(案)の概要について

概要版
鹿角市過疎地域自立促進計画(
鹿角市過疎地域自立促進計画(案)の概要について
1.過疎地域自立促進計画策定の目的
1.過疎地域自立促進計画策定の目的
過疎地域自立促進計画(以下、
「過疎計画」という。)は、
「過疎地域自立促進特別措置法」
に基づき、人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活
環境機能の整備等が他の地域と比較して低位にある地域で、人口・財政力・税外収入の要
件を満たす過疎地域に指定された市町村が、地域の自立促進を図るための基本方針や事業
計画等を定め対策を進めていくための指針となるものです。
過疎計画に定めた総合的かつ計画的な対策を講じることにより、
①地域の自立促進、
②住民福祉の向上、
③雇用の増大、
④地域格差の是正、
⑤美しく風格のある国土形成、に寄与することを目的としています。
現行計画が平成 27 年度で終了することから、これまでの成果をもとに、平成 28 年度か
ら平成 32 年度までの計画を策定し、地域の自立促進に向けた取り組みを継続して取り組ん
でいくものです。
2.計画の方向性
2.計画の方向性
(1)基本方針
①過疎地域自立の基本目標
若い世代の地方から東京圏への一極集中の是正を図り、少子高齢化、人口減少に歯止め
をかけ、地方において好循環を生み出すことを目指す「鹿角市まち・ひと・しごと創生総
合戦略」と同様の 4 つの基本目標を定め、市のまちづくりの理念である「共動」のもと、
対策を進めます。
【基本目標1】笑顔あふれる雇用をつくる
・ 域外市場産業の活性化による、競争力の高い産業の育成と新産業の創出
・ 地産地消や地域商業の活性化による地域資源の循環
・ 地域経済の好循環を実現するための人材育成、就業支援による産業人材の確保
・ これらによる地域所得の向上、雇用の創出・拡大
【基本目標2】笑顔あふれる人の流れをつくる
・ 移住環境の整備、移住情報の発信やイベントを通じた UIJ ターンの促進
・ 移住予備群となる交流人口の拡大
・ 移住を促進するための市の知名度向上に資する「鹿角ブランド」の確立
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【基本目標3】笑顔あふれる若い世代の希望をかなえる
・ 結婚を望む独身男女への出会いの場の提供と結婚に向けた支援等
・ 出産・子育てに要する経済的な負担の軽減のほか、保育環境の充実などの出産・子育
てのしやすい環境づくりとサービスの充実
【基本目標4】笑顔あふれる地域をつくる
・ 魅力向上や快適性・利便性、アクセス向上によるまちなかの賑わい創出
・ 人材の育成・確保と支援体制の強化による地域コミュニティの活力再生
・ 健康で豊かなシニアライフの促進と、高齢者が地域で自立した生活ができる健康長寿
社会の実現
②過疎地域自立特別事業
特に将来にわたり地域の自立促進に資するものとして、次に掲げる取り組みを推進しま
す。
・ 地域食材を使用した付加価値の高い新たな特産品の開発・製造・販売の促進
・ 市場・採算性の高い作物の作付への支援や生産量拡大、高品質の確保による農産物の
ブランド確立
・ 市民の安全・安心を確保するための空き家等の適正管理に向けた措置や橋りょうの計
画的な点検
・ 高齢者の地域による見守りや支援体制の強化
・ 医師確保などの地域医療体制の向上
・ 集落活動の維持・活性化などに資する地域ぐるみで行われる主体的なコミュニティ活
動に対する支援
(2)計画の期間
10年間(平成 28 年度~平成 29 年度)
(3)鹿角市公共施設等総合管理計画との整合
今回策定する過疎計画においては、公共施設等の適切な規模やあり方を検討し、マネジ
メントすることにより効率的・効果的な公共施設等の配置を実現するために、今年度策定
する「鹿角市公共施設等総合管理計画」
(以下、
「公共施設等総合管理計画」いう。)におけ
る基本方針等との整合を図りつつ、地域の自立促進に資する事業を推進します。
3.各施策区分における主な取り組み
3.各施策区分における主な取り組み
上記に示した自立促進の基本方針に沿って、以下の各施策分野における事業を展開しま
す。
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1.産業の振興
【農林業】
・ほ場、ため池、かんがい排水施設等の農業生産基盤の整備促進
・農業経営サポート体制の充実と 6 次産業化による販売重視型農業への転換
・市場性・採算性の高い作物の作付け支援等による複合経営の推進
・既存ブランド作物の生産拡大、高品質化に対する支援や新ブランド産品の育成支援
・林業基盤の構築による良質材の産地形成の推進
【観光】
・中核的観光事業者の組織力向上と関係機関との連携体制の確立、魅力ある商品造成による鹿
角観光の確立
・新たな観光資源、地域独特の素材を生かした魅力ある着地型旅行商品の充実
・ICT 等を生かした効果的な情報発信と、観光ファン制度の見直し等の PR の強化
・観光施設の整備、外国人観光客の受入態勢の強化
【商工業】
・コモッセと連携した集客イベントの開催など商店街の活性化対策の支援
・事業の拡大・高度化、新分野への進出等の促進
・新商品開発・販路拡大に対する支援
