平成25年度 三重県における高齢者虐待の状況について 平 成 2 7 年 2

平成25年度 三重県における高齢者虐待の状況について
平成27年2月6日
三重県健康福祉部長寿介護課
1 総論
(1)各市町の相談・通報受理件数の合計
・ 県内の平成25年度中の高齢者虐待にかかる相談・通報受理件数は、合計で504件
でした。
・ 各市町の相談・通報受理件数の内訳は、次のとおりです。
図1-1 平成25年度中の高齢者虐待にかかる相談・通報受理件数(市町別)
120
100
80
103
H23年度
H24年度
70
H25年度
74
60
40
20
0
件
26
31 32
36
16 18
11 12 12 14
8
4 5 6 6 6
0 0 0 1 1 2 2 2 3 3
朝 度 紀 東 大 尾 木 御 多 南 紀 玉 名 鳥 明 川 大 亀 熊 い 菰 鈴 伊 桑 伊 志 津 四 松
日 会 北 員 紀 鷲 曽 浜 気 伊 宝 城 張 羽 和 越 台 山 野 な 野 鹿 勢 名 賀 摩 市 日 阪
町 町 町 町 町 市 岬 町 町 勢 町 町 市 市 町 町 町 市 市 べ 町 市 市 市 市 市
市 市
町
町
市
市
・ 相談・通報のうち、497件が養護者による虐待、7件が養介護施設従事者による虐
待でした。
図1-2 平成25年度中の高齢者虐待にかかる相談・通報受理件数の内訳
養介護施設従事者
等によるもの
7
1%
養護者によるもの
497
99%
(単位:件)
1
(2)各市町において虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例
・県内の平成25年度中の高齢者虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例は、
合計で265件でした。
・市町ごとの内訳は、次のとおりです。
図1-3 平成25年度中の高齢者虐待の認定件数(市町別)
80
70
H23年度
60
H24年度
50
H25年度
43
47
50
40
30
20
10
0
件
4
2 2 2 3 3
0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 1 1
6
9 10
12
14 15
17
20
菰 朝 大 南 度 紀 名 伊 木 川 多 玉 東 明 御 大 紀 亀 鳥 尾 熊 伊 桑 志 鈴 い 津 松 四
野 日 紀 伊 会 北 張 賀 曽 越 気 城 員 和 浜 台 宝 山 羽 鷲 野 勢 名 摩 鹿 な 市 阪 日
市 市
町 町 町 勢 町 町 市 市 岬 町 町 町 町 町 町 町 町 市 市 市 市 市 市 市 市 べ
町
町
市
市
・ 高齢者虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例のうち、263件が養護者
による虐待、2件が養介護施設従事者等による虐待でした。
図1-4 平成25年度中の高齢者虐待の認定件数の内訳
養介護施設従事者
等によるもの
2
養護者によるもの
263
99%
(単位:件)
2
2 養護者による虐待について
(1) 相談・通報者
・ 養護者による虐待の相談・通報件数は、497件で、相談・通報者数は477人でし
た。相談・通報者477人を相談・通報者別に整理すると、うち、187人(39.
2%)が介護支援専門員・介護保険事業所職員によるものです。
図2-1 養護者による虐待にかかる相談・通報の相談・通報者別内訳(複数回答)
200
187
150
100
47
50
44
44
39
38
36
25
12
5
0
人
介
介
護
護
保
支
険
援
事
専
業
門
所
員
職
・
員
家
族
・
親
族
当
該
市
町
行
政
職
員
警
察
被
虐
待
者
本
人
民
生
委
員
近
隣
住
民
・
知
人
医
療
機
関
従
事
者
虐
待
者
自
身
そ
の
他
(2) 虐待の種別
・ 「養護者による虐待を受けた又は受けたと思われた」と市町が判断した事例は263
件で、被虐待者数は270人でした。被虐待者数270人のうち、もっとも多いのが
身体的虐待で185人(68.5%)です。
図2-2 虐待の種類(複数回答)
200
185
150
106
100
61
49
50
0
0
人
身
体
的
虐
待
心
理
的
虐
待
経
済
的
虐
待
3
介
放護
棄 ・
、世
放
任話
の
性
的
虐
待
(3) 被虐待者の性別
・ 被虐待者数270人のうち、女性が211人(78.1%)
、男性が59人(21.
