2014年12月26日号 - 石油情報センター - 日本エネルギー経済研究所

ウィークリー オイル マーケット レビュー
14第37号
2014年(平成26年)
発行所
(一財)日本エネルギー経済研究所
12月26日(金曜日)
電 話 (03)3534-7411(代)
F A X
(03)3534-7422
毎週(金)14:00発行
〒104-8581 東京都中央区勝どき1-13-1イヌイビル・カチドキ11階
ホームページ http://oil-info.ieej.or.jp
■ 概況
NYMEXのWTIは、12/11~12/17は、世界的な石油需給
為替は、前週は116~118円台と円高が進行した。18日
緩和観測が強まって60ドルを割り込み、55~59ドル台で推移
は118.78円、22日は119.50円と円安に転じ、24日は
した。
120.64円と再び120円台を記録した。
18日は、石油需給緩和懸念に加え、ナイジェリア港湾労働
財務省が25日発表した貿易統計速報(旬間ベース)によ
者のストライキが終了したことなどから大幅に反落し、5年7ヵ
ると、12月上旬の原油輸入平均CIF価格は、60,770円/klと
月振りに55ドルを割り込んだ。1月限の終値は、前日比2.36
なり、11月下旬を2,907円下回った。 ドル建てでは82.16ド
ドル安の54.11ドルで終了した。
ルで前旬比5.65ドル安。為替レートは1ドル/117.59円。円
安のペースがやや鈍り、再び原油値下がりの影響が強く出
週末19日は、前日の急落の反動から買い戻しが入り、急
反発した。1月限の終値は、前日比2.41ドル高の56.52ドルで
た。
終了した。
主要元売会社の12月第4週に適用するガソリンと中間留
週明け22日は、サウジアラビア石油相が、「現下の価格値
分の卸価格は、2.0円から6.0円の値下げとなった。原油価
下がりは、非OPEC諸国の非協力的な姿勢と投機が原因で
格の値下がりに為替の円高が加わり、原油コストは大幅な
あり、20ドルになってもOPECが減産することはない。」と発言
値下がりが続いた。
そのような中で、22日時点の小売価格は、ガソリンが3.3
したことから反落、この日から中心限月となった2月限の終値
円値下がりの149.1円、軽油も2.9円値下がりの129.3円、
は、前週末比1.87ドル安の55.26ドルで終了した。
23日は、米国の第3四半期のGDPが上方修正されるなど
灯油は2.7円値下がりの95.1円となった。ガソリン、軽油は
強気の経済指標が相次いで発表されたことから反発した。2
23週連続の値下がり、灯油は18週連続の値下がり。下げ
幅もガソリンで20.8円、軽油で18.3円、灯油で12.7円。原油
月限の終値は、前日比1.86ドル高の57.12ドルで終了した。
24日は、クリスマス休暇を控えた短縮取引の中、EIA(米エ
ネルギー情報局)が発表した週報で、原油在庫が市場予想を
コストが値下がりし、仕切り価格も値下げ、さらにそれまでの
卸価格引下げも影響したと見られる。
上回る増加となったことから下落した。2月限のWTIの終値
は、前日比1.28ドル安の55.84ドルで終了した。
アジアの指標原油である中東産ドバイ原油/東京市場(2月
渡し)は、海外市場での原油値下がりを受けて前週は55~60
ドルで推移した。19日は55.40ドルと5年7ヵ月振りの安値、週
明け22日は58.10ドルといったん値上がりしたが、24日は
57.40ドルと反落した。
($/b)
154.0
原油
需
給
今週
前週比
原油処理量
(千kl ) 12/14 ~ 12/20 3,981
▲
130
▼
トッパー稼働率
(%)
90.6
▲
2.9
→
原油在庫量
(千kl )
中東産原油(TOCOM) ($/ bbl )
〃
12/20
12/22
14,843
▼
60.88
▼
前年比
144.0
-
134.0
124.0
-
99.62
-421
-
104.0
-0.09
▼
-46.8
94.0
12/22
55.26
▼
-0.65
▼
-43.7
価 原油CIF単価
($/ bbl )
12月上旬
82.16
▼
-5.65
▼
-29.98
格
①原油CIF単価
(¥/ kl )
〃
60,770
▼
-2,907
▼
-11,170
②ドル換算レート
(¥/$)
〃
117.59
▼
-2.30
▼
-15.60
119.37
110.33
▲
($/ bbl )
138.54
114.0
84.0
WTI原油(NYMEX)
145.29
74.0
120.92
113.93
89.47
78.21
86.84
72.68
64.0
54.0
44.0
34.0
[NYMEX]WTI原 油
[TOCOM]中 東 産 原油
外国為替TTSレート (¥/$)
12/22
120.50
▼
-0.89
▼
-15.24
24.0
1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 12/22
1
ウィークリー オイル マーケット レビュー
14第37号
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
ガソリン
今週
需
生産
給
輸入
前週比
12/14 ~ 12/20
1,067
〃
n.a.
