平成26年度 三重県における高齢者虐待の状況について 平 成 2 8 年 2

平成26年度 三重県における高齢者虐待の状況について
平成28年2月5日
三重県健康福祉部長寿介護課
1 総論
(1)各市町の相談・通報受理件数の合計
・ 県内の平成26年度中の高齢者虐待にかかる相談・通報受理件数は、合計で495件
でした。
(平成25年度504件、9件の減少)
・ 各市町の相談・通報受理件数の内訳は、次のとおりです(注1)。
図1-1 平成26年度中の高齢者虐待にかかる相談・通報受理件数(市町別)
120
100
80
H24年度
91
H25年度
H26年度
59
60
45
40
20
0
件
10 11 11 11
5 5 8 8
4
4
4
3
3
3
2
2
2
0 1
18 20
27 27 28
51
32
朝 東 明 大 御 尾 多 紀 木 度 紀 名 南 川 玉 熊 鳥 菰 大 鈴 亀 伊 伊 い 志 桑 四 津 松
日 員 和 紀 浜 鷲 気 宝 曽 会 北 張 伊 越 城 野 羽 野 台 鹿 山 勢 賀 な 摩 名 日 市 阪
町 町 町 町 町 市 町 町 岬 町 町 市 勢 町 町 市 市 町 町 市 市 市 市 べ 市 市 市
市
町
町
市
市
・ 相談・通報のうち、482件が養護者による虐待、13件が養介護施設従事者による
虐待でした。
図1-2 平成26年度中の高齢者虐待にかかる相談・通報受理件数の内訳
養介護施設従事者
等によるもの
13
3%
養護者によるもの
482
97%
(単位:件)
1
(2)各市町において虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例
・県内の平成26年度中の高齢者虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例は、
合計で217件でした。
(平成25年度265件、48件の減少)
・市町ごとの内訳は、次のとおりです。
図1-3 平成26年度中の高齢者虐待の認定件数(市町別)
70
60
H24年度
50
H25年度
40
H26年度
37
30
20
10
0
件
9
11
13
16 16
19
23 24
28
4
2 2 2 3 3
0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 1
名 木 東 菰 朝 川 明 紀 尾 大 大 南 紀 多 度 御 亀 玉 熊 鳥 伊 鈴 伊 志 い 松 津 桑 四
張 曽 員 野 日 越 和 北 鷲 台 紀 伊 宝 気 会 浜 山 城 野 羽 賀 鹿 勢 摩 な 阪 市 名 日
市 市
市 岬 町 町 町 町 町 町 市 町 町 勢 町 町 町 町 市 町 市 市 市 市 市 市 べ 市
町
市
市
町
・ 高齢者虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例のうち、214件が養護者
による虐待、3件が養介護施設従事者等による虐待でした。
図1-4 平成26年度中の高齢者虐待の認定件数の内訳
養介護施設従事者
等によるもの
3
1%
養護者によるもの
214
99%
(単位:件)
2
2 養護者による虐待について
(1) 相談・通報者
・ 養護者による虐待の相談・通報件数は、482件で、相談・通報者数は396人でし
た。相談・通報者396人を相談・通報者別に整理すると、うち、177人(44.
7%)が介護支援専門員・介護保険事業所職員によるものです。
図2-1 養護者による虐待にかかる相談・通報の相談・通報者別内訳(複数回答)
200
177
150
100
40
50
37
34
33
16
16
13
近
隣
住
民
・
知
人
民
生
委
員
医
療
機
関
従
事
者
27
3
0
人
介
介
護
護
保
支
険
援
事
専
業
門
所
員
職
・
員
家
族
・
親
族
当
該
市
町
行
政
職
員
被
虐
待
者
本
人
警
察
虐
待
者
自
身
そ
の
他
(2) 虐待の種別
・ 「養護者による虐待を受けた又は受けたと思われた」と市町が判断した事例は214
件で、被虐待者数は218人でした。被虐待者数218人のうち、もっとも多いのが
身体的虐待で145人(66.5%)です。
図2-2 虐待の種類(複数回答)
200
150
145
88
100
50
50
36
3
0
人
身
体
的
虐
待
心
理
的
虐
待
経
済
的
虐
待
3
介
放護
棄 ・
、世
放
任話
の
性
的
虐
待
(3) 被虐待者の性別
・ 被虐待者数218人のうち、女性が175人(80.3%)
、男性が43人(19.
