ホビー用MATLAB×ラズパイ①… オーディオ信号処理

第1部
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3章
C コード生成オプションがあればボードで実験もサクッ!
ホビー用MATLAB×ラズパイ①…
オーディオ信号処理
藤井 義巳
パソコン
LAN
ケーブル
イーサネット
micro
SD
カード
USB
デイスプレイ
キーボード
マウス
ラズベリー・パイ2
USB※
RTL-SDR
イーサ
ネット
スピーカまたはヘッドホン
USBドングル型
ワンセグ・チューナ
イーサネット・
コネクタ
アンテナ
※USBハブ&LANコントローラIC LAN9514は割愛
(a)ハードウェアの構成
ラズベリー・パイ用追加
パッケージをインストール
パソコン
(Windows)
MATLAB/Simulink
Tera Term
SSHでリモート操作
LAN
ケーブル
MATLAB/Simulinkから生成した信号処理プログラムをGCCでコンパイルして動かす
アンテナ
ラズベリー・パイ2
RTLBCM2836
USB SDR
micro
SD
MATLAB/Simulink対応
カード
Raspbian
(Linux)
(b)ソフトウェアの構成
FMラジオ
の電波
オーディオ
出力
図 1 ホビー用 MATLAB ×ラズベリー・パイ 2! ソフトウェア信号処理イコライザ& FM ラジオ(次章)の実験構成
MATLAB/Simulink Home(64 ビット PC 対応)がラズベリー・パイ上で直接動くわけじゃないので,こんがらがらないように
本 章 で は , ラ ズ ベ リ ー・ パ イ 2 で M A T L A B /
Simulink を動かせるようにしてから,プログラムを
動かしてみます.動かすのはオーディオ用イコライ
ザと,FM ステレオ・ラジオ・チューナのプログラ
ムです.それぞれのサンプル・プログラムは信号処
理のプログラム例としてとても出来が良く,機能ブ
ロックのパラメータをちょっと変えるだけで性能が
大きく変わるので,アルゴリズムを試し放題です.
そのモデルは階層構造になっており,その動作を目
で確かめられます.そのため,はじめて試すには
もってこいです.
ラズベリー・パイ 2 に MATLAB/Simulink で作っ
たバイナリを書き込めば,持ち運びができる My 信
号処理ステーションにできそうです.
(編集部)
こんな実験
● イコライザと FM ラジオのプログラムを動かす
MATLAB/Simulink で作られた以下の 2 種類のプロ
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グラム(ブロック・モデル)を,図 1 のようにラズベ
リー・パイで動かします.
・3 バンド・イコライザ
・FM ラジオ受信機(次章参照)
FM ラジオ受信機を動かした様子を写真 1 に,ブ
ロック・モデルを図 2 に示します.
● 最新の 90MHz 帯 FM ラジオにも対応できる
日本では 76MHz 〜 90MHz 帯で FM 放送が行われ
ています.首都圏では 6 〜 7 局が常時受信できますし,
地方都市でも 2 〜 3 局受信できる場所が多いと思いま
す.最近は小さな市町村レベルでのコミュニティ FM
も盛んに放送されていますが,ラジオ離れが進んで
FM ラジオを持っていない方も多いと思います.そん
な中,アナログ・テレビ放送が使っていた 90MHz 以
上の帯域は,AM ラジオ放送の FM 波同時放送などに
使われたり,また,V-Low と呼ばれるマルチメディ
ア放送も検討が進んだりしています.新たに専用の受
信機を購入する代わりに SDR を使ってこれらの放送
2016 年 2 月号