▼
-66
▼
n.a.
-
〃
1,008
▼
-15
▼
-
輸出
〃
115
▲
33
▲
-
在庫
12/20
1,554
▼
-55
▼
-
(RIM)
12/16 ~ 12/22
60.1
▼
-4.0
▼
-19.6
(TOCOM /東京湾)
12/16 ~ 12/22
57.4
▼
-3.5
▼
-22.1
( TOCOM/中部)
12/22
58.5
▼
-0.8
▼
-20.9
(資エ庁公表)
12/22
149.1
▼
-3.3
▼
-9.0
小売 [ 週動向]
ガソリン(小売)
170.0
166.3
n.a.
出荷
価 業転 [陸上ローリー
格 4地区平均 ]
先物
[ 期近物/終値]
175.0
前年比
165.0
160.0
155.0
150.0
149.1
145.0
※業転、先物価格は税抜き価格 9/29
10/28
11/26
12/22
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
軽油
今週
前週比
前年比
生産
12/14 ~ 12/20
832
輸入
〃
n.a.
需
出荷
給
〃
705
▼
-24
▼
-
輸出
〃
167
▲
62
▼
-
在庫
12/20
1,569
▼
-40
▲
-
(RIM)
12/16 ~ 12/22
58.3
▼
-4.8
▼
-23.9
(TOCOM /東京湾)
12/16 ~ 12/22
59.4
▼
-4.5
▼
-24.7
( TOCOM/中部)
12/22
-
(資エ庁公表)
12/22
129.3
業転 [陸上ローリー
4地区平均 ]
価 先物
格 [ 期近物/終値]
小売 [ 週動向]
▼
-52
150.0
▼
n.a.
-
軽油(小売)
144.6
145.0
n.a.
140.0
135.0
130.0
-
▼
-2.9
-
▼
129.3
-9.5
125.0
※業転、先物価格は税抜き価格
9/29
10/28
11/26
12/22
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
灯油
今週
前週比
115.0
前年比
灯油(小売)
生産
12/14 ~ 12/20
494
輸入
〃
n.a.
需
出荷
給
〃
609
▼
-34
▼
-
輸出
〃
0
▼
-42
▼
-
在庫
12/20
2,862
▼
-115
▼
-
(RIM)
12/16 ~ 12/22
60.0
▼
-5.2
▼
-24.6
(TOCOM /東京湾)
12/16 ~ 12/22
59.3
▼
-3.5
▼
-24.0
( TOCOM/中部)
12/22
60.5
▲
0.5
▼
-23.3
(資エ庁公表)
12/22
95.1
▼
-2.7
▼
-8.7
業転 [陸上ローリー
4地区平均 ]
価 先物
格 [ 期近物/終値]
小売 [ 週動向]
▲
73
▼
n.a.
-
110.0
n.a.