7%)です。
図2-3 被虐待者の性別
男
43
19.7%
女
175
80.3%
(単位:人)
(4) 被虐待者の年齢
・ 被虐待者数218人のうち、75~79歳が最も多く48人(22.0%)です。
図2-4 被虐待者の年齢
90歳以上
23
10.6%
65~69歳
25
11.5%
85~89歳
32
14.7%
70~74歳
46
21.1%
80~84歳
44
20.2%
75~79歳
48
22.0%
(単位:人)
4
(5) 虐待者との同居・別居
・ 被虐待者数218人のうち、虐待者と同居が190人(87.2%)という状況とな
っています。
図2-5 虐待者との同居・別居の状況
虐待者と別居
28
12.8%
虐待者と同居
190
87.2%
(単位:人)
(6) 世帯構成
・ 被虐待者数218人のうち、最も多い世帯構成は、未婚の子と同居の62人(28.
4%)となっています。
図2-6 世帯構成
その他
23
10.6%
単独世帯
19
8.7%
夫婦のみ世帯
37
17.0%
子夫婦と同居
43
19.7%
未婚の子と同居
62
28.4%
配偶者と離別・死別
等した子と同居
34
15.6%
(単位:人)
5
(7) 被虐待者から見た虐待者の続柄
・ 被虐待者数218人のうち、最も多い虐待者の続柄は息子で100人(40.3%)
という状況です。
図2-7 虐待者の続柄(複数回答)
120
100
100
80
51
60
34
40
21
16
11
20
7
5
3
妻
娘
の
(
婿配
)偶
者
兄
弟
姉
妹
0
人
息
子
夫
娘
息
子
(の
嫁
)配
偶
者
孫
そ
の
他
(8) 分離を行った事例の対応内訳
・ 養護者による虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例で、平成26年度中
に被虐待者の保護と虐待者からの分離を行った事例を行ったのは90人でした。
(但
し、この中には一部平成25年度に虐待と認定し対応が平成26年度となった事例も
一部含みます。
)
・ 分離を行った場合の対応内容(最初に行った対応)で最も多いのが「契約による介護
保険サービスの利用」で30人(33.3%)です。
図2-8 分離を行った事例の対応内訳
40
30
30
21
20
18
10
10
5
5
1
0
人
保契
険約
利サに
よ
用ー
ビる
ス介
の護
事
由や
等む
にを
よ得
るな
措い
置
医
一療
時機
入関
院へ
の
い上
・記
施以
設外
等の
の住
利ま
用
6
緊
急
一
時
保
護
ら虐
分待
離者
(を
転高
居齢
等者
)か
そ
の
他
(9)分離していない事例の対応内訳
・ 養護者による虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例で、平成26年度中
に被虐待者を虐待者から分離していない事例は累計で227件で被虐待者数167
人でした。
(但し、この件数の中には一部平成25年度に虐待と認定し対応が平成2
6年度となった事例も一部含まれています。
)
・ 分離をしていない場合の対応内容では、経過観察(見守り)が51人(30.5%)
であり、経過措置以外の対応のうち最も多いのは「養護者に対する助言・指導」で
76人(45.5%)です。
図2-9 分離していない事例の対応内訳
76
80
60
53
51
40
28
20
11
5
3
被
虐
険
待
サ
ー者
ビが
ス新
をた
利に
用介
護
保
被
ビ虐
ス待
以者
を外が
利の 介
用サ 護
ー保
ビ険
スサ
ー
養
の
護
た
者
め
が
の
介
事
護
業
負
に
担
参
軽
加
減
0
養
助護
言者
・ に
指対
導す
る
経
過
措
置
(
見
守
り
)
人
既
ケ
に
ア受介
プけ護
ラて保
ンい険
をるサ
見が ー
直、 ビ
ス
し
を
そ
の
他
(10)権利擁護に関する対応
・ 養護者による虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例で、平成26年度中
に権利擁護に関する対応を行った事例が37件あり、その内訳は次のとおりです。
・ 成年後見制度を利用した対応15件のうち、市町長申立事例は8件ありました。
図2-10 権利擁護に関する対応内訳
25
22
20
15
11
10
4
5
0
件
支
日
援
常
事
生
業
活
の
自
利
立
用
利
成
用
年
①
後
手
見
続
制
き
度
中
7
利成
用年
②後
開見
始制
済度
(11)虐待の発生要因
・ 養護者による虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例214件(被虐待者
数218人)のうち、虐待の発生要因の回答があった83件について、主な要因別に
整理すると、次のような結果になります。
図2-11 虐待の発生要因(複数回答)
35
30
30
25
21
20
14
15
15
13
12
12
10
6
6
介
護虐
知待
識者
不の
足
虐
待
者
の
ア
存ル
コ
ー
ル
依
5
0
件
介