9%)です。
図2-3 被虐待者の性別
男
59
21.9%
女
211
78.1%
(単位:人)
(4) 被虐待者の年齢
・ 被虐待者数270人のうち、80~84歳が最も多く71人(26.3%)です。
図2-4 被虐待者の年齢
不明
3
1.1%
90歳以上
20
7.4%
65~69歳
28
10.4%
70~74歳
40
14.8%
85~89歳
44
16.3%
75~79歳
64
23.7%
80~84歳
71
26.3%
(単位:人)
4
(5) 虐待者との同居・別居
・ 被虐待者数270人のうち、虐待者と同居が225人(83.3%)という状況とな
っています。
図2-5 虐待者との同居・別居の状況
虐待者と別居
44
16.3%
その他
1
0.4%
虐待者と同居
225
83.3%
(単位:人)
(6) 世帯構成
・ 被虐待者数270人のうち、最も多い世帯構成は、未婚の子と同居の76人(28.
1%)となっています。
図2-6 世帯構成
単身世帯
24
8.9%
その他
30
11.1%
夫婦二人世帯
53
19.6%
既婚の子と同居
43
15.9%
配偶者と離別・死別
等した子と同居
44
16.3%
未婚の子と同居
76
28.1%
(単位:人)
5
(7) 被虐待者から見た虐待者の続柄
・ 被虐待者数270人のうち、最も多い虐待者の続柄は息子で138人(45.7%)
という状況です。
図2-7 虐待者の続柄(複数回答)
160
140
138
120
100
80
59
60
37
40
20
18
20
11
5
3
兄
弟
姉
妹
娘
の
(
婿配
)偶
者
11
0
人
息
子
夫
息
子
(の
嫁
)配
偶
者
娘
孫
妻
そ
の
他
(8) 分離を行った事例の対応内訳
・ 養護者による虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例で、平成25年度中
に被虐待者の保護と虐待者からの分離を行った事例を行ったのは113人でした。
(但し、この中には一部平成24年度に虐待と認定し対応が平成25年度となった事
例も一部含みます。
)
・ 分離を行った場合の対応内容(最初に行った対応)で最も多いのが「契約による介護
保険サービスの利用」で46人(40.7%)です。
図2-8 分離を行った事例の対応内訳
50
46
40
30
23
22
20
9
10
13
0
人
保契
険約
利サに
よ
用ー
ビる
ス介
の護
緊
急
一
時
保
護
事
由や
等む
にを
よ得
るな
措い
置
6
医
一療
時機
入関
院へ
の
そ
の
他
(9)分離していない事例の対応内訳
・ 養護者による虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例で、平成25年度中
に被虐待者を虐待者から分離していない事例は累計で257件で被虐待者数196
人でした。
(但し、この件数の中には一部平成24年度に虐待と認定し対応が平成2
5年度となった事例も一部含まれています。
)
・ 分離をしていない場合の対応内容では、経過観察(見守り)が65人(33.2%)
であり、経過措置以外の対応のうち最も多いのは「養護者に対する助言・指導」で
80人(40.8%)です。
図2-9 分離していない事例の対応内訳
100
80
80
65
54
60
40
17
20
24
15
2
0
養
助護
言者
・ に
指対
導す
る
経
過
措
置
(
見
守
り
)
人
既
ケ
に
ア受介
プけ護
ラて保
ンい険
をるサ
見が ー
直、 ビ
ス
し
を
被
虐
険
待
サ
ー者
ビが
ス新
をた
利に
用介
護
保
被
ビ虐
ス待
以者
を外が
利の 介
用サ 護
ー保
ビ険
スサ
ー
養
の
護
た
者
め
が
の
介
事
護
業
負
に
担
参
軽
加
減
そ
の
他
(10)権利擁護に関する対応
・ 養護者による虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例で、平成25年度中
に権利擁護に関する対応を行った事例が30件あり、その内訳は次のとおりです。
・ 成年後見制度を利用した対応14件のうち、市町長申立事例は6件ありました。
図2-10 権利擁護に関する対応内訳
20
16
15
10
6
8
5
0
件
支
日
援
常
事
生
業
活
の
自
利
立
用
利
成
用
年
①
後
手
見
続
制
き
度
中
7
利成
用年
②後
開見
始制
済度
(11)虐待の発生要因
・ 養護者による虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例263件(被虐待者
