資料2 - NEDO

資料2
仕様書
スマートコミュニティ部
1.件名
欧米におけるスマートグリッドに係る技術及び標準化動向に関する検討
2.目的
欧米では、スマートグリッドといった枠に限定されることなく、スマートグリッドと他の
システムとの連携についての検討が本格化している。
新たなシステム間の連携に関しては、まずはアーキテクチャの検討が標準化の分野でな
されることが多い。例えば欧州では、スマートグリッドの標準化は、欧州委員会の指令によ
り CEN-CENELEC-ETSI によって設置された Smart Grid Coordination Group (SG-CG)
にて検討がなされてきたが、本年からは、検討の対象を電力に限らず様々なエネルギーとの
連携を想定した Smart energy grid coordination group(SEG-CG)に組織を改編して、電力
に限らないエネルギー間の連携のアーキテクチャについての検討を始めた。
また、国際電気標準会議(IEC)においても、スマートグリッドと他のエネルギーの連携
について検討する SyC Smart Energy や、電力系統に限らず社会インフラ全体を検討する
SyC Smart Cities が設置され、この分野の検討が本格化したところである。
米国においては、スマートグリッド分野と IoT 技術の融合のために、新たに OpenFMB
(Field Message Bus)とよばれるフレームワークが提示され、大手電力会社やメーカが中
心となったコンソーシアムが設置され、IoT 技術の活用のための実証試験が進められてい
る。
この OpenFMB は、標準化の分野においては、Smart Grid Interoperability Panel (SGIP)
において、北米エネルギー規格委員会(NAESB)等の標準策定団体が中心となって議論が進
められている。
日本では、平成 28 年 1 月に発表された「日本工業標準調査会 標準第二部会
スマート
グリッド戦略専門委員会 報告書」により、注力すべき 18 領域と 20 の優先テーマが選定
され、これからの取組で考慮すべき 2 つの方針が示された。今後は、これら優先テーマの標
準化に向けた取組が進められる一方で、国内外の動向を踏まえた、新たな領域や優先テーマ
の探索についても、継続的に実施していく必要がある。
そこで、本調査では、スマートグリッド等に係る技術動向並びに標準化動向の調査、整理
を行うとともに、我が国におけるスマートグリッド等に関して、新たに技術開発・標準化す
べきテーマについて検討に資する基礎資料を提供することを目的とする。
3.内容
(1) スマートグリッドに関する欧米の技術・標準化動向に関する情報収集
米国においてはスマートグリッド分野への IoT 技術の導入のために OpenFMB といった
フレームワークの考え方に注目が集まっており、電力会社やメーカが中心となったコンソ
ーシアムが設立され、実証試験が開始されている。またその標準化は、標準策定団体の
NAESB が中心となって、SGIP の場にて相互運用性の実現に向けた議論がなされている。
更に、日本ではあまり検討がなされていない分野として、Flexibility や Transactive
Energy 等の新しいフレームワークの検討も開始されている。
そこで、こうしたスマートグリッド分野への新たなフレームワークの導入に関する、欧米
の動向を把握する。
(2) スマートグリッドとその他システムとの連携に関する標準化動向に関する情報収集
スマートグリッドに限らず、スマートグリッドと他のシステム、例えば「電力」と「他の
エネルギー」や、
「電力系統」=「他の社会インフラストラクチャー」
、といったシステム間
の連携に関する検討状況について、国内有識者との意見交換等によって今後の検討の方向
性を明らかにする。
(3)スマートグリッド標準化戦略検討に向けたとりまとめ
前述した欧米の情報をもとに、国内有識者の協力を得るなどして、今後のスマートグリッ
ドの技術開発・標準化に関する諸外国の動向をとりまとめ、日本の取組との間でギャップが
あればそれを整理する。
4.調査期間
NEDO が指定する日(平成 28 年度)から平成 29 年 6 月 30 日まで(複数年度契約)
5.予算額
17,000 千円以内
6.報告書
平成 28 年度終了時には、中間年報の電子ファイル(PDF ファイル形式)を、平成 29
年度終了後には成果報告書の電子ファイル(PDF ファイル形式)を CD-R 等の不揮発性
媒体に記録し、1 枚を所定の期日までに提出。
提出方法:「成果報告書・中間年報の電子ファイル提出の手引き」に従って提出のこ
と。
http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html
7.報告会等の開催
委託期間中又は委託期間終了後に、成果報告会における報告を依頼することがある。
8.その他重要事項
業務の実施にあたり、国内に主たる担当者を 1 名、その他必要に応じて 1~2 名(国内・
海外問わず)をおく体制とすること。