107.0
105.0
100.0
95.0
95.1
90.0
9/29
10/28
11/26
12/22
2
ウィークリー オイル マーケット レビュー
14第37号
■ 関連情報
1 海外/原油
24日のWTI原油先物相場は、EIA(米エネルギー情報局)
米エネルギー情報局(EIA)によると、12月22日時点の
がこの日発表した週報で、原油在庫が730万バレル増と事
ガソリンの小売価格は全米平均で15.1セント値下がりし、1
前の予想(230万バレル減)に反し大幅な増加となったこと、
ガロン2.403ドル(76.4円/㍑)となった。ディーゼルは13.8
WTI原油の集積地であるオクラホマ州クッシングでのWTI在
セント値下がりの3.281ドル(104.3円/㍑)。ガソリンは、12
庫や、ガソリン在庫も増加したことから、一時は55.07ドルま
週連続の値下がり、軽油は6週連続の値下がり。
で値下がりした。その後、ドル安が進み原油の割高感が薄
まったこと、米株式の堅調などから下げ幅は縮小した。2月
限は、前日比1.28ドル安の1バレル55.84ドルで終了、また3
月限は、1.26ドル安の56.22ドルだった。
2
国内/製品需給
(1)出荷
石連週報によれば、12月14日~20日に休止したトッ
33.3%増)、灯油60.9 万kl(対前週5.3%減)、軽油70.5
パー能力は、5.7万バレル/日と先週から13.4万バレル/
万 kl(対前週3.3%減)、A重油32.4万 kl(対前週3.5%
日の減少。(全処理能力は394.7万バレル/日)。
増)、C重油46.4万 kl(対前週4.7%減)。
原油処理量は398.1万kl、前週に比べ13.0万kl増。前年
に対しては、17.9万kl減少。トッパー稼働率は90.6%と
前週に対し2.9ポイント増加。前年に対しては4.5ポイン
(単位:千KL)
トの増加となった。
今週
(12/14 ~ 12/20)
生産は前週に比べ灯油、A重油、C重油が増産して、
他の油種で減産となった。ガソリン/5.8%減、ジェッ
ト/33.0%減、灯油/17.3%増、軽油/5.9%減、A重
油/9.4%増、C重油/5.7%増。C重油の輸入は9.2万kl(前
前週
(12/7 ~ 12/13)
前週比
ガソリン
1,008
1,023
▼
-15
(-1%)
ジェット燃料
144
108
▲
36
(33%)
灯油
609
643
▼
-34
(-5%)
軽油
705
729
▼
-24
(-3%)
A重油
324
313
▲
11
(4%)
C重油
464
487
▼
-23
(-5%)
合 計
3,254
3,303
▼
-49
(-1%)
週比3.5万kl減)。輸出は軽油が16.7万kl(前週比6.2万kl
増)。
出荷(販売量)は前週比ではジェット、A重油で増加
し、その他の油種で減少、前年に対してはすべての油
種で減少となった。
当該週は北海道及び日本海側の一部で暴風雪の被害
が出たものの、その他の地区ではおおむね好天に恵ま
れ、また小売市況の下落が継続していることもあり、
ガソリンでは100.8万kl(対前週1.5%減)と3週連続の
100 万 kl 超 え と な っ た。ジ ェ ッ ト 14.4 万 kl(対 前 週
2
国内/製品需給
※今週出荷量=(前週末在庫+今週生産+今週輸入)-(今週輸出+今週末在庫)
(2)在庫
12月20日時点の在庫はすべての油種で取り崩しと
なった。また前年に対してはガソリン、灯油が取り崩
(単位:千KL)
し、その他の油種で積み増しとなった。
今週
(12/20)
前週
(12/13)
ガソリン
1,554
1,609
▼
-55
(-3%)
ジェット燃料
911
980
▼
-69
(-7%)
灯油
2,862
2,977
▼
-115 (-4%)
軽油
1,569
1,609
▼
-40
(-2%)
A重油
782
839
▼
-57
(-7%)
C重油
2,311
2,351
▼
-40
(-2%)
合 計
9,989
10,365
▼
-376 (-3.6%)
ガソリンは155.4万kl、前週差5.5万kl減。前年に対し
27.4万kl少ない。
前週比
灯油は286.2万kl、前週差11.5万kl減。前年に対しては
23.3万kl少ない。
軽油は156.9万kl、前週差4.0万kl増。前年に対しては
16.2万kl多い。
A重油は78.2万kl、前週差5.7万kl減。前年に対しては
7.3万kl多い。
C重油は231.1万kl、前週差4.0万kl減。前年に対して
は1.4万kl多い。
3
ウィークリー オイル マーケット レビュー
3
国内/製品卸売価格
14第37号
(1)元売会社 仕切価格改定動向
16日から22日までの週間原油コストは、原油価格の値下
販スポット価格について、主要油種は据え置き、灯油のみ
0.8円引き上げると通知した。
がりに円高も加わり、3円以上の値下がりとみられる。