・U ターンや移住を含む市内企業への就職推進
【企業誘致対策】
・地域の産業集積の核となる企業の積極的な誘致活動の展開
・IT 業種、環境エネルギーなどの新たなサービス業の誘致の検討
【起業等の促進】
【起業等の促進】
・新ビジネスへの取り組みの支援や女性・若者の起業に対する支援
・インキュベーション機能を持たせたまちなかオフィスの整備
2.交通通信体系の整備、情報化及び地域間交流の促進
【道路】
・近隣主要都市との交流道路として重要度が高い国・県道の整備促進
・地域振興に必要な市道の計画的な整備
・道路・橋りょうの点検、長寿命化対策の推進
・冬期間の円滑な交通の確保に資する道路整備機械等の更新
【鉄道・バス】
・利用しやすい交通ネットワークの構築
【地域情報化】
・市民の情報活用能力の向上
・行政・防災情報の発信等の電子自治体の取り組みの推進・強化
【地域間交流】
・都市農村交流の活発化や観光ファン制度の充実、スポーツ交流などの推進
・大学等との共同研究の推進や学生等の調査研究活動に対する支援
・都市ブランドの確立や移住情報等の地域の魅力発信による交流人口の拡大
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3.生活環境の整備
【水道】
・計画的な給水区域の拡張と老朽化施設の予防的修繕、計画的な更新
・簡易水道施設の上水道への統合の推進
・非公営水道の施設整備費に対する支援
【下水処理】
・生活排水処理整備構想に基づく公共下水道の計画的整備
・下水道区域外の合併処理浄化槽の設置に対する助成
【廃棄物処理】
・ごみの減量や再利用、再資源化に向けた活動の推進
・不燃物を処理する最終処分場の整備
・し尿処理場の下水道接続に係る改修
【消防・救急・防災】
・車両や資機材の整備と水難救助隊発足による消防力の充実
・魅力ある消防団づくりの推進
・自主防災組織の結成・育成・強化
・円滑な避難に資する避難支援体制の確立や情報伝達体制の強化、防災備蓄の増強
【住宅】
・公営住宅等長寿命化計画等に基づいた市営住宅の計画的な修繕・改築
・民間住宅のリフォームに対する支援
・空き家の適正管理推進、老朽施設の解体
【広場等
【広場等】
・鹿角花輪駅前広場の機能向上と賑わいの場となる環境整備
4.高齢者等の保健及び福祉の向上及び増進
【高齢者福祉】
・介護予防事業の拡充、福祉ボランティアの育成推進
・高齢者世帯等の間口除雪を行う自治会等に対する費用の支援
・介護関係施設の計画的な整備
【児童福祉】
・結婚を望む独身男女への出会いの場の提供
・保育サービスの充実、保育料の軽減、結婚・子育て応援資金
・福祉医療費助成など子育てに掛かる費用の軽減
【保健・健康づくり】
・健康増進に関する情報提供強化や健康づくりプログラムの提供
5.医療の確保
【医療の確保】
・特定診療科の医師確保対策の継続・強化、医師修学資金の貸与
・民間病院と地域中核病院との連携による地域医療の充実
・地域中核病院の機能維持に係る医師確保支援
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6.教育の振興
【義務教育】
・教職員の資質向上
・ふるさとに対する愛着の醸成とキャリア教育の推進
・情報基礎教育や ICT 教育を実施するための環境整備及び外国語指導助手事業の推進
・学校再編計画に基づく学校の統廃合と給食センターの整備
・遠距離からの通学及び統廃合に伴う通学支援
【高等学校教育】
・中学校・高等学校の連携等による高等教育の質的向上
・地域への愛着心の醸成に資する関係機関等と連携した教育の充実
【高等教育】
・オープンカレッジなどの高等教育機関との連携した地域の活力アップ
・進学希望者に対する奨学金の貸付制度による進学支援
【生涯学習】
・生涯学習基盤の確立及びコモッセを中心とした生涯学習機会の提供
・地域づくり協議会事業の充実と市民センターの住民自治の拠点としての定着
・各種体育行事、スポーツ教室等の実施と指導者の育成
・スキー競技を通じた知名度アップ及び競技人口の拡大・育成
・老朽化した社会教育・体育施設の計画な改修・整備
7.地域文化の振興等
【地域文化の振興等】
・有形・無形文化財等の調査・記録、文化財等に親しみ学ぶ機会の充実
・大湯環状列石の世界遺産登録に向けた文化財の価値や魅力の発信
・大日堂舞楽の保存伝承と観光資源としての国内外への情報発信
・花輪ばやしの屋台修繕支援
・旧鹿角郡公会堂の保存修繕とまちなか観光拠点としての活用
8.集落の整備
【集落の整備】
・集落リーダーや若年者などの地域づくりに関わる人材の育成
・自治会におけるコミュニティ活動の拠点となる集会施設の建設・改修
・地域づくり協議会と自治会との共動による地域づくり事業の促進
・地域の必要に応じた外部人材を活用した地域づくり活動の推進
9.その他地域の自立促進に関し必要な事項
【移住・定住】
・移住・定住のワンストップ窓口機能の充実
・地域の魅力発信の強化と移住体験機会の提供等の受入態勢の整備
・移住促進協議会、移住定住サポーター及び移住者ネットワークによる移住・定住支援
・宅地・建物データバンクの拡充などの住環境の整備による移住・定住支援
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