資料2 - 新エネルギー・産業技術総合開発機構

資料2
仕様書
スマートコミュニティ部
1.件名
ス マ ー ト コ ミ ュ ニ テ ィ 技 術 の 普 及 を 目 的 と す る G S G F ( Global Smart Grid
Federation)を中心とした国内外関連機関との有効な連携方法に関する検討
2.目的
GSGF(Global Smart Grid Federation)は、主に産業界から集まったメンバーがス
マートグリッドの世界的普及を目指した活動を行う国際組織である。現在18の国と地
域のアライアンス(※1)が参加し、今後も年々増える構想を描いている。その活動内容
は、産業界の立場からの情報発信と国際的な情報交換を中心に、2014年からは、業
界トレンドとなる3つのテーマを設定したワーキンググループ活動を行い、ベストプラ
クティスの共有はもちろん今後の市場動向に関する動向を取りまとめるなど、活発な啓
蒙活動を行っている。
一方、スマートコミュニティの構築は産業界だけではなく、その国や地域のインフラ
整備に直結しており、国や自治体の政策が非常に重要であるため、GSGFでは、世界
の様々なスマートグリッド等の推進団体との連携を強化している。特に、IEA(国際エネ
ルギー機関)の実施協定でありクリーンエネルギー大臣会合のイニシアチブでもあるI
SGAN(International Smart Grid Action Network)をはじめとした、25の国と地
域の政府系機関(※2)をメンバーとするISGANはGSGFの最重要パートナーとし
て位置づけられている。
エネルギー資源の枯渇問題、大規模自然災害対策など、再生可能エネルギーに対する
期待が世界的に高まる中、スマートコミュニティやスマートグリッドはその解決のカギ
となる重要なキーファクターである。そして、その普及を目指す各国企業や政府機関が
形成するアライアンスとの連携は、海外パートナーの発掘や各国の最新動向の情報収集
をするうえで不可欠である。本事業では、活動の幅を年々拡大しようとするGSGFと
ISGANのネットワークにおいて、NEDOのプレゼンスを高め、日本産業界にとっ
て有益な情報収集を行うための効果的な関与の方法について検討することを目的とする。
※1
米国、アイルランド、インド、オーストラリア、カナダ、韓国、日本、デンマーク、E
U、フランダース、フランス、イギリス、ノルウェー、イスラエル、オランダ、台湾、
トルコ、メキシコ(2016年2月現在)
※2 オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、中国、デンマーク、フィンランド、
フランス、ドイツ、インド、アイルランド、イタリア、日本、韓国、メキシコ、オラン
ダ、ノルウェー、ロシア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイ
ス、米国、欧州委員会(2016年2月現在)
3.内容
(1)GSGFにおけるワークグループの動向分析及び活用方法に関する検討
GSGFでは約 2 年に一度新規のワークグループを設置している。直近では2016
年春に新たなワークグループが設置される予定である。特に、日本から設置の提案を行
い、4月に活動を開始する予定のマイクログリッドをテーマとする新ワークグループに
ついては海外の最新動向に関する情報収集と、海外における日本のプレゼンス向上及び
日本国内における本活動の認知度向上に関する積極的関与のあり方を検討の上、実施す
る。目安として、各国からの情報収集や日本からの情報発信を目的とし、①電話会議や
アンケートの実施(最低各2回)
、②各国ワークグループメンバーへのヒアリング(海外
出張 1 回程度)
、③活動成果となる白書の監修および執筆を行う。加えて、
(2)に記載
がある(face to face)形式の役員会議や国内外のスマートコミュニティ関連イベント、
GSGFから配信されるニューズレターやウェブサイト等において、また日本の産業界
に対して、ワークグループの活動内容や成果に関する情報発信を行う際の効果的な発信
方法を検討の上、実施する。
また、2014年秋より活動を行ってきた3つのワークグループ(システムフレキシ
ビリティ、系統用大型蓄電池、サイバーセキュリティ)のうち、日本が議長を務めた系
統用大型蓄電池ワークグループは2015年1月に白書を発表し一連の活動を終了した
が、システムフレキシビリティ、サイバーセキュリティの2つのワークグループについ
ては現在も活動を継続しており、2016年夏~秋頃に最終報告書を完成させることと
なっている。これらのワークグループ活動に参加して海外動向に関する情報を収集し、
最終報告書の分析を行い、国内への展開方法を検討の上、実施する。また、これらのワ
ークグループ活動で実施されるアンケート等について日本からインプットすべき情報を
検討し、対応する。
(2)GSGFネットワークの効果的な活用方法に関する検討
GSGFではワークグループ活動のほか、毎月1回開催される電話会議形式の定例役
員会議と年に2回程度計画されている対面(face to face)形式の役員会議を開催し、活
動状況の報告や加盟する各国間の情報共有を行っている。必要に応じてこれらの会議に
同席し、メンバーの発言内容や背景の分析をしつつ、NEDOから発信すべき内容に関
する情報を収集する。収集した情報を精査し、これらの会議の場に加えて、
(1)で記載
したGSGFニューズレター、ウェブサイトを活用した情報発信の検討を行う。また、
GSGFに加盟する18団体の最新動向を把握した上で、それぞれがGSGFという枠
組を使って何を目指しているのかを分析し、NEDOが連携できる分野や方法を提案す
る。
(3)将来的なGSGFネットワークの発展に向けた動向調査及び連携に関する検討
GSGFでは加盟国のさらなる拡大を目指しており、現在未加盟の東南アジア諸国へ
の発展が課題の一つであり、日本のイニシアチブが期待される点である。そこで、有望
と考えられる活動の場を模索し、GSGFにおけるアジアのプレゼンスを向上させると
ともに、NEDOとの具体的な連携の在り方を検討する。
近年GSGFが連携を強化しているISGANは、NEDOスマートコミュニティ部長
を署名者として加盟しているIEA(国際エネルギー機関)の実施協定であり、NED
Oをはじめとした25ヶ国・地域(2016年2月現在)のスマートグリッドを所管す
る官庁及び政府系機関が加盟する団体である。両組織の特長とNEDOがプレゼンスを
発揮できる可能性を分析した上で、どのように両組織の連携を活用できるか、また、そ
の中でどのような情報発信をするのが効果的かについて検討する。
なお、海外動向の情報収集を行う際は、NEDO海外事務所と連携する。
4.調査期間
NEDOが指定する日(平成28年度)から平成29年7月31日まで(複数年度契
約)
5.予算額
20,000千円未満
6.報告書
平成28年度終了時には、中間年報の電子ファイル(PDFファイル形式)を、平
成29年度終了後には成果報告書の電子ファイル(PDFファイル形式)をCD-R
等の不揮発性媒体に記録し、2枚を所定の期日までに提出。
提出方法:「成果報告書・中間年報の電子ファイル提出の手引き」に従って提出のこ
と。
http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html
7.報告会等の開催
委託期間中または委託期間終了後に、成果報告会における報告を依頼することがあ
る。
8.その他重要事項
業務の実施にあたり、国内に主たる担当者を 1 名、その他必要に応じて 1~2 名(国
内・海外問わず)をおく体制とすること。