公表(資源
ど(二次卸)との間で売買される卸価格。
エネルギー庁ーHPに掲載)。
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