陸上スポット価格はガソリン113~115円前後、軽油57~
60円前後、灯油59~61円前後で前週よりさらに水準を切り
下げた。また海上スポット価格は、ガソリン113~115円前
後、軽油60~61円前後、灯油59~63円前後である。先物
価格はガソリンが109~112円前後、灯油は57~61円前
後、軽油は58~61円前後だった。先物、海上、陸上スポット
価格いずれも、原油価格の下落を反映して値下がりした
が、後半先物にやや回復の傾向がある。
EMGマーケティングは25日、27日以降出荷分の陸上外
3
国内/製品卸売価格
(2)業転価格・先物価格動向
今週の原油コストは、値下がりとみられる。製品スポット市
(RIM)
(単位:円/㍑)
[陸上ローリー
況も原油価格が大きく値下がりしたことから、陸上、海上ス
4地区平均 ]
ポット、先物も下落した。週間のガソリン販売量は、3週連続
ッ
ス
ポ
で今週も100万KLを超えた。
12月25日~12月31日適用の元売卸価格に影響を与える
ンが4.0円、軽油は4.8円、灯油は5.2円の値下がりだった。一
先
物
価
格
円、軽油は3.3円、灯油は2.8円の値下がりだった。また先物
価格は、ガソリンが3.5円、軽油は4.5円、灯油が3.5円の値下
~
12/15)
前週比
64.1
▼
-4.0
灯油
60.0
65.2
▼
-5.2
軽油
58.3
63.1
▼
-4.8
〔平均〕
方、東京湾渡しの海上スポット平均価格は、ガソリンは3.0
12/22) 前週 (12/9
60.1
( TOCOM )
[期近物 /終値 ]
崎、中京、阪神の4地区の陸上ラック価格平均値)は、ガソリ
~
レギュラー
ト
価
格
直近の陸上スポット価格(12月16日~12月22日/千葉、川
今週 (12/16
(単位:円/㍑)
今週 (12/16
~
12/22) 前週 (12/9
~
12/15)
前週比
レギュラー
57.4
60.9
▼
-3.5
灯油
59.3
62.8
▼
-3.5
軽油
59.4
63.9
▼
-4.5
がりだった。原油相場の値下がりから、引き続き3円前後の値
※上記価格は税抜き価格
下がりが続いた。
来週の大手元売の卸価格は、2.0円から6.0円の値下げ
参考値 (12/16~12/22実績値)
(単位:円/㍑)
だった。なお、元売会社は、2010年から卸価格の改定に際し
油種
現物
先物
平均
て、原油や製品相場、他社仕切りなどの動向を総合的に判
ガソリン
-4.0
-3.5
-3.7
断する方式としたが、2014年6月から、原油調達コストをより
灯油
-5.2
-3.5
-4.3
軽油
-4.8
-4.5
-4.6
A重油
-4.4
重視する方式に変更した。
(出所) 現物: RIM社陸上ローリー 4 地区平均価格
(千葉・川崎・中京・阪神)
先物: TOCOM京浜地区海上バージ渡し平均価格
4
国内/製品小売価格
円、で続いている。最高値は高知県の158.9円(同0.1円
12月22日時点におけるSS店頭価格は、ガソリンが前週比
3.3円値下がりの149.1円、軽油も2.9円値下がりの129.3円、
安)。
灯油も2.7円値下がりの95.1円だった。ガソリンの140円台は
原油の値下がりを受け、原油コストは値下がりをした。卸
昨年1月以来、約2年振り。ガソリンと軽油は23週連続の値下
価格は2.0円~6.0円の値下げで、前週の卸価格値下げの
がり、灯油は18週連続の値下がりだった。
影響も残っており、来週の小売価格も値下がりが予想され
る。
都道府県別の動向として、3週連続で、ガソリンの値上が
り、横ばいはなし、47全都道府県で値下がりだった。
沖縄県を除く都道府県別のガソリンの全国最安値は、埼玉
県(前週比3.7円安)で143.2円、岡山県(同2.3円安)が143.8
(単位:円/㍑)
(資エ庁公表)
[ 週動向]
小
売
価
格
今週 (12/22)
前週 (12/15)
前週比
直近高値
レギュラー
149.1
152.4
▼
-3.3
08/8/4
185.1
灯油
95.1
97.8
▼
-2.7
08/8/11
132.1
07年4月以降 2,000店舗を対象。
軽油
129.3
132.2
▼
-2.9
08/8/4
167.4
直近高値とは2003年10月以降の最高値。
※ 現金一般価格の全国平均値(消費税込み)
4
ウィークリー オイル マーケット レビュー
14第37号
ガソリン価格推移
(2014/10/14 ~
175.0
2014/12/22)
(円/L)
(円/L)
90.0
左目盛
小売価格
85.0
165.0
小売価格
80.0
155.0
RIM価格(陸上ローリー4地区平均)
RIM価格(海上バージ)
75.0
145.0
70.0
TOCOM/中部先物価格
TOCOM/東京湾先物価格
135.0
65.0
125.0
60.0
右目盛
RIM価格・先物価格
115.0
10/14 10/20 10/27
