Simulinkブロックでサッ! 422MHz帯FPGA無線機

第2部
第
8章
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信号処理プログラムだけ作れば試せる
Simulink ブロックでサッ !
422MHz 帯 FPGA 無線機
藤井 義巳
FMで受信
422.05MHz
ベースバンド変調で
1.1025MHzの信号
にする
MATLAB/
Simulink
音声
ファイル
(MP3)
RF信号用測定器
広帯域受信機
AR3000
(エーオーアール)
MATLAB/Simulink
同梱ケーブルで
接続している
受信
広帯域受信機で
422.05MHzを受信
bladeRF
(nuand社)
USB 3.0
コント
ローラ
USB
EZ-USB
FX3
FPGA トラン
Cyclone シーバ
IC
IV
RF信号
422.05MHzにする
パソコン
同軸
ケーブル
送信
図 1 実験の構成
MATLAB/Simulink を使えば,積み木感覚で無線
送信処理ソフトウェアを簡単に作れます.本章では,
ソフトウェア無線専用 FPGA ボード bladeRF(nuand
社)を使って,FM 送信機づくりに挑戦します.
複雑な信号処理も Simulink ブロックとして用意さ
れているので,パラメータを変えるだけで最適解を
探せます.
(編集部)
こんな実験
図 1 に示す構成で実験を行います.パソコンと SDR
ボードを接続してプログラムを開発・実行します.
SDR ボードから送信された電波を,同軸ケーブル経
由で広帯域受信機に入力します(写真 1).
パソコン
ソフトウェア無線基板bladeRFを送信機にする
写真 1 SDR で変調した 422.050MHz の狭帯域 FM 波を聞く
電波暗室がない場合は受信機と SDR 基板を直接同軸ケーブルで接続す
る.使用した受信機は名機 AR3000A(エーオーアール)
● MP3 の音声信号を 422MHz の FM 変調波で
送信する
FPGA ボード bladeRF には RF トランシーバ IC が搭
載されています.ベースバンド信号を FPGA 側で作り,
RF トランシーバ IC に入力すれば RF 出力ができます.
USBコントローラIC
EZ-USB FX3
Rx(受信)
コネクタ
FPGA
Cyclone IV
Tx(送信)
コネクタ
● 送信も試せる 300MHz 〜 3.8GHz 帯ソフト
ウェア無線用 FPGA ボードを使う
前章までの実験で使ってきた RTL-SDR は安価なが
ら非常に汎用性が高く,クロックの精度や発熱の問題
などはありますが,優れた SDR ハードウェアです.
しかし,残念なことに,RTL-SDR は SDR 送信機とし
て使えません.そこで,SDR トランシーバ基板を使
います.トランシーバ IC を搭載する写真 2 の FPGA
基板 bladeRF(nuand 社)です.
2016 年 2 月号
RFトランシーバIC LMS6002D
写真 2 bladeRF はやや高価だが MATLAB ×ソフトウェア無線送
信機の実験にぴったり
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