数270人)のうち、虐待の発生要因の回答があった113件について、主な要因別
に整理すると、次のような結果になります。
図2-11 虐待の発生要因(複数回答)
40
38
35
30
27
25
26
20
20
16
14
15
12
10
10
10
当
事
者
間
の
人
間
関
係
虐
待
者
の
ア
ル
コ
ー
ル
依
存
5
0
件
介
護介
ス護
ト疲
レれ
ス・
虐
待
者
の
精
神
疾
患
被
害
者
の
認
知
症
(
経経
済済
的的
問困
題窮
)
8
介
護虐
知待
識者
不の
足
虐
待
者
の
性
格
そ
の
他
3 養介護施設従事者等による虐待について
(1) 相談・通報者
・ 養介護施設従事者等による虐待にかかる相談・通報があった7件(相談・通報者数8
人)を相談・通報者別に整理すると、次のような結果となります。
図3-1 養介護施設従事者等による虐待にかかる相談・通報の
相談・通報者別内訳(複数回答)
5
4
3
3
2
2
1
1
1
1
0
0
当
該
所
施
元
設
職
・
員
事
業
医
師
0
件
当
該
所施
職設
員 ・
事
業
家
族
・
親
族
介
護
支
援
専
門
員
本
人
に
よ
る
届
出
そ
の
他
(2) 施設・事業所および虐待の種別
事実確認を行った事例7件のうち、虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した
事例は2件です。虐待があった施設・事業所のサービス種別はいずれも「特別養護老
人ホーム」で、虐待種別はいずれも「身体的虐待」です。
(3) 虐待の発生要因
虐待を受けた又は受けたと思われたと判断した事例2件のうち、発生要因が明確なも
のは1件で、
「職員の虐待に対する認識の低さ」でした。
9
4 虐待を受けた又は受けたと判断した事例の概要について
●養護者による高齢者虐待
H25
264
290
187
219
228
家族・親族
47
56
37
民生委員
38
39
29
被虐待者本人
39
61
42
近隣住民・知人
25
27
25
当該市町行政職員
44
44
35
男性
59
65
70
女性
211
209
232
71
66
76
身体的虐待
185
168
181
介護等放棄
49
75
75
心理的虐待
106
101
187
0
0
2
61
66
58
225
236
248
163
166
174
138
129
131
夫
59
46
59
娘
37
45
49
嫁
20
19
17
妻
11
16
19
孫
18
18
13
5
7
4
契約による介護保険サービス
の利用
46
32
34
養護者に対する助言・指導
80
87
88
介護支援専門員・介護保険事業所職員
※主な相談者
性別
被虐待者の状況
80~84 歳
年齢階級
高齢者虐待の
類型(重複あり)
性的虐待
経済的虐待
高齢者虐待の状況
(人)
虐待者との同居
世帯構成
子(未婚の子、配偶者と離別・死別等し
た子、既婚の子)と同居
息子
被虐待者から見た続柄
※主な続柄
兄弟姉妹
高齢者虐待に対して
取った措置(件)
H23
263
養護者による高齢者虐待件数(件)
相談・通報者(人)
H24
分離を行った事例
分離を行わなかった事例
10
●養介護施設における従事者等による高齢者虐待
H25
養介護施設における従事者等による高齢者虐待件数(件)
H24
H23
2
3
3
男性
0
1
1
女性
2
1
2
不明
0
1
0
70~75 歳
0
1
0
80~84 歳
1
1
1
85~89 歳
1
0
1
90~94 歳
0
0
1
不明
0
1
0
要介護1
0
0
0
要介護2
0
1
0
要介護3
0
0
1
要介護4
1
0
0
要介護5
1
1
2
不明
0
1
0
身体的虐待
2
2
3
高齢者虐待の
介護等放棄
0
0
0
類型
心理的虐待
0
0
1
性的虐待
0
0
0
経済的虐待
0
0
0
施設等からの改善計画の提出依頼
1
3
2
介護保険法に基づく勧告・命令・処分
0
0
0
その他
1
0
0
特別養護老人ホーム
2
1
0
老人保健施設
0
0
2
0
1
0
短期入所施設
0
0
1
介護職
2
1
3
看護職
0
0
0
管理職
0
0
0
その他
0
0
0
性別
年齢階級
被虐待者の
状況
高齢者虐待の状況
(人)
状態像
(重複あり)
高齢者虐待に対して取った措置
(重複あり)
(件)
虐待があった施
設等の種別(件) 認知症グループホーム
その他の事項
虐待を行った要
介護施設従事者
等の職種(人)
)
11