護介
ス護
ト疲
レれ
ス・
虐
待
者
の
精
神
疾
患
被
害
者
の
認
知
症
当
事
者
間
の
人
間
関
係
(
経経
済済
的的
問困
題窮
)
8
虐
待
者
の
性
格
そ
の
他
3 養介護施設従事者等による虐待について
(1) 相談・通報者
・ 養介護施設従事者等による虐待にかかる相談・通報があった13件(相談・通報者数
16人)を相談・通報者別に整理すると、次のような結果となります。
図3-1 養介護施設従事者等による虐待にかかる相談・通報の
相談・通報者別内訳(複数回答)
10
9
8
6
4
2
2
1
1
1
1
1
介
護
支
援
専
門
員
医
療
機
関
従
事
者
当
該
所
施
元
設
職
・
員
事
業
そ
の
他
不
明
0
人
当
該
所施
職設
員 ・
事
業
家
族
・
親
族
(2) 施設・事業所および虐待の種別
事実確認を行った事例12件のうち、虐待を受けた又は受けたと思われたと判断し
た事例は3件で、被虐待者数は4人です。虐待があった施設・事業所のサービス種別
は「有料老人ホーム」が2件、
「介護療養型医療施設」が1件で、虐待種別は「身体的
虐待」が1人、
「介護等放棄」が1人、
「心理的虐待」が3人です(複数種別あり)
。
(3) 虐待の発生要因
虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例3件の発生要因としては、
「教
育・知識・介護技術等に関する問題」が2件、
「職員のストレスや感情コントロールの
問題」が1件でした。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(注1)
「図1-1 平成 26 年度中の高齢者虐待にかかる相談・通報受理件数(市町別)
」において、平成 24 年
度以降の件数には「本調査年度内に、通報等を受理した事例」のほか、
「対象年度以前に通報等を受理し、事実確
認調査が対象年度となった事例」及び「対象年度以前に通報受理・事実確認した虐待事例で、対応が対象年度とな
った事例」も含みます。
9
4 虐待を受けた又は受けたと判断した事例の概要について
●養護者による高齢者虐待
H26
263
264
177
187
219
家族・親族
40
47
56
民生委員
16
38
39
被虐待者本人
34
39
61
近隣住民・知人
16
25
27
当該市町行政職員
37
44
44
男性
43
59
65
女性
175
211
209
65~69 歳
25
28
23
70~74 歳
46
40
42
75~79 歳
48
64
64
80~84 歳
44
71
66
85~89 歳
32
44
50
90 歳以上
23
20
29
身体的虐待
145
185
168
介護等放棄
36
49
75
心理的虐待
88
106
101
3
0
0
50
61
66
190
225
236
139
163
166
100
138
129
夫
51
59
46
娘
34
37
45
嫁
21
20
19
妻
7
11
16
孫
11
18
18
3
5
7
契約による介護保険サービス
の利用
30
46
32
養護者に対する助言・指導
76
80
87
介護支援専門員・介護保険事業所職員
※主な相談者
性別
被虐待者の状況
年齢階級
高齢者虐待の
高齢者虐待の状況
類型(重複あり)
(人)
性的虐待
経済的虐待
虐待者との同居
世帯構成
子(未婚の子、配偶者と離別・死別等し
た子、既婚の子)と同居
息子
被虐待者から見た続柄
※主な続柄
兄弟姉妹
高齢者虐待に対して
取った措置(件)
H24
214
養護者による高齢者虐待件数(件)
相談・通報者(人)
H25
分離を行った事例
分離を行わなかった事例
10
●養介護施設における従事者等による高齢者虐待
H26
養介護施設における従事者等による高齢者虐待件数(件)
H25
H24
3
2
3
男性
3
0
1
女性
1
2
1
不明
0
0
1
65~69 歳
1
0
0
70~74 歳
1
0
1
75~79 歳
2
0
0
80~84 歳
0
1
1
85~89 歳
0
1
0
不明
0
0
1
高齢者虐待の状況
要介護1
1
0
0
(人)
要介護2
0
0
1
要介護3
2
0
0
要介護4
0
1
0
要介護5
1
1
1
不明
0
0
1
身体的虐待
1
2
2
高齢者虐待の
介護等放棄
1
0
0
類型
心理的虐待
3
0
0
性的虐待
0
0
0
経済的虐待
0
0
0
施設等からの改善計画の提出依頼
2
1
3
介護保険法に基づく勧告・命令・処分
0
0
0
その他
0
1
0
特別養護老人ホーム
0
2
1
老人保健施設
0
0
0
0
0
1
短期入所施設
0
0
0
介護職
2
2
1
看護職
0
0
0
管理職
0
0
0
その他
1
0
0
性別
年齢階級
被虐待者の
状況
状態像
(重複あり)
高齢者虐待に対して取った措置
(重複あり)
(件)
虐待があった施
設等の種別(件) 認知症グループホーム
その他の事項
虐待を行った要
介護施設従事者
等の職種(人)
11