Economic Indicators 定例経済指標レポート テーマ:2015年10-12月期GDP予測(最終版) 発表日:2016年2月8日(月) ~前期比年率▲3.0%と、大幅マイナス成長を予想~ 第一生命経済研究所 経済調査部 主席エコノミスト 新家 義貴 TEL:03-5221-4528 2015年10-12月期の実質GDP成長率(2月15日公表予定)を前期比年率▲3.0%(前期比▲0.8%)と予測 する。筆者は、1月29日の段階で前期比年率▲2.8%(前期比▲0.7%)と予想していたが、その後公表され た経済指標の結果を反映し、予測値を僅かに下方修正する。 本日公表された15年12月分の国際収支統計の結果を反映させたことで、輸出の予測値を前期比▲0.4%(従 来予測値:同▲0.2%)にやや下方修正、輸入の予測値を前期比▲0.9%(従来予測値:同▲1.0%)にやや上 方修正した結果、外需寄与度が当初の予想対比で若干下振れたことが背景にある。また、2月5日に公表さ れた12月分の家計消費状況調査の結果も反映させたが、これによる変更はなく、個人消費の予測値は前期比 ▲0.7%で変わらない。 10-12月期の実質GDPの市場予想は前期比年率▲1.4%だが、筆者の予想はこれを大きく下回る。ネガテ ィブサプライズへの警戒が必要だろう。また、GDPの内容を見ても、ほぼすべての需要項目がマイナスに なると予想され、総崩れ状態になるとみられる。表面上のマイナス幅だけでなく、内容的にも悪く、景気が 非常に厳しい状況に置かれていることが示されるだろう。 (需要項目ごとの予測値の詳細と解説は、Economic Indicators「2015年10-12月期GDP予測」(1月29日発行) をご参照ください) 2015年10-12月期GDP予測 (%) 実質GDP (前期比年率) 内需寄与度 (うち民需) (うち公需) 外需寄与度 民間最終消費支出 民間住宅 民間企業設備 民間在庫品増加(寄与度) 政府最終消費支出 公的固定資本形成 財貨・サービスの輸出 財貨・サービスの輸入 名目GDP (前期比年率) ▲ 0.8 ▲ 3.0 ▲ 0.8 ▲ 0.8 ▲ 0.0 0.1 ▲ 0.7 ▲ 0.8 ▲ 0.1 ▲ 0.3 0.3 ▲ 2.3 ▲ 0.4 ▲ 0.9 ▲ 0.6 ▲ 2.3 ※断りの無い場合、前期比(%) (出所)内閣府「国民経済計算」、第一生命経済研究所 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内 容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
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