【1章】 世界の言語における冠詞の分布

【1章】 世界の言語における冠詞の分布
定冠詞
不定冠詞
部分冠詞
否定冠詞
接尾定詞 *1
属格冠詞
形容冠詞
英語
ドイツ語
オランダ語
デンマーク語
スウェーデン語
ノルウェー語
アイスランド語
フランス語
イタリア語
カタラン語
スペイン語
ポルトガル語
ルーマニア語 *2
ギリシャ語
アイルランド語
ラテン語
ロシア語
ブルガリア語 *3
マケドニア語 *3
アルバニア語
ハンガリー語
フィンランド語
(接尾辞)
バスク語
*4
アラビア語
(接頭辞?)*4
(接尾辞?)*5
ヘブライ語 *6
ペルシャ語
スワヒリ語
ヒンディ語
日本語
中国語
ベトナム語
*6,7
インドネシア語
サモア語
【備考】
*1:
「接尾定詞」
(=後置冠詞)は機能的には定冠詞と同じ。名詞の後につく
「定冠詞」。
*2:ルーマニア語は、ロマンス諸語のなかで、定冠詞を後置させるほか、属格冠詞、形容冠詞というものをもつ点で特異である。
*3:ブルガリア語とマケドニア語は、スラブ諸語のなかで、めずらしく冠詞をもつ言語。
*4:アラビア語の定冠詞、バスク語の後置冠詞は、それらと名詞のあいだに別の語を挿入できないので、実際には「接辞」と言うべきもの
*5:アラビア語の「タンウィーン」と呼ばれる「名詞に付加される -n 音」は、機能的には不定冠詞に近いが、接尾辞と言うべきもの。
*6:ヘブライ語の定冠詞は、前置詞や名詞の間にはさまれて、複雑な音韻変化をみせる。
*7:ベトナム語文法で「冠詞」と言っている語は、実際には英語の some に近い不定形容詞。
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