小売価格
11/4
RIM (海上バージ)
11/10 11/17 11/25
TOCOM/東京湾先物価格
12/1
TOCOM/中部先物価格
12/8
55.0
12/15 12/22
ローリー4地区平均
(注)①「小売価格」は消費税込みの価格 RIM価格・TOCOM先物価格は税抜き価格
②RIM価格( 陸上ローリー)は4地区平均価格
5
ウィークリー オイル マーケット レビュー
14第37号
■ お知らせ
本レポートは当センターのホームページ(http://oil-info.ieej.or.jp)にも掲載しています。
次回(2014第38号)の公表は、1/9(金)14:00 です。
「セルフSS出店状況」(平成26年6月末現在)は、9月30日(火)14:00に公表しました。当セン
ターのホームページをご覧下さい。
本レポートのご利用について
「ウィークリー オイル マーケット レビュー」とは
本レポートについて、テキスト、グラフィックス及び
平成16年5月に経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料
その他の情報(以下、併せて「ドキュメント」)に関
部石油流通課 主催の「石油製品市場動向研究会」が取
わるすべての知的所有権は、一般財団法人日本エネル
りまとめた中間報告で、「わが国石油産業における市
ギー経済研究所石油情報センター(以下、当セン
場機能、価格発見機能が更に強固なものとなることが
ター)又は当センターへドキュメントを提供している
望まれるとともに、中期的な課題として、石油産業に
第三者へ独占的に帰属します。
おいて確立していく市場機能、価格発見機能に基づく
当センターの事前の書面による承諾を得ることなく、
合理的な価格認識及びそれを踏まえた自己責任の下で
ドキュメントを転用、複製、改変等の一切を固く禁じ
の経営判断の必要性について、石油産業関係者の認識
ています。
が更に深まることにより、わが国の基幹産業である石
また、ドキュメント内容に関しては万全を期していま
油産業全体としての合理性、活力が一層高まることを
すが、その内容の正確性および安全性を保証するもの
期待したい。」と提案されています。
ではありません。
当センターでは、これを受けて石油連盟、全国石油商
業組合連合会をはじめ関係機関等の協力を得て、石油
関係者、企業の経営者層(特に給油所経営に携わる
方々)から一般消費者の方々に対し、原油・石油製品
需給や価格動向を的確に理解するツールの一つとし
て、「ウィークリーオイルマーケットレビュー」を平
成17年5月より定期的に発信しています。
本レポート掲載データの出所について
➀【原油・石油製品需給】〈 石連週報 〉
元売会社は、平成22年4月以降、現行の新価格体系を見
石油連盟(石連)「原油・石油製品供給統計」週報
直し、原油や製品相場、他社仕切りなどの動向を総合
データを千KL単位に換算して採用。
的に判断し、具体的方針を決める方式に変更。さらに
「出荷」は当センターの推計。
平成26年4月以降、原油コストをより重視する方式に変
更している。
➁【原油・先物価格】〈 WTI原油、中東産原油 〉
WTI原油は、ニューヨーク商業取引所(New York
➃【国内製品・業転価格】〈 RIM業転 〉
Mercantile Exchange:NYMEX)WTI原油先物の期近
国内陸上ローリー価格は、リム情報開発株式会社
物・終値を採用。
(RIM)「LORRY RACK・レポート」の東京、川崎、中
中東産原油は、東京商品取引所(The Tokyo
京、阪神の4地区の平均値を採用。
Commodity Exchange:TOCOM)中東産原油の期近
物・終値を採用。
※「二番限(翌月限)」
➄【国内製品・先物価格】〈 TOCOM〉
中東産原油は、ドバイ原油及びオマーン原油の平均価
TOCOM 東京湾 及び中部石油製品期近物・終値を採
格を指標としている。為替換算レートとして、三菱東
用。
京UFJ銀行発表TTM(Telegraphic Transfer Middle
TOCOM東京湾は京浜地区海上バージ渡し価格(平均
rate:中値)を採用。
値)、TOCOM中部は中部地区陸上ローリー渡し価格
原油CIF単価は、財務省貿易統計「原油・粗油平均CIF
(平均値)。
単価」(旬間値)を基に、石油連盟が試算したドル表
示の参考値を採用。
➅【国内製品・小売価格】〈 週動向 調査〉
約2,000 SSを対象に週次ベースのSS店頭における現金
➂【国内製品・元売仕切価格】
一般価格の全国平均値を採用(資エ庁公表)。毎週
元売仕切価格は、元売会社(一次卸)と系列特約店な
(月)時点の価格を調査し(水)14:00に公表(資源
ど(二次卸)との間で売買される卸価格。
エネルギー庁ーHPに掲載)。
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